翡翠の薔薇8
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「…ま、いいや、ちょっと駄弁ろうよ」
ゲームで知らなかったことはたくさんある
今のうちに情報収集しておかないと…
「ギャリー21でしょ?
大学とか通ってんの?」
ギャ「ええ、美術大学よ
わっそぃは18だから…もう高校卒業?」
やぁっぱりぃぃぃぃぃぃ…?
美大生かぁ…いやギャリーはホントに美大生だと思うよ
美術大学生、美青年、…二つの美を持つ人が目の前にいるなんてにやけそう…(殴
「そうっすねー…」しみじみ…
あぁ…オレも卒業か……働きたくねえ…
ギャ「進路は決まった?進学?」
「…いや就職、ワタシ金がないから…
あーぁ…ワタシも進学が良かったあ…」
ギャ「へえ…就職かぁ…、アタシもお金はないわよ
でも親をなんとか説得して授業料だけは出してくれることになったの」
うわっマジか羨ましいっ…
「あとはバイトで稼ぐのか?」
ギャ「ええ、…わっそぃの親は授業料とか出してくれなかったの?」
はっはーーーーーんっ!
痛いとこつかれたあああああああっ;
どう答えよっかなあ…
正直に”親はおりませぬ”と言うか…?
いや、ここはなんとか…なんかで…はぐらかすか…?
いい理由が思いつかねえっ
誰か助けてえっ!!;
「…んー……まあ……」
言葉を濁してなんとかパスしようとしたけど…
ギャ「…?」
このギャリー君、真面目に聞いてるよ…
どうしよう…;
えぇいっどうにでもなれ!(涙
「…はぁ…、あのね、ワタシ親なんていないのよ」
ギャリーの反応をうかがうと…
ギャ「・・・・・」
ナイス・フリーズ☆
まあ、普通の反応だよね
ギャ「…え?」
まあ、もういっか…言っちゃったし…話してもいいや(上から目線
「うん、中学の頃に二人とも出て行っちゃってさー…
母方のばあちゃんに引き取られる事になったんだけど…
ばあちゃんも高校入る時に入院しちゃって…歳だな、自分じゃ動けないんだ」
ギャ「…そう…だったの……ごめんなさいね」
「…なんで謝るんだ?」
ギャ「わっそぃにとってつらいことなんじゃないかって…」
「………問題ないけど?
自分が大丈夫だからこうやって言えるんだよ」
ギャ「…ならいいんだけど……」
「………でもまあ…
…………つらいっちゃつらいよ」
ギャ「…え、」
「捨てられるくらいだから親にはまともな教育なんて受けていないし、
ばあちゃんも元は厳しい人で苦労したし…
望んで捨てられたわけでもなければそういう環境に産まれたかったわけじゃない
なのにそれだけで周りは特別扱い
友達だよ、と言っても所詮それは上辺だけの事
環境が違うだけで一線引いて平等の立場には見ない
最初は自分に責任があると純粋な頃は信じて疑わなかったけど…」
どうしよう…
話し始めたら止まらないや…
今まで自分の本心なんて話したことなかったからなぁ
……参ったな、まだまだ言いたいことだらけだ
「気付いたんだよ、自分が背負うべき責任じゃないって
何で捨てられたのかも……薄々わかってきてさ…
人は相手を見下したり蹴落としたり…
とにかく自分より下にしないと生きていけない生き物なんだって…そう思った
…その頃からかな?
いや…もしかしたら気付くもっと前かもしれない…
全てが汚れて見えるんだ
家もビルも街も車も…人も、
目に映るもの全てが小さい頃のように日常としては思えなくてさ…
家はおもちゃ箱
ビルは巨大な棺桶
街はゴミ箱
車は粗大ゴミ
人は細菌の塊
…毎日がつまらないんだ」
ギャ「………わっそぃ…」
ギャリーは強く抱きしめてきた
少し息苦しいと思ったけどなんだかひどく安心てることに気付いた
ギャ「…そんなことがあったの……」
言われてから気付いた
こんなに話すなんて、自分でも驚いている
少し離れてギャリーを見れば驚きも混ざった複雑な表情だけど真剣だ
「正直こんな毎日を過ごすくらいなら死んだ方がマシだよ
生きている目的がわからないし…」
ギャリーは眉をひそめる
「でも今ここにいれて良かったって思ってるんだ
イヴとギャリーは今まで見てきた人とは違うんだよ
一緒にいると、」
そこで止めてしまった
頭では続きはもう気付いている
でもなんだか急に恥ずかしさが込み上げてきて言えなくなった
でも…伝えたい、……でも言えない
「…なんだろう、…なんか……こう…」
顔を見れなくなって視線を外す
急に顔に熱が集まってきた…
どうする…どうすればいいんだコレはぁ…っ;
と、とりあえずこの話を終わらせなければっ
「…とても、………良い……気分…………」
・・・・・何を言っているんだ自分は
.
