【ご都合主義シリーズ】超年下彼氏に溺愛される話11

良人は苛立っていた


なんなの?みいひ

勝手過ぎだろ

別れたい?

いいよ、別に

こっちだって別にみいひだけが世の中の女じゃないし、代わりなんていくらでもいるし

ふざけんな!


あーー

落ち着け自分

こんなイライラして

これじゃ、まるで俺があいつを好きみたいじゃん

別に俺はあいつ一人くらいいなくなったってイライラもしないし痛くも痒くもないっちゅうの!

いてもいなくてもどっちでもいいし、イライラするに値しない小さくて軽い存在だっちゅうの


だいたい、普通に考えたら俺の方が仕事できるし、若いし、俺が振るならわかるけど、なんであいつが振ってんだっつうの

宮崎の方が甘えさせてくれるから?

俺だって、それぐらいできるし

甘えたいんだったら、そう言ってくればいいじゃん

会いたいってみいひから言えばいいじゃん

言わないでわかって欲しいとかわかる訳ないじゃん、テレパシーじゃないんだから

外国のコミュニケーションは言わない人が悪いんだよ?知らないの?

だいたい俺、発達障害だって言ったじゃん

気持ち読むとかできないんだって

良人さみしい 良人会いたい って言えばいいじゃん

そしたら俺もじゃあ一緒にご飯食べようかとか、ぎゅしてあげるとか、手ぇ繋いで寝る?とか、ちゃんと対応するし

会いたいなら電話してくればいいじゃん

・・

でもないか?

今まで付き合った人たちに、自分が会いたくない日に会いたいって言われて会って、疲れてる時に甘えられてそれに応えて、それが当たり前みたいになって続くのが嫌になって俺から別れたんだっけ

もしかして、俺って、甘えさせる余裕も相手に合わせる包容力もないってこと?

・・

ま、いいや

みいひの為になんで俺がこんな悩まなくちゃいけないんだ

悩む? いや、悩んでない 認めない 違う違う違う

あーー

うっざい


ビールでもかっくらって寝ちまって、明日からは元のかっこいい自分さ、と思ったものの、今までは別れた時から開放感を感じてたのに、今回はそれよりもなんでだなんでだという疑問の方が大きく、すっきりしない


それから、良人はそれまで以上に仕事をみっしり入れて余計なことを考えないで済むようにした


「金井さん(良人の名字)、大谷さん(みいひの名字)と別れたんですか?」

事務所に人が少ない時に高田さん(新卒女子職員)が良人に小声で言ってきた

「へ? ・・(付き合ってるの)知ってたの?」

「はい、なんとなく 見てて、そうかなぁって」

「そうだったんだ でも、もう別れたから 関係ないから」

「そうなんですね 金井さん、LINEとかやってます?」

「やらない(笑)」

「今時、珍しいですよね(笑) なんでやらないんですか?」

「なんとなく? でも、やってみようかな 高田さん、やり方、教えて」

「いいですよ まず、LINEのアプリをインストールして、」

良人と高田夕(ゆう)は連絡先を交換した


ポコ

通知音でメッセージの到着が知らされた

部屋でだらーっとビールを飲みながら映画を見ていた良人がスマホを見ると、夕から写真が送られて来ていて

新じゃがが安かったので肉じゃが作りましたー

とのメッセージだった

俺も高田さんの肉じゃが食べたいなー

と送ると

ポコ

今度、食べに来てくださいね

と来た

え、家行っていいってこと? 男を家に上げるって”そういうこと”だよね?

とか思いつつ

楽しみです

とか、誠実な大人を装って送る


高田さんって俺のことありなのかなぁ?

とか思いつつ

ありだったらどうなのよ?

とか、なんたらかんたら

ビールで弛緩した脳味噌ではそれ以上考えられず

やらかした発言しないように、スマホを裏返した


次の日、職場で、高田さんにいつでもいいですよ?といつもの真っ直ぐ澄んだ目で見る上目づかいで言われ

なんだっけ?と思いスマホを見たら

肉じゃがの話しの続きで

「いつにします?」

と昨日メッセージが来ていた

あー、肉じゃが食べたいとか言ったんだっけ

高田さんちにいつ行くかって話し?


そんなこんなで良人は夕の家に肉じゃがを食べにいき、きゅるきゅるした目で子犬みたいに寄ってくる夕をかわいいなぁ、なんて思ったりした


一方、みいひは

宮崎と付き合っていた

「大谷さんと付き合えるなんて光栄だなぁ」

今時の車を運転しながら宮崎は大袈裟に言う

「あは(笑) 宮崎さんって、いつなんどきでもそのキャラなんですか?」

「キャラとか言うなよ(笑) これがありのままの俺だって」

「俺とか言うんだ」

「言うよ(笑) 普通だよ、普通」

「なんでしょうけど 逆に私が普通じゃないってゆうか 大丈夫です?」

「全然大丈夫 俺、結構、絵に書いたような人生なのよ」

「え?(笑) 自分で言う?」

「いや、自慢とかじゃなくて(笑) 父親は公務員、財務省ね、で、母親は幼稚園教諭を寿退職してからの専業主婦で、まぁ順当に来てるんよ 多分、地頭ってやつが良いんだと思う だいたいの勉強まぁ理解できるし、みんなが頑張って採る点とか、ちょっとやったら採れる感じだし 大学は第一志望じゃないとこ出てるけど でもそういうのって、社会出て挫折するって言うじゃん? だから俺もそうなのかなとか期待してたんだけど、結局、社会出ても、まぁ、順当に来てて、」

「え?(笑) これ自慢だよね」

「違う違う(笑) そうじゃなくて、この道がこのままずっと続くんだろうなっていう疑問の話 このまま続いたらそれが何なんだろうって え?人生って、先にもっと何かあるのかと思ってたら、これで終わり?って、こう裏返してまじまじ見た感じっていうか」

「へーー」

「おやじ見てて国家公務員で出世すると私生活ほとんど無くて大変だなって思ってたから、定時で帰れる地方公務員ぐらいでいいかなって思ってたんだけど」

「出世する前提で面倒くさがってるの、聞く人が聞いたら自慢以外のなにものでもないよ?(笑)」

「そうなんだけどね(笑) で、地方公務員で出世してって想像したら、なんか、ずっと続く道の先がもやの中に吸い込まれてぼやけてて、でもよぉく見るとちゃんと舗装されてて、障害も無くて、やっぱり、よく見えてる手前の方と同じ道だったんだよね それで、ブラックで大変だよって言う人もいる営業に就いたんだよね でも、何人も途中で病んだり燃え尽きたりで消えてった奴もいたけど、 あ、もちろん、成功して独立してった奴もいるけど 俺はまたちょっと頑張れば売れるっていう感じだったんだよね」

「ふーーん あるんだねぇ、そんなこと」

「そうなんすよ それで、大谷さん初めて見た時から気になってたんす」

「あーー 私、変わってるから(笑)」

「なんか、今まで出会った誰とも似てないオーラが出てたんすよ」

「そういう需要かぁ(笑)」

「(笑) こういう話も自慢とかじゃなくて普通に興味持って面白く聞いてくれるじゃないですか? なんか、そういうとこ最高ですし 多分、俺、危うい大谷さんでも受け止めてあげられると思います むしろ、そういうのにわくわくするタイプっぽいです(笑)」

「ど変人じゃん(笑)」

「一周回ってど変人です(笑)」

「あはっ(笑) 私は一周回らない感じのど変人かもなぁ」

「あはははは(笑) 大谷さん、今度うちの親に会いますか?」

「え、っと それって、そういう意味?」

「そうっすね 結婚とかって意味ですね お見合い話とかもいくつかあったけど、写真で全部断っちゃってて 会って断ると親と先方の関係がまずくなるから 結婚しない人生もありだけど、大谷さんとならそういうのも楽しそうだなぁって」

「うん、結構チャレンジャーだね(笑)」

「はは(笑) 気長に営業かけてくんで、気が向いたら、オッケーしてください とりあえず、田舎うどんでも食べて、露天風呂の宿でも行きましょう」

「田舎うどんって、どういうやつですか?」

「田舎によるよね(笑)」

「だよね(笑)」

「「あはははは(笑)」」


露天風呂に入って、浴衣を着て部屋でビールを飲む

「今度は一緒に入りましょうね、露天風呂」

「すいません、せっかく連れて来てくれたのに どうしても恥ずかしくて」

「なんなんすかね? もっとすごいこともしてるのに(笑)」

「なんですかね?(笑) 自分でもわかんないですけど お風呂一緒に入る方が恥ずかしいです」

「ふふっ(笑) かわいーなー、大谷さん こんなかわいー大谷さん、職場のやつは知らないんだろーなー」

宮崎はみいひを抱くといい子いい子と頭を抱いて撫でた

それから優しく目を見てそっと口付ける

舌で会話するようにくすぐって、みいひがこれでいいのかなと様子を見ながら、舌で返すと、それでいいんだよと言うように舌で応える

みいひは、甘やかしてくれるようなキスに胸が柔らかくほどけてしまって、頭がぼーっとした

浴衣だと手ぇ入れやすいですねと宮崎が胸元に手を入れて、胸の先をちょんちょんとかわいがる

この先の快感に期待して、そこは硬く立ち上がる

すごく敏感だ

と優しく耳に囁かれ、ぞくぞくと全身を鳥肌が走った

全部脱いじゃおうね、と帯をほどかれ、

私だけ裸なの恥ずかしいですと体を隠すと、

じゃあ、俺も脱ぎますねと脱いだそこはギンと張り詰めて立っていて、

視線に気付くとふっとほほ笑み、見ましたね?エッチ(笑)と余裕でおどける

首を振って否定すると、

いいんですよ、見ても 今からこれが入るんだから

と優しく手を持って、それに触らせた

おそるおそる触れたそれは、ズキンズキンと痛そうに脈打っていて、先端に蜜がぷっくりと玉を作るように出てきていた

蜜の玉を指先に吸い取れるかなと触れたら

ビクッと震え、甘い吐息を漏らした

舐め合いっこしましょうと、みいひを布団に寝かし、シックスナインにまたがると、みいひの太ももを抱いて開き陰部に吸い付いた

みいひは濡れた温かい舌の感触にとろけそうになったが、おとこ根の位置の関係か届かなくて舐められず、すいません届かなくて舐められないですと言うと、じゃあ、初めにみいひさんに俺のを舐めてもらって届く位置を確認してから、俺がみいひさん舐めればいいねと上手く誘導した

しかし、そうすると今度は宮崎が舐めづらい位置になるようで、宮崎は舐めずに指で愛撫した

みいひはお尻の穴が見えてしまうこの格好で陰部を愛撫されることに羞恥が走り

見えちゃいます、だめですだめです、と慌てて体勢を変えて逃げた

宮崎は、みいひを愛しく見てほほ笑み、お尻の穴もかわいいのにと残念がった

みいひさんみたいに繊細な子は、安心できる優しいエッチでゆっくり溶かしてあげるのがいいかなと、ふんわりと抱いてキスをした

みいひは、天性の受け体質と敏感な濡れやすさから、よく何でもありに見られてしまうのだが、本当はこんな優しいセックスを待っていたような気がして、くったりと宮崎の胸にもたれた

宮崎は、深い優しい目で見て、キスをしてから、みいひの敏感な乳首を優しく摘まんで揉む

みいひは、はぁはぁと息が乱れて、ずっと適度な加減で続く愛撫に、陰部をびしょびしょに濡らしてしまった

もう下も触って欲しくて、どうにかなってしまいそうだった

目で見れば伝わるかもと宮崎の目を見たら、宮崎はわかってて逸らしてるんだなという余裕のほほ笑みで見返すだけだった

みいひは宮崎の手を持って、自分の陰部に持っていった

宮崎は嬉しそうに、えっちだぁ、触って欲しい?と言い

みいひは顔を真っ赤にしてコクコクと頷いた

それでも宮崎は直接には触れず周囲のうぶ毛を撫でるかのようにさわさわと焦らすだけだった

あぁ、お漏らししたみたいにこんなに濡れちゃった

とわざとはずかしめるように言い

陰部から手を離し、また乳首をクリクリした

みいひは、敏感な胸の先端への愛撫に、グズるように喘いでほとんど泣いたような目で涙を浮かべた

宮崎は満足そうに、すごくエッチでかわいいよと優しくささやき、もう入れちゃおうね、とみいひをゆっくり寝かし、足を開かせるとゆっくり挿入した

あぁ~、中、気持ちぃとみいひを抱き、みいひさんの気持ちぃとこどこかなぁと中の気持ちいいポイントを探しながらゆっくり抜き差しした

ある右上の奥のところを擦った時にみいひがビクッと震えたのを見て、ここかな?と、みいひをいい子いい子しながら、抱き包み、かわいいよ、かわいいよと、ゆるゆるじわじわと抜き差しし続けた

みいひは、ずっと続く気持ち良さに初めて中が気持ちいいという感覚がわかってきたような気がした

中、気持ちぃ

額に汗で髪を張り付かせながら、泣きそうに言うと

もしかして、クリイキしかしたことない?

と尋ね、みいひがコクンとうなづくと、嬉しそうに、そのうち中でいけるようになるよ、と優しくほほ笑んだ

ゆっくりとした抜き差しがずっと1時間くらい続き、イきたさで頭がおかしくなってきたころ、中から子宮が大きくビックンと収縮し、乳首はいっそうビンっと立ち、あーーーとみいひは声を出し、潮を吹いてイってしまった

そのままぐったり寝てしまったみいひの頭を撫で

宮崎は自分で扱いて放出した



一方、良人は・・

なんかもやもやしていた


今週もご飯食べに来ますか?とか、夕からメッセージ来ていたが、なんとなく放置して半日経ってしまった


先週の休みに2回目に夕の家に行った時、なんとなく、このままキスしたり体の関係になったりしても抵抗は受けないんだろうなって雰囲気を感じた

だけど、とりあえず、職場の人だし面倒なことになったらまずいしと思い、終電ギリギリで帰って来た

普段、飲んだらだらーっとしてしまう良人にしては、よく頑張ったと誰かに褒めてもらっても良いくらいの行動だった

若い子って付き合う重みが重いから重いのかな?

とか言ったらみいひに怒られるかな

私がおばちゃんだから、いつ振ってもいいと思って軽く付き合ったの?とか

ま、みいひはそんなこと言わないか

思ってもショック過ぎて相手に文句も言えなくて、私がおばさんだから仕方ないよね、とか一人で家で泣いて我慢してそう

素直になりゃいいのに(笑)

・・って、みいひのことはどうでもよくって、なんだっけ?

あぁ、若い子と別れるの体力いりそうって話だ

別れるの面倒そうだから、手ぇ出さない方がいいかもな

高田さん純粋っぽいから別れとか慣れてなさそうだし


かわいいから勿体ないけどね

なんか、子犬みたいで癒やされるんだけど、話してて手応えないっていうか、悩みとか通じない感があるとういうか

そらそうか、子犬に悩み話しても通じる訳ないもんね

みいひには、別に何も求めてないから、俺に見返り与えようとしなくていいから、みいひはみいひ枠で、犬みたいなもんで、年がいくつとかいちいち感じないし関係ないし、なんか返してもらいたいとか別に思ってないからとか言ったけど

気付いてなかっただけで、もうとっくにいろいろもらってたのかもな

みいひに話すといつもわかってもらえた感あって、なんかすっきりしてたもんなぁ

俺って、変わってるとか苦情言われること多いし、苦情言ってこないパターンだと距離取られることも結構あるんだよなぁ

ま、わからん奴にはわからんでもいいって自分変える気とかないんだけど

みいひは、俺に対しても誰に対しても、悪い目で見てなくて、素で受け入れてるところから始まっちゃってるんだよね

みいひは、俺のこと話しずきで面白いと思ってるみたいだけど、俺、そんな喋んないからね

みいひだとなんかもっと喋りたくなって喋っちゃうけど、俺そもそもそう思われてる人じゃないからね?

俺、多分、頭良過ぎるんだろうな

で、ほとんどの人に理解できないんだろうな


・・

俺、やっぱ、みいひじゃないとだめなのかも

俺と対等に、っていうか、たまに超えてくる感じで話せるの、今までみいひぐらいしか会ったことないし

それってどんな確率だよ

次の当たり引くまで俺生きてんのかな?

・・


みいひに謝るとか、なんかかっこ悪くない?


てか、俺、なんで、高田さんと付き合えそうなのに断る前提で考えてんの?なんで、みいひに謝る前提で考えてんの?


高田さんと付き合ってもいいんだし

他の俺を理解できる人を探してもいいんだし


でも、高田さんと別れるの労力かかりそうだし

俺を理解できる人なんて次いつ出会えるのか




完全にループしてる良人であった



12話に続く けど書くのは時間掛かるでしょう
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