【良人とみいひ】幸せはぬるま湯

みいひと付き合って、慣れてきたというか安定してる

あったかい風呂も始めは気持ち良いが慣れてくるとわからなくなる

自分の体温がお湯で上がってお湯と同じになるからだ

どこからが自分でどこからがお湯か境目がわからなくなる


職場では悪くない方だと思う

まず既婚の男が半数で除外される

残りの半数のうち3分の1が俗に言う難ありなタイプ

また3分の1が年齢的に引退の方が近いタイプ

最後の3分の1がアラサーまででまぁまぁ無難なタイプ

イコール俺のことだ

仕事も頑張ってるから、去年のバレンタインデーは義理チョコを8個はもらった

あわよくば本命に持ち込もうかなというものも3個くらいはあった気がする


明日は休み


今日は職場の内々の懇親会だ

というか合コンだろ

独身女子3人と独身男子3人が参加予定

みいひには、あえて言わんでええやろ

別にやましいことがあるじゃ無し


とりあえずビールで乾杯して懇親会はスタートした

w1「金井さんてぇ、結婚願望とかあるんですかぁ?」

良「結婚、、まぁ今は忙しいし、そのうち落ち着いたらかなぁ」

w2「そのうちって、もう私たち30ですよ? そろそろやばいですって」

m2「女子はねー(笑) 男はまだあと5年はいけるんじゃね?」

m3「ですかね 彼女は欲しいですけどねぇ」

w3「金井さんは、どんな彼女が欲しいですか?」

良「まぁ、ニートじゃなくてメンヘラじゃなくて料理とかできたらいいですよねぇ(てか、彼女いない前提かいっ)」

w1「それって結構みんな当てはまるよね? ざっくりし過ぎ 年は?」

良「まぁ、若ければいいんじゃないっすかねぇ」

m2「ま、そらそうだよな」

m3「だよなぁ」

w1「じゃあ、私たちはナシってことですかー?」

w2「わかってないよねー 私たちには若い子にない中身の濃さがあるんですー」

w3「そうですよ、若さなんてすぐ消えてっちゃうんですから」

w1「金井さん、もっとおしゃれした方がいいですよー そのスーツどこのですか?」

良「青山だけど? それが何か?」

w1「ちがくて、どこって言ったらブランドの話でしょ」

w2「確かに、青山はフレッシャーズって気する」

良「確かに、これ新卒の時に買いましたけど?」

w3「え、7年着てるってこと?」

m2「物持ちいいね(笑)」

m3「金井っぽいなぁ」

w3「うん、金井さんぽい」

w1「えーー 有り得なーい じゃあ、時計は?」

良「スマホで見ればいいですよね?」

w1「そういうことじゃなくて じゃあ、車は?」

良「電車と自転車があれば移動できますし」

w2「へーー じゃあ、何が好きなんですか?」

m2「俺、この前、前年より成績伸びたから、オーダーメイドでスーツ作ったよ 靴も伊勢丹でドルガバ買ったよ」

w1「ほらー、これくらいしていい年なんだってー」

m3「俺、ボーナス出たら、実は家買うの考えてる」

w2「え、結婚して(笑)」

一同爆笑


合コンも終わり帰り道

結局、3人からこっそりLINEのIDを渡された

優しそうとか話し聞いてくれそうとか子どもかわいがってくれそうとか


う~ん

なんか面倒い

伊勢丹に買い物とか行かないし、ディズニーランド並ぶのとか無駄過ぎて無理だし、子どもの面倒押し付けられるのも嫌だし、家では休んで仕事の時のパフォーマンス上げたいから、愚痴とかくだらない話し聞くの嫌だし

うん、俺、働いて金家にちゃんと入れて俺に負担掛けない、精神的にも自立してて、俺のこと理解してくれる若くてかわいい子じゃなきゃ無理!


全然無理!

てか、俺、付き合うとか向いてないかも


あー、疲れた

みいひんち行こ


良人は、ぬるま湯の価値を思い出して帰路(みいひんち)についた


おしまい☆
1/1ページ
    スキ