魔法のランプ
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「妖一、早く早く! 学校行こうよお!」
「うるっせえな、今何時だと思ってやがんだ!」
「午前二時」
「ンな時間の登校なんざ糞デブと糞デブJrとお前くらいのもんだぞ!」
「だって楽しみなんだもん~!」
サキが人間になってからというもの、ヒル魔宅は一気に騒々しくなった。
毎日学校に行っているにも関わらず興味はちっとも尽きないようで、毎朝元気のありあまるサキに起こされる。
人間界のイロハも知らない彼女を一人で放り出すわけにいかないという理由で、ここに居候させることに決めた。
だが、理由はそれだけではなく──
「あ、そうだ。結局一つしか願い叶えてないよね。今更だけど、人間になった私にもできることがあるなら」
「ンなもんいらねえよ。強いていうなら、お前が早くアメフトのルール覚えるこったな」
「そ、それは頑張ってるから! 長い目で見て!」
「へーへーいつになるやら」
「もうすぐだよ、きっと!」
そう言ってにかっと笑うサキに、ヒル魔の頬が自然と緩んだ。
──願いなんて、自分で叶えてやる。
俺の残りの『願い』は、人間になって良かったってお前が思い続けられること。
それと──この先の未来も、俺の隣にサキがいてくれることだから。
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