翡翠の薔薇11
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開いたドアの向こう、暗闇から何か聞こえてくる
イ「……何の音?」
ギャ「………」
まだ遠い音だけど確実にこの部屋に近付いてきている
ーーー・・コツ ・・コツ コツ
イ「……誰か来る」
だんだんと近付くにつれて確かに足音だと思う…
ある程度近くなった足音は急に走り出した
ギャ「…気をつけて、イヴ」
ーーーカツッ・・ ずざぁっ
「うあっ!?」
綺麗に部屋に転がり込んできたのは
ギャ「##NAME1##!?」
イヴが急いで##NAME1##に駆け寄る
ドアは静かに閉まっていった
イ「##NAME1##っ ##NAME1##…っ」
「………」
ゆっくりと起き上がった##NAME1##は疲れきっていた
涙で顔をいっぱいに濡らして目を腫らして死人のような顔色で…
「……イヴ…?」
イヴが##NAME1##にぎゅっと抱きつくと泣き腫らした目を見開いた
ギャ「##NAME1##っ、!?」
##NAME1##と目が合い名前を呼んだら抱きついたイヴと一緒に飛びついてきた
いきなりのことで少しよろけたけど何とか踏ん張って倒れることはなかった
ギャ「##NAME1##」
「………」
ギャ「##NAME1##」
「………」
背中に回された片腕に力が入って少し苦しいけど気にしない
イヴを見ると苦しそうにでも安心していた
まるで存在を確かめるようにきつく抱き締めてくる
ギャ「どこにも行かないわよ、…ちゃんとここにいるから」
すると腕の力が少し抜け体を寄せてきた
優しく大事なものを抱え込むように抱き締める
ギャ「…無事でよかった」
頭を撫でると背中に回っていた腕が落ちた
そして腕にかかってくる少しの重さ
##NAME1##は腕の中でぐったりと意識を失った
イ「##NAME1##…寝ちゃったよ?」
少し慌てているイヴの頭を撫でて落ち着かせる
ギャ「疲れちゃったのよ、少し休ませましょう」
##NAME1##と合流できたから早くこの部屋を出なければ…
試しに入ってきたドアを調べてみたけど鍵がかかっていて開かない
もう一度部屋を見回すと右手側に新しいドアがあった
ギャ「行きましょ、イヴ」
少し警戒しながらドアを開けると休んだ部屋に戻ってきた
本棚の間の机、空の花瓶には薔薇が挿してあった
イ「##NAME1##の薔薇っ」
アタシより早くそれに気付いたイヴは薔薇を取っていた
また同じ場所に##NAME1##を寝かせコートをかけた
本棚を調べてみたら同じ内容のものだった
やっとあの部屋から抜け出せた…
ギャ「……ふぅ…」
一気に疲れてきた…
無性に煙草が吸いたくなった
ポケットからてきとうに飴を取り出すとメロンとレモン味だった
なんとなくレモンよりメロン味が食べたかった
ギャ「イヴもいる?」
イ「ありがとう」
イヴに残ったレモン味を渡したけどイヴはすぐには食べずポケットに入れた
溶けなければいいんだけど…
ギャリーside終了
温かい…
少し苦い…でもいい香り…
安心する…
「……ん…」
…あれ、柔らかい…
これコートかな……
ギャリーの匂いだ…
ギャリーのコートか…
………ギャリーのコート…
……………コート…?
じゃぁ、本体は?
「っ!」
イ「わっ」
ギャ「うわっ」
いきおいよく起き上がったら聞きなれた声
ギャ「##NAME1##、起きたのね」
イ「怖い夢見たの?大丈夫?」
「……………」
イ「…##NAME1##?」
イヴの大きな可愛い目を見つめ、
ギャリーの三白眼を見つめる
ギャ「……どうかした?」
「………」
良かった…
…本体あった……
「……イヴ、ギャリー」
イ「うん」
ギャ「なぁに?」
元気な返事…
小さな体…
さらさらの髪…
良かった……イヴだ…
イヴを片腕にギャリーを見つめる
空いている片腕を広げてギャリーに来いと伝える
ギャリーはくすりと笑ってイヴごと一緒にふんわりと抱き締めてくれた
今の自分はどんな風に見えているのか…
まぁ、どうでもいいや
今は…すごく安心するから…
ギャリーの体温と
少し苦い匂いと
逞しい身体
…良かった……本体だ…
安心しすぎて何も喋りたくない
無言でこの体温に包まれていたい…
あの部屋から…戻ってきたのか…
……良かった…生きてる…
そっと離れると二人は不思議そうな顔をしていた
「……ありがとう…」
あれがホントじゃなくて良かった…
この大好きな温もりを守りたい
「良かった…」
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