悪魔と殺人鬼
名を刻もう
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「質問です」
「なぁに?」
「お嫁さんは結婚されてるんですよね、お子さんとかおられなかったんですか?」
「さぁ、アンドリューしかいなかった気がするわ」
「ご両親は?」
「私の目には映らなかったみたい」
「かっこいい…」
「煩いぞ」
この死んだ建物の中に二人の声だけが響く。少し元気になったせいかあの女は前より口数が増えた気がする、最近では起きていることが殆どでナースと四六時中こうして話をしているのだ。私はこの女の診察と書類の整理をしにここへ来たのだがどうやら間違いだったようだ。
「お嫁さん憧れっす」
「えぇ?」
「マジパネェっす!」
「んふふ」
ナースも何をデレている、ただの褒め言葉にそこまで感情を出す価値があるのか。彼女たちに聞かせるようにわざと深いため息を吐いて背もたれに身体を預ける、引っかかるようにあの女は私にむくれっ面を向けてくるからこれはこれで面白かった。
「あの、ムカつくんですけどそれ」
「何がだ」
「絶対わざとしましたよあれ」
「桔梗ちゃん、また怒られるわよ」
彼女は知らないと言わんばかりにそっぽを向いてしまった、完全にガキのそれである。
「私も嫌な人なんて目に映らなければいいのに」
「それは私のことか」
「もっと他の人でーす」
「ほぅ」
もっと他の人、ということは私よりも相当なサイコパスに出会っているのだろうか。皮肉を込めていった言葉を彼女は興味なさそうに返してくる、それが自分の中のどこかで気にくわないようだった。予定時間より早いが診察だ、と彼女を無理やりこちらに向けさせて服を捲るように指示する。ナースは何故か笑いながら部屋を出ていったが私には関係なかった。もう少しで完治に至るであろう外部の傷を親指でなぞる、昔聞いたように痛いかと聞けば今度は首を横に振った。三本の指で腹部を押して内臓の機能の確認が終われば、カルテルに詳細を記載し椅子を後ろに引いて定位置に戻った。
「私ね、両親が離婚してるんだけどさ」
「誰に話しかけている」
「でね、離婚した理由はお父さんが私に酷いことばかりしてたからなんだよね」
この女は何を思ったのか突然自分語りを始めた。私の言葉を無視してそれは続けられるが私にそんなことを言ってどうする気だ、同情か、慰めを求めているのか。
「でも知ってるんだ、本当はお父さんとっても辛かったんだって。お母さんが夜外に出ることが多かったから、寂しかったんだって」
「そうか」
心にもない返事だった。他人の、しかも過去の不幸などに興味が持てない。なのに何故かカルテルを書く手が徐々に遅くなっていく、意識が目の前の紙から彼女へ集中させられる。
「私の人見知りはお父さんによってできたものだけど、お父さんのこと恨んでないんだ」
「…そうか」
声色こそ寂しそうに話せば少しは同情するものを、彼女はそれらを楽しそうに話すのだ。時折笑いながら、内容と反した明るい声で。
「それが凄く悔しいんだ。結局私は弱いから憎めなくて、嫌なことも全て受け入れてしまうんだって。だから羨ましい、お嫁さんのように嫌な人なんて見ないようにできたなら、あなたみたいに素直に人を突き飛ばせれば、どんなに楽ができただろうって」
「…何が言いたい」
先ほどの仕返しか皮肉を言われた気分になり私は顔の器具を痙攣らせる。この女は最終的になにを伝えたいんだ、もし本当に慰めを求めているのならそれをいう相手は私ではない。
「何故、あなたは私をずっと助けるの?助けて、酷いことをして、それを繰り返す意味ってなに?」
先ほどの声とは違う。強くて、しかし弱々しく、強張った声色。私は彼女に視線を向ければいつの日かにみたあの真剣な眼差しがこちらを見続けていた。理由、意味、そんなものは複数と存在しない。私が彼女を生かす理由、それは一つ。
「お前はエンティティから譲り受けた私の実験体だ」
「だからそれ誰ですか…」
「この箱庭を作った女王のような存在だ。私たちはこの世界で生かされているが、全ては女王の指示のもとに、女王に生贄を捧げるために、私たち殺人鬼はその奴隷のようなものだ」
「…なにそれ」
「理解しなくていい、お前には関係」
「関係ないわけないよ…!!」
私の声を遮った彼女はどん、とベッドを拳で殴った。この女が声を荒げたことは今までに一度もなかった、外に出ていたナースが焦るように部屋を覗いたが彼女はおさまらない感情を吐き出し続ける。
「私、意味わかんないだろう?ずっと母さんと兄さんの3人で、それなりの生活送ってたのに…こんなとこに来て、あんたは私を実験体だって言うし、私に選択は与えてくれないし、挙げ句の果てに元の世界には戻れないなんて言われて」
「…待て、それは誰に言われた」
「そんなの」
「何言っちゃってんの」
その場の空気が凍った、というよりは彼女の表情が息をしていなかった。先ほどまで声を荒げていた彼女は焦ったように口を抑えて声の主に視線を向ける。何もない空間から突然姿を現したその男はこの空気と反して何処か楽しそうに帽子の下の口を歪ませた。
「秘密って言ったでしょうに」
「…すいません」
珍しかった、ここまでしおらしくなる彼女が。何処かこの男に支配されているようなそんな様子でその瞳に不安が宿る……支配?勘違いするな、これは私のモルモットだ、こんな男に支配などされてたまるか。
フレディは私のモルモットの顎をその長い爪でなぞり顔を近づけ、バツの悪そうな顔をする彼女の鼻にそっと口付けをした。時間が止まったように、その男以外の生き物の動きが数秒止まった。最初に動いたのはこの女だったが、頬を紅潮させその目を見開き感情が乱れたせいか慌てた勢いでベッドから落ちてしまった。
自分でも驚くほどの感情が心を支配した。ふつふつと湧き上がるようなものではなく、なにかが一気に吹っ切れたようなそんな感覚。儀式前でもないのに殺意をむき出しにする私をナースが必死に抑え込もうとするがそれを振り切って席を立つ。背後から聞こえる声を無視し、私はその勢いで目の前の男を殺そうとした。
そう、頭の中では殺してやると思っていたのに、私はなぜかベッドから落ちた彼女を後ろから強く抱きしめていた。当然腕の中の娘は驚いたように私を見上げていたが、驚きたいのはこちらの方だった。
「私のモルモットだ、手を出すな」
「まだあんたのじゃないでしょう、おじさん達仲良いのよこれでも、ね〜?」
「黙ってろ」
「怖いなぁ、俺のように優しくしないと。ほら、桔梗ちゃんは俺のエスコート好きだもんね?」
「は?」
「んへ?」
溢れんばかりの感情が身体中に電気を集中させた。エスコート、なんだそれは。そもそもこの男は何故彼女を知っている、まさか夢に入り込んで私の知らないところで……
私は無意識にバチバチと電気を放つ。自分の感情が制御できず、その全てが腕の中にいる彼女に届いてしまうが当然今の私には止めることができない。腕の中で悲鳴をあげて締め付けにより痛いと訴える彼女に私は為すすべもなく、本来ぶつけるべきであるこの男への怒りを、結果的に彼女へぶつけてしまった。ことの事態に驚愕するナースは私の名を大声で何度も呼び止めようとする、原因となるこの男は焦ったように私を抑えようとするがそれが今の私を余計に苛立たせた。
「やめとけ、彼女死んじまうぞ」
「ドクター!桔梗ちゃんが…もう、全然ダメじゃない!」
あの男の言う通りだ、このままだと私のモルモットは死んでしまう気がした。こんなにも電気を放流して、それを直で彼女は浴びているのだ。少しだけ視界を下に向ければ痛みに耐えるように私の白衣を強く掴んですがりつく姿が見える、それがまたたまらなく私を興奮させた。
このまま一思いに殺してしまえば、この男も彼女の夢の中に出てこられないだろう。誰の元へも行かない、逃げ出さない…ああでも、この感情は一体なんなんだ。
「、ドク、ター!」
失った自我を取り戻したように私の身体から流れる電気が止まった。あんなにナースに名を呼ばれたはずなのに、彼女が私を呼んだたった一言で。先ほどまで考えていたことが馬鹿に思える、この女を殺したところで現状況の解決策にはならなかっただろう。
ふわり、私の頬に彼女の両手が添えられる。私の手より小さくしかし女性にしては大きく逞しい手、そして額をごつ、とくっつけられれば彼女は微笑んだ。熱い、彼女の体はあと少しで焼けていたかもしれないといえるほど熱く微かに焦げ臭かった。
「ここに、います。だから…怒らないでください」
その一言を残して彼女は崩れ落ちるように気を失い私に身体を預ける。あの男は申し訳なさそうな顔をして姿を消し、その後ナースには酷く怒られた。だが、どういうわけか自分の中で満足感を得たのは確かだった。私たちは早急に彼女の診察へ取り掛かった。
彼女が目を覚ましたのはそれから2日後のことだ。事を心配したナースは目覚めてすぐの彼女に抱きついていたが、その記憶だけが燃やされたように彼女は前日の出来事をはっきりと覚えていなかった。私に電気を浴びさせられたことも、強く抱きしめられたことも、私に笑いかけてくれたこともだ。
今でもわからないのは、彼女を失いそうになった時に、あの男に取られそうになった時に、私の心を乱したあの不安。
(彼女は実験体だ、いつかは死ぬ定めなのだ)
「なぁに?」
「お嫁さんは結婚されてるんですよね、お子さんとかおられなかったんですか?」
「さぁ、アンドリューしかいなかった気がするわ」
「ご両親は?」
「私の目には映らなかったみたい」
「かっこいい…」
「煩いぞ」
この死んだ建物の中に二人の声だけが響く。少し元気になったせいかあの女は前より口数が増えた気がする、最近では起きていることが殆どでナースと四六時中こうして話をしているのだ。私はこの女の診察と書類の整理をしにここへ来たのだがどうやら間違いだったようだ。
「お嫁さん憧れっす」
「えぇ?」
「マジパネェっす!」
「んふふ」
ナースも何をデレている、ただの褒め言葉にそこまで感情を出す価値があるのか。彼女たちに聞かせるようにわざと深いため息を吐いて背もたれに身体を預ける、引っかかるようにあの女は私にむくれっ面を向けてくるからこれはこれで面白かった。
「あの、ムカつくんですけどそれ」
「何がだ」
「絶対わざとしましたよあれ」
「桔梗ちゃん、また怒られるわよ」
彼女は知らないと言わんばかりにそっぽを向いてしまった、完全にガキのそれである。
「私も嫌な人なんて目に映らなければいいのに」
「それは私のことか」
「もっと他の人でーす」
「ほぅ」
もっと他の人、ということは私よりも相当なサイコパスに出会っているのだろうか。皮肉を込めていった言葉を彼女は興味なさそうに返してくる、それが自分の中のどこかで気にくわないようだった。予定時間より早いが診察だ、と彼女を無理やりこちらに向けさせて服を捲るように指示する。ナースは何故か笑いながら部屋を出ていったが私には関係なかった。もう少しで完治に至るであろう外部の傷を親指でなぞる、昔聞いたように痛いかと聞けば今度は首を横に振った。三本の指で腹部を押して内臓の機能の確認が終われば、カルテルに詳細を記載し椅子を後ろに引いて定位置に戻った。
「私ね、両親が離婚してるんだけどさ」
「誰に話しかけている」
「でね、離婚した理由はお父さんが私に酷いことばかりしてたからなんだよね」
この女は何を思ったのか突然自分語りを始めた。私の言葉を無視してそれは続けられるが私にそんなことを言ってどうする気だ、同情か、慰めを求めているのか。
「でも知ってるんだ、本当はお父さんとっても辛かったんだって。お母さんが夜外に出ることが多かったから、寂しかったんだって」
「そうか」
心にもない返事だった。他人の、しかも過去の不幸などに興味が持てない。なのに何故かカルテルを書く手が徐々に遅くなっていく、意識が目の前の紙から彼女へ集中させられる。
「私の人見知りはお父さんによってできたものだけど、お父さんのこと恨んでないんだ」
「…そうか」
声色こそ寂しそうに話せば少しは同情するものを、彼女はそれらを楽しそうに話すのだ。時折笑いながら、内容と反した明るい声で。
「それが凄く悔しいんだ。結局私は弱いから憎めなくて、嫌なことも全て受け入れてしまうんだって。だから羨ましい、お嫁さんのように嫌な人なんて見ないようにできたなら、あなたみたいに素直に人を突き飛ばせれば、どんなに楽ができただろうって」
「…何が言いたい」
先ほどの仕返しか皮肉を言われた気分になり私は顔の器具を痙攣らせる。この女は最終的になにを伝えたいんだ、もし本当に慰めを求めているのならそれをいう相手は私ではない。
「何故、あなたは私をずっと助けるの?助けて、酷いことをして、それを繰り返す意味ってなに?」
先ほどの声とは違う。強くて、しかし弱々しく、強張った声色。私は彼女に視線を向ければいつの日かにみたあの真剣な眼差しがこちらを見続けていた。理由、意味、そんなものは複数と存在しない。私が彼女を生かす理由、それは一つ。
「お前はエンティティから譲り受けた私の実験体だ」
「だからそれ誰ですか…」
「この箱庭を作った女王のような存在だ。私たちはこの世界で生かされているが、全ては女王の指示のもとに、女王に生贄を捧げるために、私たち殺人鬼はその奴隷のようなものだ」
「…なにそれ」
「理解しなくていい、お前には関係」
「関係ないわけないよ…!!」
私の声を遮った彼女はどん、とベッドを拳で殴った。この女が声を荒げたことは今までに一度もなかった、外に出ていたナースが焦るように部屋を覗いたが彼女はおさまらない感情を吐き出し続ける。
「私、意味わかんないだろう?ずっと母さんと兄さんの3人で、それなりの生活送ってたのに…こんなとこに来て、あんたは私を実験体だって言うし、私に選択は与えてくれないし、挙げ句の果てに元の世界には戻れないなんて言われて」
「…待て、それは誰に言われた」
「そんなの」
「何言っちゃってんの」
その場の空気が凍った、というよりは彼女の表情が息をしていなかった。先ほどまで声を荒げていた彼女は焦ったように口を抑えて声の主に視線を向ける。何もない空間から突然姿を現したその男はこの空気と反して何処か楽しそうに帽子の下の口を歪ませた。
「秘密って言ったでしょうに」
「…すいません」
珍しかった、ここまでしおらしくなる彼女が。何処かこの男に支配されているようなそんな様子でその瞳に不安が宿る……支配?勘違いするな、これは私のモルモットだ、こんな男に支配などされてたまるか。
フレディは私のモルモットの顎をその長い爪でなぞり顔を近づけ、バツの悪そうな顔をする彼女の鼻にそっと口付けをした。時間が止まったように、その男以外の生き物の動きが数秒止まった。最初に動いたのはこの女だったが、頬を紅潮させその目を見開き感情が乱れたせいか慌てた勢いでベッドから落ちてしまった。
自分でも驚くほどの感情が心を支配した。ふつふつと湧き上がるようなものではなく、なにかが一気に吹っ切れたようなそんな感覚。儀式前でもないのに殺意をむき出しにする私をナースが必死に抑え込もうとするがそれを振り切って席を立つ。背後から聞こえる声を無視し、私はその勢いで目の前の男を殺そうとした。
そう、頭の中では殺してやると思っていたのに、私はなぜかベッドから落ちた彼女を後ろから強く抱きしめていた。当然腕の中の娘は驚いたように私を見上げていたが、驚きたいのはこちらの方だった。
「私のモルモットだ、手を出すな」
「まだあんたのじゃないでしょう、おじさん達仲良いのよこれでも、ね〜?」
「黙ってろ」
「怖いなぁ、俺のように優しくしないと。ほら、桔梗ちゃんは俺のエスコート好きだもんね?」
「は?」
「んへ?」
溢れんばかりの感情が身体中に電気を集中させた。エスコート、なんだそれは。そもそもこの男は何故彼女を知っている、まさか夢に入り込んで私の知らないところで……
私は無意識にバチバチと電気を放つ。自分の感情が制御できず、その全てが腕の中にいる彼女に届いてしまうが当然今の私には止めることができない。腕の中で悲鳴をあげて締め付けにより痛いと訴える彼女に私は為すすべもなく、本来ぶつけるべきであるこの男への怒りを、結果的に彼女へぶつけてしまった。ことの事態に驚愕するナースは私の名を大声で何度も呼び止めようとする、原因となるこの男は焦ったように私を抑えようとするがそれが今の私を余計に苛立たせた。
「やめとけ、彼女死んじまうぞ」
「ドクター!桔梗ちゃんが…もう、全然ダメじゃない!」
あの男の言う通りだ、このままだと私のモルモットは死んでしまう気がした。こんなにも電気を放流して、それを直で彼女は浴びているのだ。少しだけ視界を下に向ければ痛みに耐えるように私の白衣を強く掴んですがりつく姿が見える、それがまたたまらなく私を興奮させた。
このまま一思いに殺してしまえば、この男も彼女の夢の中に出てこられないだろう。誰の元へも行かない、逃げ出さない…ああでも、この感情は一体なんなんだ。
「、ドク、ター!」
失った自我を取り戻したように私の身体から流れる電気が止まった。あんなにナースに名を呼ばれたはずなのに、彼女が私を呼んだたった一言で。先ほどまで考えていたことが馬鹿に思える、この女を殺したところで現状況の解決策にはならなかっただろう。
ふわり、私の頬に彼女の両手が添えられる。私の手より小さくしかし女性にしては大きく逞しい手、そして額をごつ、とくっつけられれば彼女は微笑んだ。熱い、彼女の体はあと少しで焼けていたかもしれないといえるほど熱く微かに焦げ臭かった。
「ここに、います。だから…怒らないでください」
その一言を残して彼女は崩れ落ちるように気を失い私に身体を預ける。あの男は申し訳なさそうな顔をして姿を消し、その後ナースには酷く怒られた。だが、どういうわけか自分の中で満足感を得たのは確かだった。私たちは早急に彼女の診察へ取り掛かった。
彼女が目を覚ましたのはそれから2日後のことだ。事を心配したナースは目覚めてすぐの彼女に抱きついていたが、その記憶だけが燃やされたように彼女は前日の出来事をはっきりと覚えていなかった。私に電気を浴びさせられたことも、強く抱きしめられたことも、私に笑いかけてくれたこともだ。
今でもわからないのは、彼女を失いそうになった時に、あの男に取られそうになった時に、私の心を乱したあの不安。
(彼女は実験体だ、いつかは死ぬ定めなのだ)