翡翠の薔薇3
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ぶちっ、ぶちっ…
案外直ぐ近くから嫌な音が聞こえる…
「これってさぁ…」
扉を開けっ放しにしたまま女に近付く
「恐怖を…」
女と目があう
『しゃあああぁぁぁ…』
「倍増させてるだけだよねぇ…(←?」
薔薇をちらつかせれば女は持っていた薔薇を放り投げて突進してきた
「でやあああああああぁぁぁぁぁぁっ!!!;」
小部屋を出て先ずは左に曲がり女の絵があった場所へ
『ぎしゃぁぁぁああ…』
そこの行き止まりで…
「………」
軽く後ろに下がり助走をつけて…
「とぅやっ」
『ヴァ!?』
額縁を踏み台代わりにして飛び越え小部屋に入る
バタンッ
「……ふぅ、はぁ…」
右足が痛くて痛くて集中できない…
本来の自分なら怖くて動けなかったのに何故かここまで動けるとは…
これも右足のおかげか…
人間不思議だよな…、自分が命の危機にさらされてるのにそれなりに負傷しただけで頭が冴えてくる…
迅速かつ的確に動けるんだものな…
青い薔薇を取る
綺麗な花弁が回りに無残に散らばっていて痛々しい
「やぁ~ん、あっぶなかったぁ…(低音」
青薔薇は残り一枚…
絶対に散らしてはいけないと緊張が走る
青薔薇をさらしに挿し、窓に向かう
椅子に乗って外を見ればドアの前で女が待ち構えていた
「……ふむ、」
いい案を思いついて椅子を持ち後ろに下がる
「いよっと…」
椅子を頭上に持ち上げて…
「こんの、…くそったれめがあぁっ!」
今までの鬱憤をこめて窓に向かって投げる
パリィンッ
そして少し待ってからドアを開けると…
「ほぉら、ね?」
女は投げた椅子に向かって扉から離れていた
また自分の薔薇をちらつかせると追いかけてくる扉を開けっ放しにして小部屋に女を誘い込む
「…で、またこうやって」
今度は近付く女を蹴り倒し小部屋から出て扉を閉める
バタンッ ドンドンッ
「…ふぃー;」
椅子は外に投げたから窓からは出れない、自分で扉を開けれない…
これで一件落着だ
終わったと思ったら今まで走った分の痛みが襲ってきた
「…っ、薔薇、活けねぇ、と…」
足を引きずりながら部屋を出て花瓶に向かい青い薔薇を挿す
瞬間、薔薇は美しく輝き綺麗に咲き誇っていた
「まだ水が残っているのか…」
それじゃあオレの薔薇も残り三枚だし…
コツン…
「…?」
何か、物音がしたような…
見ると左の壁に絵があった
「…こんな絵は出てこなかったんだけど…」
クレヨンで描かれた緑色の曲線がいくつも重なっている絵だ
シュルシュルシュルッ
「っ!?」
しばらく絵を見ていたら緑の曲線がいっきに出てきた
それは束になってさらしに挿してある薔薇を狙う
「まじかっ…!」
後ろに下がろうとしたが右足に痛みが走り止ってしまった
シュルシュルッ
「やべぇっ…」
身を捩った時に曲線が薔薇に届いてしまった
曲線は薔薇に巻きつきそのまま一気に引っ張る
「…うぐっ!!?;」
いっぺんに2枚ちぎられ、身を捩ったおかげか奇跡的に1枚が残った
これ以上薔薇を直接触れられないように遠くに投げた
シュルッ
「う゛っ!?」
すると今度は曲線は首を絞めた
ぎゅうぅぅぅっ…
「……っ、」
嘘だろ…死ぬのかよ…
そういえば、苦しいし痛いし…夢じゃないのか…?
死にそうな時でも冷静に動く思考回路に心の中で苦笑するしかなかった
ぎゅうううぅぅ……ボキッ!!
「…っ………、」
意識が遠のいていく…
あぁ…どうしよう、死ぬんだ…
イ「##NAME1##っ!!」
あぁ…イヴ、ごめん…勝手に約束して勝手に破ったわ…
?「ちょっと…っ!」
おぉ…元気になって良かったじゃん…
「………、」
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