彼女がもし腐女子だった時
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スバルくん×黒斗先輩の場合
「くっそー!黒斗先輩の言ってることわかりにくいよ~」
「そうか?真面目に教えてるんだが。」
「目良先輩、気にしないでください。明星には安直な日本語しか通じないだけなので」
そんな辛辣な言葉をサラッと口にする北斗くんに苦笑いを浮かべる黒斗先輩。
今日はTrickSterとWWの合同ライブに向けてのレッスン。
なんだけど、私のスケジュール管理不足で、参加者は黒斗先輩と北斗くんとスバルくんの3人。
レッスン初日からこんなヘマをしてしまって、先輩にこっぴどく怒られるかも…なんて思っていたのに、不機嫌そうにレッスン室に来た黒斗先輩は別の事に腹を立てていて、私のミスは眼中になかった。
「だぁって黒斗先輩、いつにもましてイライラしてるから、あえて難しい言葉使うじゃん!普段なら俺にもわかりやすく実際に動いて見せてくれるのに!」
「いや、明星。目良先輩のせいにするのは良くない。そもそも、こういう振付だというのは事前に動画資料を渡されていたのに手を付けなかったお前の責任だぞ」
「えぇ~!ホッケ~までガミガミ言ってくる気!?もー、ホシノ先輩がいたら怒らないのに!」
「…はぁ、くそ。じゃあ今日は少し早く切り上げるぞ。そもそも全員での立ち位置決めだとか色々あったはずだからな。あと1曲併せをしたら帰るぞ」
「えっ」
思わず私が声を上げると、ギロリと音が聞こえそうな視線でこちらを見る黒斗先輩。ひぇ…何でもないです。
「その代わり、全員俺のイライラの発散に少し付き合え」
「は?」
「え”っ」
「いいよ!」
私と北斗くんはぎょっとして目を丸めたのに、スバルくんは二つ返事で応える。
じゃあさっそく!とさっきまで仰向けに寝転がっていたスバルくんが飛び上がると、溜息を吐きながらその横に立つ北斗くん。
その反対のスバルくんの隣に黒斗先輩が立つ。
「とりあえずリズムだけでいくか。曲流すのもありだが他の奴らと息が合わなくなるからな。まぁ、むしろ置いて行ってもいいんだが」
「「はい!」」
しれっと黒斗先輩が他3人の事を置いていくなんて発言をしたけど、2人は気にも留めず返事をした。
普段はそんなことあまり言わないんだろうけど、やっぱり不機嫌な黒斗先輩は”メトロノーム。”と一言だけ言って私を顎で使う。
黒斗先輩の性格上私が近くにいても自分で全部やる。ってタイプの人で今までメトロノームを動かすなんて些細なことに顎で使われたことはない。
でも、レッスンのスケジュールだってミスしてるのに何も言われないのにイライラは伝わってくる。これはいつ私に火の粉が降り注いでもおかしくない。
慎重な行動をとらないと…
「…♪」
とはいえ、やっぱりダンスが始まるとそんなことを忘れさせるくらいのとびきりの笑顔を鏡に向けて踊る黒斗先輩。
もちろん、スバルくんも北斗くんもまるですでにライブ会場にいるような、楽しそうな顔で踊っている。
何度見ても、ここにいる人たちが踊ったり歌ったりしているのを見ると、うわぁ!アイドルだ!っていう語彙力が死んだような感想しか浮かばない。でもそれだけみんなが魅力的なんだろうな…。
「っと、ふぅ~!踊った踊った!まだ足りないくらい!」
「まぁ、予定よりもだいぶ繰り上げてるからな。スバルにとっては腹も減らないくらいだろ。」
「ふっ、それでも、十分満足度は高いですよ。紆余曲折ある中でいろいろとお世話になった目良先輩と踊っているんですから」
「あのな、どういうわけでお前らがそんな俺の事を崇めてるのか知らないが、俺はアイドルに関してはつい最近やっとステージで踊るようになったばかりだからな?」
「でもでも!実力はとんでもなくあるじゃん!WWの知名度はもともとだけど、この短期間で黒斗先輩のことファンだっていう人いっぱい増えてるし!」
「…そうか。一応、理にかなっているってことだな」
「?」
黒斗先輩は嬉しそうにもせず、ふむ、と納得したように頷く。
多分、自分の”アイドルとして”の行いに間違いがないと理解したんだろう。
黒斗先輩のファンサって…確かにみんなすごい喜ぶし、当然ガチ恋と呼ばれる人たちも着々と増えてるのが現実。
だけど、多分、なんか…うーん。でも自分の中ではそれで納得いってしまっている以上、なかなか変えてもらうのは難しいし、少なくとも義務感でやっている事が必ずしも悪いとは言えないのがアイドル。
「そーだ!黒斗先輩!ストレス発散って具体的に何する予定?」
ここで、スバルくんがたいして滞在もしなかったレッスン室をモップで磨き走りながら黒斗先輩に大きな声で尋ねる。
黒斗先輩は空拭き用のモップでスバルくんの後ろを追うように歩いていて、おー、と返事をした。
「ちょっと、甘いものでも食べに行こうかと思ってる。」
「甘いもの…?」
「甘いの!いいよね!ついでにキラキラした粉とかかかってたり、キラキラのソースとかあるといいなぁ!」
スバルくんの発想にさすがにそれは…と眉間に皺を寄せる北斗くん。私も北斗くんの持つ小物を受け取りながら苦笑いを浮かべた。
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「くっそー!黒斗先輩の言ってることわかりにくいよ~」
「そうか?真面目に教えてるんだが。」
「目良先輩、気にしないでください。明星には安直な日本語しか通じないだけなので」
そんな辛辣な言葉をサラッと口にする北斗くんに苦笑いを浮かべる黒斗先輩。
今日はTrickSterとWWの合同ライブに向けてのレッスン。
なんだけど、私のスケジュール管理不足で、参加者は黒斗先輩と北斗くんとスバルくんの3人。
レッスン初日からこんなヘマをしてしまって、先輩にこっぴどく怒られるかも…なんて思っていたのに、不機嫌そうにレッスン室に来た黒斗先輩は別の事に腹を立てていて、私のミスは眼中になかった。
「だぁって黒斗先輩、いつにもましてイライラしてるから、あえて難しい言葉使うじゃん!普段なら俺にもわかりやすく実際に動いて見せてくれるのに!」
「いや、明星。目良先輩のせいにするのは良くない。そもそも、こういう振付だというのは事前に動画資料を渡されていたのに手を付けなかったお前の責任だぞ」
「えぇ~!ホッケ~までガミガミ言ってくる気!?もー、ホシノ先輩がいたら怒らないのに!」
「…はぁ、くそ。じゃあ今日は少し早く切り上げるぞ。そもそも全員での立ち位置決めだとか色々あったはずだからな。あと1曲併せをしたら帰るぞ」
「えっ」
思わず私が声を上げると、ギロリと音が聞こえそうな視線でこちらを見る黒斗先輩。ひぇ…何でもないです。
「その代わり、全員俺のイライラの発散に少し付き合え」
「は?」
「え”っ」
「いいよ!」
私と北斗くんはぎょっとして目を丸めたのに、スバルくんは二つ返事で応える。
じゃあさっそく!とさっきまで仰向けに寝転がっていたスバルくんが飛び上がると、溜息を吐きながらその横に立つ北斗くん。
その反対のスバルくんの隣に黒斗先輩が立つ。
「とりあえずリズムだけでいくか。曲流すのもありだが他の奴らと息が合わなくなるからな。まぁ、むしろ置いて行ってもいいんだが」
「「はい!」」
しれっと黒斗先輩が他3人の事を置いていくなんて発言をしたけど、2人は気にも留めず返事をした。
普段はそんなことあまり言わないんだろうけど、やっぱり不機嫌な黒斗先輩は”メトロノーム。”と一言だけ言って私を顎で使う。
黒斗先輩の性格上私が近くにいても自分で全部やる。ってタイプの人で今までメトロノームを動かすなんて些細なことに顎で使われたことはない。
でも、レッスンのスケジュールだってミスしてるのに何も言われないのにイライラは伝わってくる。これはいつ私に火の粉が降り注いでもおかしくない。
慎重な行動をとらないと…
「…♪」
とはいえ、やっぱりダンスが始まるとそんなことを忘れさせるくらいのとびきりの笑顔を鏡に向けて踊る黒斗先輩。
もちろん、スバルくんも北斗くんもまるですでにライブ会場にいるような、楽しそうな顔で踊っている。
何度見ても、ここにいる人たちが踊ったり歌ったりしているのを見ると、うわぁ!アイドルだ!っていう語彙力が死んだような感想しか浮かばない。でもそれだけみんなが魅力的なんだろうな…。
「っと、ふぅ~!踊った踊った!まだ足りないくらい!」
「まぁ、予定よりもだいぶ繰り上げてるからな。スバルにとっては腹も減らないくらいだろ。」
「ふっ、それでも、十分満足度は高いですよ。紆余曲折ある中でいろいろとお世話になった目良先輩と踊っているんですから」
「あのな、どういうわけでお前らがそんな俺の事を崇めてるのか知らないが、俺はアイドルに関してはつい最近やっとステージで踊るようになったばかりだからな?」
「でもでも!実力はとんでもなくあるじゃん!WWの知名度はもともとだけど、この短期間で黒斗先輩のことファンだっていう人いっぱい増えてるし!」
「…そうか。一応、理にかなっているってことだな」
「?」
黒斗先輩は嬉しそうにもせず、ふむ、と納得したように頷く。
多分、自分の”アイドルとして”の行いに間違いがないと理解したんだろう。
黒斗先輩のファンサって…確かにみんなすごい喜ぶし、当然ガチ恋と呼ばれる人たちも着々と増えてるのが現実。
だけど、多分、なんか…うーん。でも自分の中ではそれで納得いってしまっている以上、なかなか変えてもらうのは難しいし、少なくとも義務感でやっている事が必ずしも悪いとは言えないのがアイドル。
「そーだ!黒斗先輩!ストレス発散って具体的に何する予定?」
ここで、スバルくんがたいして滞在もしなかったレッスン室をモップで磨き走りながら黒斗先輩に大きな声で尋ねる。
黒斗先輩は空拭き用のモップでスバルくんの後ろを追うように歩いていて、おー、と返事をした。
「ちょっと、甘いものでも食べに行こうかと思ってる。」
「甘いもの…?」
「甘いの!いいよね!ついでにキラキラした粉とかかかってたり、キラキラのソースとかあるといいなぁ!」
スバルくんの発想にさすがにそれは…と眉間に皺を寄せる北斗くん。私も北斗くんの持つ小物を受け取りながら苦笑いを浮かべた。
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