翡翠の薔薇4
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ギャ「イヴ、ちょっとアンタの薔薇貸してくれない?」
イ「…?」
イヴから受け取った薔薇を試しにさっきの花瓶に活けてみる
ぱあああぁぁぁぁ……
瞬く間に萎れていた薔薇が輝きを取り戻していく
花瓶の水はカラになってしまった
ギャ「はい、イヴの薔薇」
イヴに元気になった薔薇を渡す
イ「………」
でもイヴは受け取らなかった
ギャ「…どうしたの?イヴ」
イ「…なんで、##NAME1##の薔薇は変わらなかったんだろうね……」
ギャ「………、」
自分も思っていたが、それを言われると何も言えない
原因が分からない、
何故あの子の薔薇だけ変化が起きなかったのか…
何が違うのか分からない…
でも、ここでイヴを更に不安にさせてはいけない…
ギャ「………」
でも何も言えなかった
イヴと並んで壁に寄りかかって座る
イ「………、##NAME1##とはね、美術館でも会ったの」
しばらくの沈黙の後、イヴはぽつりぽつりと話し始めた
あぁ…、やっぱりあの時の女の子と中性的な子だったのね
イ「一人でこのおかしな所を迷っていたら最初はなかったドアから##NAME1##は来たの」
ギャ「ここって何があるかわからないからねー…、
イヴの言ったとおり、絵は動くわ最初にはなかったドアがあったりもう迷路みたい…」
イ「うん…
その時に壁から手が生えてきて、私それに気付かなくて…
##NAME1##が助けてくれたの」
ギャ「その子見たより勇敢ね…」
全く自分とは大違い…
アタシなんか動くもの全てにビビッて逃げてたし…
それであの青い女に薔薇取られてわざわざ初対面のこの子に取りに行かせるし…
はぁ…、情けないわ…
イ「##NAME1##はとても優しくて強くて頭が良くて面白くて………
##NAME1##がいてくれたからここまで来れたの…」
なんか、…イケメン要素が全て揃っているわね…
…男として負けたわ……
イ「…でも、ずっと無理しているの、
このおかしな場所で初めて会ったとき、
ドアを開けた時の顔は何か…すごく焦っているように見えたの」
ギャ「…焦っている?」
イ「…うん、何か、必死で…逃げてきたような、真っ青な顔してた……」
ギャ「…何か大変なことがあったのね、」
イ「でも私を心配させないように無理に笑ってずっと気にかけてくれたよ…」
イヴもそうだろうけど、きっとこの子はイヴより隠して一人で背負ってしまうわね…
イ「疲れているのに休まないでいろいろ支えてくれたんだ…、」
ギャ「そう…、良い人じゃないの」
イ「でもね、ギャリーと会う少し前から何かおかしくて…」
限界がきてたのかしら…
イ「ときどきぼーっとしてるの
それにどこか痛そうにしてたけどどこだか分からないし、##NAME1##からは何も言ってくれないし…」
そしてイヴは話すのをやめた
ギャ「…そう…、じゃぁこれからはその子が無理をしないようにアタシ達が休ませてあげましょうか」
そういってイヴの頭を撫でると少し落ち着いたみたい
イ「…うん」
ギャ「…それにしても、困ったわねぇ…
その##NAME1##って子聞いた限り何でも隠しちゃうから助けてあげようにも分からなくなっちゃうわ」
イ「あ、それなら一つだけわかるよっ」
ギャ「あら、ホント?」
イ「うん、##NAME1##ね私の名前の呼び方が変なんだけど、咄嗟に何か隠してる時は呼び方が直るんだよ」
ギャ「名前の呼び方…が、変なの?」
案外隠しても表に出やすい子なのかしら…
「…っ、ハ…」
小さな声がしてみると##NAME1##は苦しそうに顔を歪ませて額には汗をかいていた
イ「##NAME1##…?どこか痛いの?」
イヴも近寄るも何も出来ずただ心配する事しかできない
「…ハ、…ド、ウ…シヨ…ウ…」
イ「怖い夢みてるのかな…?」
何か切羽詰ったような様子で呟いている…
どうしましょ…
「……ゥソッ…、ナン…デ…ッ」
ギャ「起こしてあげましょ」
「---っ!!!」
起こそうとしたら突然、飛び起きた
「「!?」」
その子は急いで回りをみて、何かを探しているようにも見えた
いきなりの事でびっくりして一瞬固まったがイヴが先に動き出した
イ「##NAME1##っ!!」
ギャ「あぁ良かった、目が覚めたのねっ!」
話しかけると気付いたのか回りを見回すのをやめた
「…ハッ…ハッ…」
目があっているのだけど見ていないようで汗を流して荒い呼吸を繰り返していた
イ「…##NAME1##?」
心配したイヴが覗き込んだ
「…っ!」
すると後ろに飛び退いてびっくりしたようにイヴを見つめる
それはひどく何かに怯えたようにも見える
ギャ「ちょっとアンタ、大丈夫?」
アタシの声にはっとした様子をみせた
「…ァ、……」
また直ぐにぼーっとし始めた
でも今度はこの状況についていこうと必死に考えているのだろう
少しずつ呼吸の乱れが落ち着いてきている
イ「……##NAME1##?」
アタシから視線をはずしてイヴを見つめる
「……………イ、ヴ…?」
発せられた声はひどく嗄れていた
その子はイヴの頭を撫でているけど、他のどこか一点を見つめている
心ここにあらずって感じ…
イ「##NAME1##、大丈夫?」
イヴが心配するとその子はへにゃりと力なく笑った
その笑顔は無理して造っているものだとわかった
イヴだって気付いてる…、
そんな青白い顔で笑顔を造られても心配するだけよ…
「……ゥ、ン…イ、ゥブ…」
小さくてよく聞き取れなかった
イ「?」
イヴが首を傾げると本人も気付いたらしい、声を出そうと練習している
「…~っ?、…ぁっ…」
なかなか声の調子が戻らないことに本人は困った様子でいた
ギャ「…声がでないの?」
聞くとこくり、と頷いた
ギャ「そう、なら無理して喋らないでね」
「……、」こくり
イ「##NAME1##大丈夫?すごいうなされてたよ?」
「…っ!」
途端にまた慌てて回りを見はじめた
それは異常にしかみえなかった
ギャ「アンタ本当に大丈夫なの…?」
そこでまた気がついたみたいだけど…
この子がそこまで怖がる理由ってなにかしら…?
また無理して笑ってイヴの頭を撫でる
「ダ…ぃ…、…」
声が出ない事に諦めたのかゆっくり話して口の形だけで伝えてくる
ギャ「もう少し休みましょ、」
イヴと座りなおすと綺麗に畳まれたコートが目の前に出された
ギャ「あら、まだ使っててもいいのよ?」
「……」
そういうと首を振って少し押し付けてきた
「モ、ぅ…カ、…ナィ、カ…ラ…ぃイ、ヨ…、ァ…-、トゥ……」
ゆっくり話してくれたおかげでなんとなく理解できた
ギャ「わかったわ、無理はしないでね」
コートを受け取ると嬉しそうに笑った
ギャ「…っ!///」
やだちょっと、可愛いじゃないの…
って、相手は男よっ!?(焦
やだっ、アタシはソッチ系なの!?;
イヴが端に寄って場所を空ける
その子はアタシとイヴの間に座る形になった
ギャ「そういえば名前まだ言ってなかったわね…、アタシはギャリーっていうの
##NAME1##…であってるかしら?」
『そうだ』と笑って頷く
起きた時よりはだいぶ落ち着いたみたいだけど、まだ顔色が悪いのが心配ね…
イ「ねぇ##NAME1##…」
「…?」
イ「ぎゅーってして」
イヴが甘えるなんて以外だったので少し驚いた
言われた本人はほんの数秒固まっていた
「~~~っ♪」
次にはものすごい勢いでイヴに抱きついて頬ずりをしていた
ギャ「・・・」
イヴにはべったりね…
なんか、シスコンみたい…