翡翠の薔薇3
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「………はっ‼︎、……ぁれ?;」
勢いよく目が覚めるとベッドの上にいる
状況が理解できずしばらくぼーっとしていた
しばらくしてやっとキョロキョロと周りを見ると自分の部屋だ
まだ薄暗い、時計は真夜中の午前1時…
「………夢、…なのか?」
あまりにも夢とは思えないほど現実的だった…
「…………あー…、少し落ち着こうか…」
部屋から出てリビングに向かう
一人暮らしの少し古い、人がいない田舎のアパートに住んでいる
自室の前に洗面所、右手側には玄関、左手側にはリビングの2LDK
お茶を一杯、いっきに飲み干す
もう一杯汲んでテレビの前の椅子に座る
「……はぁぁぁぁぁ…」
どうにも夢の事が生々し過ぎていた
「今日は寝る前にIBの話をするんじゃなかった…、あ…昨日か……」
夢での出来事が思い返される
「あの男誰だよマジで…、何かどころじゃないけど危ないヤツだったし…」
黒髪に黒目の世間一般では普通にイケメンのあの不審者…
あの男から感じる得たいの知れない恐怖は二度と思い出したくない
「最後は殺されて起きちまったよ…、あぁー夢でよかった…
でももう起きちまったから”イヴ”とギャリーには会えないのな…
くそっ!一度でいいから二人に抱きついてみたかったぁ…っ!(後悔、いや変態
そこは夢であって欲しくなかったなぁ…」
”イヴ”はあの腕にすっぽりと収まる小ささがほんっとに可愛くて頭撫でると照れたようにけど幸せそうに笑うし髪の毛サラッサラだしもう可愛くて可愛くて…(埋
ギャリーはあの髪ふわふわそうだしなんか触ってみたい…
一番ワカメを触りたい…(ついでに製造方法も教えていただければ…
あ、でも一番は抱きついてみたいよね~…
男の胸板の強度を確かめてみたい…(変態
「……?、」
ふとお茶を飲んだ時に喉に違和感を感じた
触ってみると首の皮膚が何かの痕がきつく付いたようなデコボコを感じる
「………」
一瞬少し嫌な考えが浮かんだが頭を振ってその考えを消した
残りのお茶をいっきに飲み干してコップも洗わずリビングを出る
消したはずの嫌な考えが頭の中をぐるぐる回って気分が悪くなる
洗面所に向かい真っ先に鏡をのぞいた
「…何つー顔してんだ、」
そこには疲れ果て真っ青な情けない顔をした自分が映し出された
「っ、」
そこには何か太いものできつく絞められたような痕がくっきりと首に青く残っていた
「・・・・・」
絞殺された後の死体みたいだ…
もはや声も出ない
ピーンポーン
「っ!!?」
突然のインターホン
こんな時間に誰かが来た事も、ましてや来る予定などない
「…っハ、」
玄関の覗き穴を見て確認していないが、誰だかは直感で思い浮かんだ
汗が背中に伝うのが嫌に敏感に感じる
ピーンポーン
もう一度鳴ったインターホンが相手がまだ去っていないのだと知らせる
「………」
どうかこれは自分の考え過ぎであってほしい…
音を消して慎重に洗面所を出る
しばらくその場で立ち玄関と距離をとる
「…っ、ハ…」
意を決して慎重に玄関に近寄る
近付くにつれ、心臓が痛みを持ちどんどん激しく鳴る
ヒタリ、と氷のように感じた玄関のタイルに足をつけゆっくりと覗き穴に目を近づける…
「………」
外には誰もいない
ただ、薄暗いドアの外の寂しい景色を映しているだけだ
なんだ、ただの考え過ぎか…
きっといつだかネット通販だ…
何か買ったことを忘れていたんだろう
学校から帰ればポストに通知が来ているはずだ…
「…フゥー、」
息を吐けば肩が大げさに落ちる
置きっぱなしのコップを洗うためにリビングへ足を向けた
ピ ー ン ポ ー ン
呼吸をし損ねた空気が喉でひゅっ、と鳴った
ゆっくりした動作で後ろの玄関を見る
「…」
先程確認した時は誰もいなかった…
きっと性質の悪いイタズラだ
しばらくそのまま動けず目の前のドアを見つめていたが、一応確認しなければいけないため慎重に進む
タイルの冷たさがなんとか冷静さを保ってくれている中、部屋に戻ろうかと躊躇した
でもここまで来たなら確認した方が安心して寝れる…
「…フッ…、」
外に誰かいないか、微かな呼吸がうるさく聞こえる程つい耳に神経をめぐらせてしまう
異様な程にゆっくりとした動作でのぞく
またさっきのように誰もいない空間がある事を願いながら…
覗いて後悔した、
あぁ…無視して寝れば良かった
同時に混乱した
何故ここにいるのか…
驚きと恐怖に一瞬にして足元から身体が凍りついた様だ
覗き穴はこの寂しい景色を背景に立っているモノを映した
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