あ～　まじで、りきかわい過ぎる


海での新曲MV撮影

なつっこいりきが犬ころみたいなりきやとじゃれているのを見てりゅせは思う


俺も～、とか行けばいいのかもしんないけど、一歩ひいちゃう俺

陰キャってわけじゃないけど、昔からそう

ほら、見た目外国人だから警戒されたり、それなのにノリが外国人だからイェーイとかオープンに行っちゃってひかれたりして、普通に発言したことが言い過ぎだったりズレてたりしてるみたいで変な空気になったりして、距離感おかしいみたいだから、気ぃつかわすのも悪いし、みたいな感じで、いつしか一歩ひいて見てるクセがついてた

のに！

「りゅせ♪」

海でテンション上がったりきが砂の上を歩く俺を振り返り、手を広げて俺の腰をポンと持ってきた

俺は眉毛だけ上げてりきの目を見たら、りきは手の平で風を起こして俺の顔に当てて、俺がどう返すのが正解かと思ったうちにもう飽きてクルっと振り返ってりきやの方に行ってしまった

なんだかな俺

もっと、りきやみたいに秒で反応して返してりきを笑わせて飽きさせないでもいいのに、、

ま、できねーもんはできねー

無理すんのも良くないっしょ

とか、撮影中なのに一人の世界に入ってたら、結構先に行っちゃってたりきがすげー勢いで走って来て

「りゅせ！　昼だって！」

俺の手を引いて全力で走り出すから、つられて俺も全力で走ったら、りきが競争と間違えて「ぎゃはー」と勢い増して走るから「違う違う　運動会じゃないんだから」とか突っ込んで全力で抜かしてやろうとした(笑)

しまいにゃお互い全力で、抜きつ抜かれつ競り合って撮影クルーが固まって待つ場所に着いた

「何やってんの？　若いねー」と待ってたりきやがおじさんみたいに言った

「ぜーぜー　知らん　りきがいきなり競争してくるから　ハァハァ」

「ぜーぜー　はぁ！？　りゅせが始めたんじゃん　ハァハァ」

「どっちでもええて　飯食お」


おしゃれなカフェでカラフルなドリンクとジューシーなハンバーガーを食べた

うまいとか思いながらボソボソ食ってる横でりきはまず撮影から始まってドリンクをバックにバーガー持ってスマホのシャッターを切る

食べ始めたら食べ始めたで、やっべ！めっちゃうまい！とかふくふくのほっぺで目ぇ丸くしてる(笑)

見てて飽きない

「りゅせ　一口交換しよ　こっちフィッシュバーガー的なやつ」

「こっちは、定番のハンバーガーの、めっちゃ肉肉しい版って感じ」

１秒でも無駄にしないで楽しみを取りに行くりき

かわいい

早くスケジュール終わって夜になんねぇかな～



ー夜ー

帰りのバスの中、夜の海撮りたいけど写らないとかなんとか最後まで全力で楽しみ倒してたりきの電池がついに切れて、急に寝た

りきやの肩にコテンともたれてる

のを逆隣から見てたら、りきやが気付いて、俺の方にりきをもたれさせてきた

多分、りきやは、俺とりきがそういう仲なのを知ってる

黙ってられないりきがはしゃいで話したんだろう(笑)

お前の好きな子返すわ、やきもち妬くもんな？とでも思ったように俺を見てるので

「お　おぅ」と応えて肩でりきを受け止める

けど、りきやがニヤニヤ見てきそうな気もして、顔見られたくなくて、りきのくたっともたれる温もりを感じながら、逆側の海を見てる振りをして、暗い窓の外がどんどん後ろに流れてくのを見送った


こんな俺に普通に寄ってくるりきがかわいい


りゅせは自然と片側の口角が上がってしまうのであった


おしまい


MV撮影のユーチューブのショート動画に触発されて書きました


なつっこいりきちゃんかわいい


癒される