9.5 番外 ギャリーside
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お互いに好きなのは確認できた…
でも伝えるのはまだ…
この変な所を出てから今度はしっかりと伝えたい
わっそぃにかっこ悪いところを見せちゃったからちゃんとしないと…
ギャ「・・・・・」
さっきから何かないかと本を開いては閉じ、また本を手に取り開くが特に何もない
お互いのページをめくる音がやけに大きく聞こえる
一通り本を調べ終わったけど…こうも何もないと見落しがないか不安になってくる
もう一度調べ終わった本を適当に取り開くが一度読んだ本は内容をだいたい覚えてしまっている
内容に集中してみようとするがどうしても読む気が失せてしまい全く違うことを考えてしまう
ふとわっそぃの両親の話を思い返していた
<…はぁ…、あのね、ワタシ親なんていないのよ>
何か吹っ切れたように言葉を吐き捨てたわっそぃはとても冷たい顔だった
<うん、中学の頃に二人とも出て行っちゃってさー…>
眼には何も映していなかった、視線の先を辿って見てもどこを見ているのか全く検討がつかない
<………でもまあ……………つらいっちゃつらいよ>
いきなりの言葉にはそれ程驚かなかったけど、なにより驚いたのはわっそぃのその冷たさと変貌のしようだった
余程親を嫌っているのだろう…、口調は変わっていなくても雰囲気がガラッと変わった
<捨てられるくらいだから親にはまともな教育なんて受けてないし>
なんとも言い難いが…全てを受け付けないようなその冷たさ……冷酷さが肌に突き刺さる
ひんやりと空気が冷たく感じたのは気のせいだと思いたい
まるでその冷気はわっそぃからきているような錯覚に陥った自分は相当おかしいのだろうか…?
ギャ「・・・・・」
でもその時のわっそぃを見て、今までのふざけた道化のようなでも純粋で優しいわっそぃじゃなくて
まるで氷に見えた
なんでそう思ったのかは解からないけど…
でもあの時は氷のわっそぃと近くにいてその氷の冷気が部屋中に広がっていく中話していたように思えてしまう…
この空間で一緒に行動しているうちにわっそぃのことが少しずつ解かってきた
へらへら笑っていて美術館で見たあのクールな感じとは大違い
黙っていればキレイなんだけど…残念な美人である
でも何も見てないし考えていなさそうだけど、実はちゃんと見ていてなにかしら考えて行動している
人一倍心配かけるけど自分も人一倍以上に心配性でずっと相手のことを気にかけている
素直じゃないんだけど変なところで素直になるしかなり男前で根性は結構ある…
でもそんなところがいいんだろうな…
一目惚れしてしまっているせいもあってどんどん惹かれていく…
ギャ「・・・でも、」
あの氷を思わせる程の冷たさは…
…自分は癒せるのだろうか?
ギャ「・・・いや、絶対に癒してみせる」
アタシに何かできることがあるならなんだってしてやるわっ
ギャ「わっそぃ何かあった?」
「なんもない…、少し休もうか」
それからわっそぃはやたらイヴのことを気にかけている
さっきのようにまた先の事を知ってるようだ…
でもわっそぃが何者かわからなくても傷付けてくるような敵になるとは思えない
だから安心して任せられる
でももっと自分のことを考えてくれないと困る
わっそぃは自分より他人の事を優先して自ら危険に身を投げかねない
ギャ「・・・」
またこの先にも危険な事がたくさんあるだろう…
その時にもしわっそぃに何かあったら…?
今わっそぃの薔薇は2枚しか残っていない
十分な休憩をとるにも3枚以下になると身体が軋んで動かないのに休めるはずがない
正直見ていられない…
これ以上苦しんでほしくない…
ギャ「ちょっと借りるわね」
少し先に行って安全かどうか調べついでに花瓶を探そう…
そしたらわっそぃももう苦しくなくなる…
部屋を出ようとしたら後ろでわっそぃが止めてきた
ギャ「花瓶を探してくるわ、そのままだとわっそぃ辛いから十分休憩できないでしょ?」
「ギャリーが思ってるほど辛くはないよ、大丈夫だから…」
確かにアタシが思ってるより辛くないかもしれない…
けれどそれでも今のわっそぃが怖いのよ…
すぐに消えてしまいそうで…
ギャ「アタシだってたくさん薔薇を千切られたわよ残り3枚以下になると体中軋んでなかなか動けないんだから無理しないの」
助けられてばかりは辛いのよ…
「だからと言って一人で行動するのは危険だ、勝手に動き回られるとこっちが困るんだよ」
確かにわっそぃが言っていることは正しいから何も言い返せない…
なんだかそれにイライラして、それとその言い方にもムカついて少し強めに返す
ギャ「失礼ね、そんなヘマはしないわよ」
とっとと花瓶を探しに行こう…
これ以上カッとなってしまったらわっそぃを傷つけてしまう…
「だからさぁ…っ」
ダンッ
鈍い音と低く突き刺さるような声
振り向くとわっそぃは叩き付けた拳を震わせ俯いていて、怒っている事は解かった
そしていきなりばっとあげたその表情は怒りに満ちていて怖かった
「そういう意味じゃねえんだよ何でわかんないかなぁ?
ここには無事に帰ってこれる保障なんてないんだよ」
わっそぃを怒った事はあるけど怒らせたことは初めてだ…
いつもイヴやアタシを変に気遣って表情は笑顔で隠してしまうわっそぃが本気で怒っている…
「何かあってからじゃ遅いっ」
その言葉がぐさりと胸に突き刺さった
そうだ…自分もわっそぃにそう言っていたじゃないか…
ギャ「…………」
気付いたらだんだんと冷静になれてきた
ギャ「そうね…ゴメン……何か、わっそぃが苦しんでいるのは見ていられなくて…焦っちゃったわ……」
全く…少し考えれば解かる事を何でしなかったのかしら…
ギャ「…ホントに、何考えてんのかしら……」
さっきっから……情けないわね…
「解かればいい、次から気をつければいいんだから…
だからじめじめすんな、湿気が半端ない」
ギャ「……ありがとう、わっそぃ…心配してくれて嬉しいわ」
薔薇を返すときに舌打ちしか返ってこなかったけど、それもわっそぃの素直じゃない優しさのひとつ
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