【ご都合主義シリーズ】超年下彼氏に溺愛される話2の続き

良人(よしと)とみいひの話2の続き (というか逆視点)


良人が外回りから職場に戻ったら、みいひが男性上司2人に囲まれていた

(なんか2人とも距離近くない?)

イラッとする良人

目力で散らしてやろうかという勢いで睨んでみたが、話に夢中の様子で気付きもしない

(みいひも距離取るとかしろよ)

今度はみいひをガン見してみたが、これまた気付かない

両向かいにいる二人を交互に見ながら、位置的に上目遣いになりながら笑顔を見せている

(あーー、そういう顔が男を勘違いさせるんだって!)

イラッとしながらも、割って入る訳にもいかないので、自分のデスクに資料を収めタイムカードを切って退社した

ストレス解消だ飲み行こと一人、職場の近くの居酒屋に吸い込まれていった

ジョッキで生ビールを飲みながら、魚の煮付けを丁寧に箸で解体しながら食べる

(うまい けど、これくらいなら俺も作れるな 今度、みいひに作り方教えてあげよ)

良人は、みいひが、自分の教えを聞きながら真剣に魚と格闘してるところを想像して、ちょっと笑った

気付くと目の前に職場の飲み会だろうなという団体客がいて、おじさんたちが、若くはないおばさんになりかけの女の人を取り囲んで、あーだこーだとまくし立てている

(おじさん、結婚してるんだよね? 家に奥さんいるのに、会社で若くもない女性口説いてんの? あーはなりたくねー)

良人は、身の程わきまえないおやじ共と、他と比較したらなんでもないおばちゃんが、他に女性がいないからモテているような状況に乗っかって浮かれてるのを見てうんざりした

(みいひは、違うんだよね なんだろ、あのみんなに平等に愛を配る感じ あんなんされたら、馬鹿な男は、こいつ俺のこと好きなのかなとか勘違いするし あー、ムカつく)

モヤモヤを飛ばそうとビールをいつもより早いペースで飲み過ぎてしまった

(みいひは、俺のだってわからせないと)

良人はみいひに電話した

(急なわがままだって俺のこと好きならきけるでしょ?)

みいひに迎えに来いと主張したが、みいひは、私が歩きと電車で迎えに行っても待たせるし、お金出してタクシー呼んであげるからそれに乗って帰ればすぐ帰れるよ、とか、自分のことを一番に考えてくれる提案ばかりでモヤついた

(俺の電話うれしくないの? 声聞けてうれしそうにしたっていいのに)

(早く帰りたくて連絡してないし! まして、たかりじゃないんだから、お金出して欲しくて言ってないし)

(なんで、親切にするの? 俺以外にしたら利用する奴だっているよ? 危なっかし過ぎでしょ)

駄々こねて、ようやっと、みいひが迎えに来ると言うので、「待ってる!」と、みいひの気が変わらないうちに急いで電話を切った

みいひが迎えに来ると、良人は待たされた分うれしくなって、みいひに駆け寄った

(つもりだが、酔っているので、本人以外からはのたのたと見えた)

アルコールで理性が薄くなってるのと、みいひの髪のシャンプーの匂いとで、良人は一気に性的な気分になって下半身に血が集まるのを感じた

しかし、せっかくみいひが来てくれたんだからというように、くっ付きたい良人と、どこで誰に見られてもいいように良人の体裁を守ろうとするみいひの攻防は、タクシーが良人の住むアパートの前に着くまで続いた

タクシーの中で、ハグできず、手もつなげず、やっと許されたみいひの二の腕を揉む事に終始していた良人は、抑え込まれていた気持ちが抑え切れなくなりそうだった

もう運転手いないしいいよね?とみいひの手をつないだら、みいひが目で笑ってくれたので、うれしくなって目を見て笑った

瞬間、ズクッと下半身が疼いた

部屋の鍵を開ける時、ここからは二人だけだと自動的に頭に浮かんで脳が喜んだ

良人は部屋に入るとすぐにみいひを玄関の壁に追い詰め抱いた

「俺のみいひだよ?」

腕の中に柔らかな温もりを感じながら、この存在は俺のものだと自分にもみいひにも確かめる

もう他の男のことを考えさせないように、みいひを気持ち良くさせて自分なしではいられない体にしたい

強く抱き締められるのが好きと言っていたみいひを苦しくなる寸前まで締め上げると、みいひは苦しそうでそれでいて切なげにうめきを漏らす

みいひの両足に膝で割り入って、感じるであろう柔らかな恥丘に足を押し付けて刺激する

気持ちいいかと耳元でささやき、みいひから感情を引き出そうとするが、恥ずかしがりやのみいひはなかなか強情で、素直には答えない

我慢がきかないくらい感じさせようと、足で陰唇の奥にあるであろうクリトリスをグリグリと刺激する

それでも観念せず「気持ちいい」と言えないみいひに痺れを切らし

気持ちいいって言えないなら終わりねと、終わらせる振りをしたら、みいひはジトッと睨んだり、小鼻を膨らませたりしてるので、良人は思わず笑ってしまった

ムードとか気にしないみいひがかわいい

エロいことは恥ずかしがるのに、他はストレートなみいひといると良人は自分も自然にしていいんだと許されたような気持ちがして、とても癒されるのだった

人からはよく変わっていると言われる自分だが、みいひといるとそんなこと忘れてしまうようだった

みいひの変な顔を笑っていたら、みいひが自分が笑っているのを見てうれしそうに笑っていて、目と目でほほ笑み合った

良人が手をつないでみいひをベッドに連れて行くと、手をつないだまま先に横になった良人に引っ張られ、みいひは仰向けに寝た良人の上に向かい合わせに乗ってしまい慌てて降りようとした

良人はみいひに余裕を見せたくて、降りようとするみいひに腕を回して動きを制し

「みいひより大っきいから大丈夫」

と余裕を見せてほほ笑む

そうすると、普段甘えないみいひが甘えたような仕草でぴとっとくっ付いてきたので、良人はうれしくなってみいひの背中を優しく撫ぜた

なごやかな気持ちになって、良人がみいひに迎えに来てくれたことのお礼を述べると

みいひは、良人は愛されて育ったから、人が応えてくれると思っていると言う

そして、みいひは幼い頃、親が弟妹優先でさみしい思いをしたことを話した

人の気持ちがわからない時がある良人だが、ちょっとみいひがかわいそうになって、みいひの背中を撫でていた手が止まってしまっていたら、逆にみいひに、心配しないで大丈夫だからね?と心配されてしまった

「っ、よいしょ」

良人はみいひを自分の上から降ろして体勢を反転させ覆い被さって

みいひの髪を手で梳かして、いい子いい子して、大切なものを温めるようにみいひを抱いて包んだ

みいひは、

「良人? ありがとう(笑)」

と、また自分のことより、相手へのお礼を優先させていた


みいひのこと、俺が癒やしてあげたい

俺が守ってあげたい


良人は、切ないような温かいような気持ちで、そう思うのだった




おしまい
1/1ページ
    スキ