翡翠の薔薇4
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イ「ねぇ、##NAME1##薔薇貸して」
ギャリーからビンを受け取ったところで”イヴが”手を出してくる
”イヴ”に薔薇を渡す
箱を開けると中には水色に光っている液体が入っていた
”イヴ”が箱の中に翡翠の薔薇を活けると、
ぱああぁ・・・
「…っ!」
イ「やった!」
ギャ「良かった、これで一安心ね」
水に浸かった薔薇は輝き花弁を広げた
同時にさっき怪我した手や足の痛み、だるさもなくなって身体が軽くなった
”イヴ”が持っている翡翠の薔薇は今、綺麗に透き通った色を輝かせて咲き誇っている
箱の中身はカラになった
イ「はいっ、##NAME1##の薔薇!」
”イヴ”から薔薇を受け取り、頭を撫でてやると嬉しそうに笑った
ギャ「首の痕も消えたわね、良かったじゃない」
そう言われ首を触ってみると元通りになっていた
「……、」
あとはこのビンだけ…
しばらく翡翠色に見惚れていたが、早く”イヴ”にお礼を言いたいし、ギャリーにも聞くことがたくさんあるので早速飲む
蓋を開けると薔薇の香りが漂う
液体をいっきに飲み干した
すうううぅぅぅぅ…
喉がひんやりと冷たくて気持ちいい~…
そして何も感じなくなった
「…ぁ、あー、あー…、お…もどった」
やっと喋れる…
イ「わぁいっ、##NAME1##元気になった!」
”イヴ”がぎゅっと抱きついてきた
「おぅっ…!?;
…ありがとうな、”イヴ”、あと…ごめんな」
初めて話せる感動を味わった
「………ギャリーも、ありがとう…」
ギャ「どういたしまして、声がもどってよかったわね」
イ「…もうどこにも行かないでね?」
その時の”イヴ”の声が微かに震えていた
「うん…、あの時はごめんな」
また少しその場で休む事にした
「…ところでさ、さっきは声が出なくて聞き損ねたんだけど…、
何でオレが助かったか教えて」
ギャ「あぁ…そうねぇ…」
オレが薔薇を取りに行ってしまった後、ギャリーは直ぐに起きたようだ
ギャリーside
……身体中が痛い…
胸が苦しい…
どのぐらいそうしていたのか分からないけど、急に身体が軽くなってきた
ギャ「………うーん…、あら…?……苦しなくなった………ん?
…うわっ!」
イ「!?」
ギャ「な、…今度はなによ!もう何も持っていないわよ!!」
起きたら目の前になにかいた
警戒したけどよく見れば小さな女の子…
イ「…?;」
女の子は訳がわからないようで首を傾げている
ギャ「あ……あれ?
アンタもしかして…美術館にいた…人!?」
イ「…ぇ、あ…はい」
ギャ「そうでしょ!あぁ良かった!アタシの他にも人がいた!」
イ「……あ、あの…」
ギャ「ん…?」
イ「あなたは…?」
ギャ「あぁ、そういえばまだ名前言ってなかったわね、ごめんなさいね
アタシはギャリーっていうの、アンタは?」
イ「…イヴ」
ギャ「そっか……、じゃあアンタも何でこんな事になってるのかはわからないワケね」
イ「うん…」
ギャ「アタシの方も大体同じ感じよ」
イ「…」そわそわ…
ギャ「おまけにこの薔薇……、花弁がちぎられると自分の身体に痛みが出てきてさー、
さっきは死ぬかと思ったわ…、取り返してくれてありがとね」
イ「ギャリー、私じゃなくて##NAME1##が助けてくれたの」
イヴにお礼を言うと首を振った
ギャ「##NAME1##…?」
他にも誰かいたのかしら…?
イ「途中からここまで一緒にそのお兄さんと来たの」
今はいないけど男の人と来たのね…
一先ずこの子が一人じゃなかった事に安心するわ…
ギャ「そういえば、この上着と本はイヴのじゃないわね…」
でも…、コレは男物にしては小さい気がするんだけど………
イ「倒れているギャリーを見つけたら急いで向こうの扉に行っちゃった…
すぐ戻るって言ったけど、まだ戻って来ないの…」
ギャ「…嫌な予感がするわ…、行きましょ」
急いで通路を出ると
ーーーぎゅぅ…
ギャ「…何の音かしら?気をつけてね、イヴ」
何か、嫌な音…絞めるような…
ーーーぎゅうぅ…
「……っ、」
人が、何かに首を絞められていた
ギャ・イ「「!?」」
気付いたら動き出していてーーー
ボキッ!!
つい跳び蹴りしてしまった
イヴも持って来た本を投げていたし…
巻きついていたモノは嫌な音がしたけど案外簡単に折れた
イヴは真っ先に倒れている人に近付いていく
何はともあれ、緑の何かがその人から離れたからいいか…
倒れているその人は今にも死にそうな顔をしているが、何とか意識はあるみたいだし…
「…っ………、」
だけど、すぐにうっすらと開いていた目がだんだんと閉じていった
イ「##NAME1##っ!!」
ギャ「ちょっと…っ!」
死んでしまったんじゃないかと焦った
イ「##NAME1##、##NAME1##っ!」
とりあえずイヴを落ち着かせようとした時、イヴの後ろに薔薇が落ちていることに気付いた
ギャ「あれは…!」
急いで薔薇を手に取るとまだ花弁が1枚残っていた
良かった…まだ死んでない…
ギャ「イヴ、落ち着いて、その人は生きているわ」
イヴに拾った薔薇を渡す
イ「##NAME1##の薔薇っ!…そうだっ」
ギャ「ちょっと…!?」
薔薇を見ていきなりイヴが動いたからビックリした
イ「…あれ?」
近くの机に行ったイヴは声をあげた
イ「これギャリーの薔薇じゃない?」
そう言ってイヴが机の花瓶から取ったのは確かに自分の薔薇だった
ギャ「もしかして、この人が活けてくれたのかしら…」
イヴが代わりに残り1枚の薔薇を花瓶に活ける
けれど、特になにも起きなかった
イ「…なんで?」
ギャ「…薔薇が、変わらないわ…」
まさか、本当に死んでしまったんじゃ・・・っ
戻って確認するが、まだ微かに息をしていた
ギャ「………ほっ…」
イ「ギャリー…、##NAME1##、死んじゃったの?」
隣に来たイヴは目に涙を溜めて堪えていた
ギャ「いいえ、死んでないわ、ちゃんと息してるわよ」
近くに落ちている帽子を拾い、散った花弁を見つけた
この場所から離れて自分がいた所へその人を運ぶ
ギャ「…(…男にしては、軽いわね……)」
同じ様に本と上着を枕の代わりにしてコートをかけた
それからイヴはずっと##NAME1##の側から離れなかった
ギャ「何で、薔薇が回復しないのかしら…?」
ふと、##NAME1##の顔を見た
その顔は青白くて首には巻きつかれた痕が痛々しく残っていた
まるで絞殺死体のようだと思ってしまうその姿にぞっとした
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