翡翠の薔薇6
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ギャリーside
あれから少し話しかけづらくて二人の会話を聞いてきた
すると結婚指輪の話になってイヴはさすが女の子というべきか、話に興味を持っている
イ「##NAME1##はけっこん指輪持ってるの?」
「・・・ん?;」
イヴの発言に固まったのは##NAME1##だけじゃなくて質問されていない自分も固まった
「まだ持ってないよー?;」
何とか笑顔で答えた##NAME1##だが少し困っている
イ「何で?」
「えー…?;」
やはり子供は純粋で好奇心が大盛だから困るときがある
「…」ちらっ、
目線だけで訴えられても……;
ええと…何かあるかしら………?
ギャ「……ぇ、と;
い、イヴ、結婚指輪はだいたい20歳以上から持つ人が一般的なのよ;」
適当に言ってしまったがこれで大丈夫だろうか…?;
「そ、そーなんだあーっ、だからまだオレは持ってないのー;」
でもなんとかフォローはできたみたいだし………
イ「そうなの?じゃあ##NAME1##20歳になったらギャリーと結婚するんだね!!」きらきら
ギャ「・・・・・え?」
「何故そうなった幼女よ」
すぐには理解できなかった
イヴからまさかそんな言葉が出てくるとは思っていなかったし…
イ「だって##NAME1##もギャリーもお互いの事が好きなんでしょ?」きらきら
「「・・・・・」」
・・・え、
思考が停止して何も考えられなくなった
まって、なんでそうなったの?
確かに##NAME1##は可愛いし美人だし…
それでいてメンタル強いし、素直じゃないけどちゃんとイヴやアタシの事も気にかけてくれる優しい子で…
でも自己犠牲が少し強くて困った事とか全部隠しちゃうから目が離せないわ…
だから恋愛対象としては見てないんだけど………
それに今日始めて会ったばかりなのに恋するなんてそんなの一目惚れじゃあるまい………
ギャ「・・・///」
一目惚れ?
アタシが?
##NAME1##に?
そんなわけないじゃない…
確かに##NAME1##は世間では普通にモテるような容姿だけど案外中身はすごく捻くれててそういうギャップがなんか魅力的というか………
……………
好き、なのかしら…
わからない、なんだかモヤモヤするわ…
ただの考えすぎよ、もう止めましょ…
何事もなかったようにいけばいいわ…
やっといつの間にか入ってしまった自分の世界から抜け出した時には##NAME1##がイヴを抱っこして巨大な手に指輪をはめている所だった
イ「絵が笑ってるっ」
イヴが絵を指差して言う
見てみれば”嘆きの花嫁”と”嘆きの花婿”の二つの絵が””幸福の花嫁”と”幸福の花婿”に変わっていた
すると絵の花嫁がブーケを投げた
そして見事に##NAME1##の所に落ちた
キャッチした本人はしばらく呆然としていたが嬉しそうに笑った
やっぱり嬉しいわよね
ギャ「あら、良かったじゃない##NAME1##
ブーケを受け取った人は次に結婚するんですって」
そういうと##NAME1##は面倒くさそうな顔をした
「結婚する気ねーよー」
イ「##NAME1##ギャリー結婚するんだね!」きらきら
否定した##NAME1##の横で眼を輝かせているイヴには困ったものだ
ギャ「またあの絵の所に行くなんて嫌だわ…」
そこからあの気味の悪い絵の所に向かう
横で楽しそうに話している二人を見ると和んだ
けど、だんだんと##NAME1##が残念そうな顔を見せ不機嫌になっていくのがわかった
イヴは気付いているのか解からないけど、当然##NAME1##は隠しているだろう
『えへへ…へへへへ…、はな…お花いいなあ…』
「・・・・・マジか・・・」ぼそっ
ついに着いた時には隠さず嫌な顔を出していた
でも##NAME1##の考えがあっているとするならばこのブーケは仕方がないだろう
「………チッ…(イラッ
ほらこれやるよ」
しばらく持っているブーケを見つめた後、心底嫌そうに絵に渡す
『えへへへ……ありがとう………いいにおいだなぁ……えへへ…』
「いいか?綺麗に行儀よく且つ上品に扱わねえと…」
『それじゃいただきます』
ばくっ、むしゃっぐちゃっ
イ・ギャ「「…っ」」
「……………」
##NAME1##が言っている途中でその絵はいきなり赤く変色してその花束を食べ始めた
それはもう気持ち悪いを超して恐怖も感じた
隣にいたイヴが手を握ってきた
イヴには強烈過ぎただろう…
食い散らかったブーケは原型を留めていなかった
『あー、おいしかったえへへへ
ありがとうありがとう、約束だからね、ここ通すよ』
「 き る ? 」シャキン…、シャキン…、
ギャ「だめ##NAME1##落ち着いて、抑えてっ;」
最初より比にならない程の殺気を放ちながら笑顔で言う##NAME1##を止めるのに苦労した
『このドアで奥に行けるよ、それじゃあね、えへへへへ』
そして絵がドアに変わってしまった後、しばらく呆然としていた
ギャ「薔薇を渡さなくて良かったわ…」
自分の呟きにイヴが頷く
##NAME1##は未だに散ったブーケの残骸を眺めていた
イ「せっかくのお花が…」
やっと##NAME1##が動き出し、その残骸の中から唯一残っているリボンを拾う時
イヴの呟きに##NAME1##の動きが止まった
「………」
イヴはいけないことを言ってしまったと焦って##NAME1##を見つめていたが
##NAME1##はリボンを二つ拾うとイヴに向けてかざしなにやら考え始めた
そして青いリボンを手放しイヴに近付く
「イヴ、後ろ向いてくれるか?」
「…ほいさっ、出来た」
イヴの髪を器用な手付きでハーフアップに纏めそれを白いリボンで結ぶ
イ「リボン…?」
「イヴに似合う色といえば赤だけど、イヴの薔薇が赤だからねえ…、赤い薔薇に似合うのは白だと思ったんだ
似合ってるよ、イヴ」
##NAME1##なりの素直な優しさなのだろう
イ「ありがとう##NAME1##っ!」
嬉しさにはしゃぎ抱きつくイヴを撫でながら##NAME1##は笑っていた
とても悲しそうに笑って、どこか一点を見つめている
「………」
微かに口が動いて何かを言ったがわからなかった
視線の先を辿ると先程手放した青いリボンが残っている
それを見つめて悲しそうに笑っているのか
そしてまた口が動いて、今度ははっきりとその言葉がわかった
”…諦めよう、”
「さあ、次行こうか」
イヴと話す時には悲しい表情を隠していた
ギャリーも早く、と言って先にイヴと手を繋いで歩き出す
ギャ「………」
二人に気付かれない内に素早くリボンを拾ってポケットに突っ込んだ
そして前の二人に並び気付かれないようにどんな髪型にしようか無い知恵を絞る