金の斧、銀の斧
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あるところに正直なきこりがおりました。
川のそばで木を切っていると、手を滑らせてしまい、
持っていた鉄の斧を川に落としてしまいました。
すると、斧を持った女神様が川の中から現れました。
落としたのはこの金の斧か、と女神様が問うと、
いいえ違います、ときこりは答えます。
落としたのはこの銀の斧か、と女神様が問うと、
いいえ違います、ときこりは答えます。
それではこの鉄の斧か、と女神様が問うと、
そうです、きこりは答えます。
女神様はきこりの正直さに感心し、三本全てきこりに与えました。
それを知った欲張りなきこりは、
わざと川に鉄の斧を落としました。
すると、斧を持った女神様が川の中から現れました。
落としたのはこの金の斧か、と女神様が問うと、
そうです、ときこりは答えます。
女神様は欲張りなきこりの嘘を見抜き、一本も渡しませんでした。
結局、正直なきこりは得をし、
欲張りなきこりは損をすることになりました。
めでたし、めでたし――。
以上が、本当の『金の斧、銀の斧』のお話のあらすじです。
さて、これが一体どんなお話に変わるのでしょうか。
肩の力を抜いて見てくださいね。
ではアレンジ版『金の斧、銀の斧』、とくとご覧あれ――。
