翡翠の薔薇14
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2人が角を曲がった後、ドアの閉まる音がしてとうとうギャリーと2人、別々となってしまった
「………行っちゃった…」
石の蔓で塞がれた向こう側をじっと見つめながら呟く
ギャ「…何もなければ良いんだけど」
ギャリーも呟いた後そわそわと落ち着きがない
それを横目に、八割無視してじっと蔓の向こう側を見つめる
「……………」
(”イヴ”とメアリーがここに戻ってこないことくらい知っている…
こっちからも動かなきゃ始まらない)
ギャ「…まだかしら……」そわそわ
視界の隅で蔓をこつこつと叩いてたり
「…………」
(この海産物は…)
ギャ「…遅いわね」そわそわ
特に用はなくうろうろと歩き回ったり…
「…………」
(なんだかなあ…)
ギャ「……ホントに大丈夫なのかしら?」そわそわ
蔓の間から一生懸命に覗いたり…
ギャ「あぁ!やっぱり2人だけで行かせるんじゃなかっ…」
「ギャリー、まだ3分とも経ってない」
(お前はハムスターかっ)
頭を抱え込みかけたギャリーを止め、一息
「…少し落ち着こうか、座ってろ」
すぐ横の壁を指し促す
ギャ「…そうね、少し休むわ」
少し乱暴に頭をがりがりとかきながらまた乱暴に座った
(…そこだけ男になりやがって……)
正直そういうところに惚れてしまう
全く自分はどうかしてる…
ギャ「##NAME1##もそんなところに立ってないでこっちに座りなさいよ」
「…ん? あーうん」
考え込んでいるところにギャリーからのリクエスト(?)
とりあえず指定された隣に座る
「………ん?」
座ってから気付く
何も考えずに座ったけど…なんで隣なんだよ
恥ずかしくなってきたナゼっ(混乱
ギャ「………ねぇ##NAME1##、…##NAME1##は……何者なの?」
それを聞いて一瞬で無くなる恥、そのかわりやってくる悩み
どうする…
打ち明けるか…
でもまだ説明しようがない…
いやこれはもういつでも説明のしようはない…
「………そう簡単に言い表せるものじゃない、説明するのが難しいよ…」
言う事は何も変わっていない、逆にそれが更なる疑いを招くだろうな…
こんな立場になれば仕方がないのかもしれない
ギャ「そう……じゃあ話せる時になったら一番最初にアタシに教えるのよ?」
「え?」
諦めていた自分へ返ってきたのは予想もしなかった返事
驚いて隣を見ると最初の時と同じ優しい笑顔
嬉しくなって涙で視界がにじんできた
「………っ」
ギャ「ちょっ…泣くことはないでしょ!?」
それを見てかなり焦るギャリー
「うるせえうるせぇ…っ 誰が泣いてるっつったっ」
ギャリーに背を向けて上を向く
ギャ「………##NAME1##、謝らなきゃいけないことがあるの」
いきなり悲しそうな声で言われて何だと疑問が浮かんだ
ギャ「…アタシ、ね……##NAME1##のこと疑っていたのよ…
なんだか怪しい行動するし正体は言おうとしないし…」
疑われるのは当然の立場なのに…
なんだか胸がざわついた
ギャリーの声はどんどん悲しくなっていく
ギャ「もしかしたら敵なんじゃないかって思ってた
味方のフリしてアタシとイヴを閉じ込めておくつもりじゃないのかしらって…
それでわざと冷たい態度とって…突き放すような事をしたの……
ごめんね…、ごめんで済む事じゃないけど……でも、ホントにごめんなさい」
ごめん
その言葉を聞いてひどく安心した
胸のざわつきがなくなった
そこで自分はその言葉が欲しかったんだと遅れて気付いた
「………いいよ」
しばらくの沈黙の後、精一杯出せた答えはこれっぽっち
ギャ「え…」
「ワタシの今の立場はね、疑われて当然なんだよ
それくらい知ってた、だってワタシだって名も正体も言わないヤツなんか信用しないし疑うから
…でも……やっぱり頭では解かっていても…つらかった、よ…」
今度は涙声になってきた
これ以上泣いてたまるものかと一旦話を止めた
ギャ「……##NAME1##…ごめんね」
でも後ろから聞こえてくた声に耐えられなくなってまたすぐに喋りだす
「でも謝ってくれたからもういい
…気付いて謝ってくれたから、別にもう気にしてない」
ギャ「…ごめんね……##NAME1##、ありがとう」
今度はギャリーの泣きそうな声が聞こえてきてぎょっとした
ホントにめんどくさいなこのクソワカメは…
「……ねぇギャリー、いつからその喋り方になったの?」
まじめに未だに返ってこない答えを出すまで問い続けてやる
ギャ「…………え?」
だから……
「わからない、で済ますなよ?
思い出して言うまで問い詰めてやるからな」
ギャ「……………クス、わかったわ でもわからないものはわからないのよ」
いつもどおりでいればいい
ギャ「じゃあ思い出したら##NAME1##に最初に教えるから##NAME1##もちゃんと自分のことはアタシに最初に話してちょうだいね?」
「は!?だいたいっ、何でお前に最初に教えるんだよ」
ギャ「##NAME1##のことをもっと知りたいからよ」
当然のように返されてしまったが一瞬遅れて恥ずかしさがこみあげてきた
ギャ「好きな人のことを知りたいって思うのは当然じゃない、それとも…
ーーー##NAME1##は違うの?」
顔は見ていなかった、けどギャリーが傷付いているのかもしれない
そう思ったらイラッときた、けど胸が痛かった
気付いたら口が動いている
「同じだよバカッ」
勢いよく振り返ったら溜まっていた涙が零れ落ちた
驚いた顔のギャリーと目が合う
次に遅れて涙が零れ落ちている事に驚いて顔を背ける
だがその前に大きな手が頬に添えられたものだからそれは叶わずに終わった
ギャ「やっぱり泣いてるじゃない」
見た顔は可笑しそうに笑っている
ギャ「でもせっかくお互い好きなんだって知ったんだから…」
急に妖しくなったギャリーに大きな期待と少しの恐怖
お互いの距離がなくなってきている気がするのは疲れ過ぎているせいだろうか…、
そう思ったけどやっぱりそんなはずはなく詰められていく距離
「…!」
頭では何かに気付いたがそれがどんなことなのか…、
理解する前に身体が早く反応して動いていた
ギャ「…!」
驚いて鼻先のところで止まるギャリー
ギャリーの唇は柔らかくて温かくてすべすべしてて……癖になりそう…(変態
ギャリーの唇にあてた人差し指を少しぐっと押せば退いていく
ギャ「…あら、キス嫌いなの?」
指を唇に当てたまま喋るから恥ずかしいけどなんか妖艶…
「………嫌い、というか…」
いやまぁ…ワタシも変態だから……行動的なのは期待しちゃうし…好、き……だけども……
…くっそ!変態すぎる!!(自分が)
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