月夜の蝶
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
汗で張り付いた前髪をかき分けると、額に口付けをくれた。
『可愛かった』
「梗香さんは、かっこよかったです」
ぎゅっと抱き合いながら微笑み合う。
なんて幸せな時間なんだろうか。
『はぁ、寝て起きたらまた任務か…離れたくないなぁ…』
「ふふ、私も同じ気持ちです。ですが、与えられた任はこなさないと」
『ん、分かってる』
こうした少し子供っぽいところが見られるのは恋人である私の特権。
いつ命を落とすか分からない鬼殺隊という組織に属しながら、恋をするなんて…昔の自分では考えられなかった。
「好きです、梗香さん」
『私も好きだよ、しのぶ』
触れるだけの口付けを何度も繰り返す。
あと何回こうして触れ合えるのだろうか…。
任務終わりはいつも考えてしまう。
『ねぇ、しのぶ…』
「なんでしょうか?」
『祝言、あげようか』
「え…」
梗香さんの言葉に思考が停止する。
祝言?祝言って言いましたよね?
私が梗香さんのお嫁さんになるってこと?
『しのぶはいつも、あと何回一緒に過ごせるかとかこうして触れ合えるのかとか考えてるでしょ?』
梗香さんには全てお見通しらしい。
『だから、私も後悔しないように生きようと思って』
梗香さんが体を起こして私に向き直るので、私も同じく梗香さんに向き直る。
『しのぶ、私と夫婦になってほしい』
「っ…、はいっ…お願いします…」
どうしよう、嬉しすぎて自然と涙が零れる。
梗香さんは何処から取り出したのか、私の左手の薬指に指輪をはめた。
蝶をモチーフにした素敵な指輪。
『良く似合ってるよ。任務の時は邪魔なら外して構わないから』
私は首を横に振る。
「いえ、外しません。梗香さんがいつもそばにいてくれるような気がしますし。それに、この指輪を見る度に絶対に死ねないと思えるので」
梗香さんは大きく目を見開いて驚いた表情をした後に、優しい笑みを浮かべた。
いつまでもこの笑顔を隣で見ていられるように、一分でも一秒でも長く生きると心に誓った。
4/4ページ