彼女がもし腐女子だった時
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友也くん×黒斗先輩の場合
最初は、将来裏方作業に回るためにいる学生なんだと思った。
入学して半年。この人がステージに上がっているのを見たことが無いから。
もう一人とユニットを組んでいるのも、この学院で生き残るための口実だとも思ってたし。
「あの…黒斗先輩」
「おー」
でも実際、小さなドリフェスだけど、この人が歌って踊っているのを見てとてつもなくかっこいい。という感動を覚えたのを覚えている。
北斗先輩ももちろんかっこいいんだけど、なんというか儚い感じ…少しミステリアスな空気を自然と出せていて、観客を魅了しているのがすごいと思った。素人ながらに。
「今日の…レッスン、どうでしたか」
「…?いいんじゃないか?あとはちゃんとストレッチをしておけよ。」
「え、あの…もっとこう、振りとか歌に対して指摘する事とか」
「ふむ、友也は叱られて伸びるタイプだったか?って言っても…俺は特に…。ことアイドル活動に関しては人になにか教えれるほどじゃないしな。レッスンメニューとかは考えれるんだが」
「え、それってほぼプロデューサーみたいじゃ?…ってすみません!先輩相手にっ!」
「ほんとにな。俺でも思ってるよ。そういう意味では友也のほうがずっとプロのアイドルだよな」
ふふ、と自傷気味に、でも俺を褒めようとする笑顔は本物で、黒斗先輩に微笑まれるとなるほどやっぱりイケメンだ。
「そんな、事ないですよ。黒斗先輩だって十分かっこいいですし、自分の魅力を最大限生かしてるじゃないですか。俺なんて特筆するところないし…」
「…アイドルってのは確かに自分に自信がないとできない職業だろうけど。そうは言っても友也は十分イケメンだろ。それに振り付けも丁寧で歌も的確。真面目なアイドル。それがお前の強みだ」
「そ、うなんですかね?いいんですか?だって、みんなまじめにアイドルやってるのが普通なんじゃ…」
「まじめにアイドルやるのって難しいんだぞ?俺だって、今でもまだ物陰に隠れていいなら隠れていたいくらいだ。蒼空だって、世界に誇れるソラでいるため気を張っていることもあるが、腑抜けることの方が大半だからな」
はは…と苦笑いを浮かべる黒斗先輩。
確かにステージに立つのに心底苦労していた黒斗先輩が言うとやけに説得力があり、少し安心する。
「まぁつまり、友也のパフォーマンスに意見はない。俺が思うに、完璧か完璧じゃないかは俺たちが判断する事じゃない。あくまでもファンが判断することだ。お前にはたくさんファンがいるんだろ?それなら、これ以上無理する必要ない」
「む、無理してるつもりはないですよ。自分にはやっぱりいろいろ足りてないのかなと思ってて…」
「そうか?それならいい。ただ向上心も行き過ぎると体を壊すから…ほどほどにな。」
やけに優しく微笑む黒斗先輩。
普段見かけるときはこんなに表情豊かなところを見たことが無い俺はそのギャップに若干心が奪われそうになる。
それに、笑うと…少しだけ幼く見える。
い、いや!これは単純に普段無表情でいることが多くて、それが大人っぽい雰囲気をまとっているからで!決して下に見てるわけじゃなく…!
「お疲れ様です!レッスンの様子を見に来ました!」
と、そこに今回の企画を担当するプロデューサーさんがレッスン室に入室する。
が、それを見た途端黒斗先輩が真反対の壁に向かいストレッチを始めてしまった。
…確かにこういうのを見ると真面目って案外大事なのかも…なんて失礼なことが頭をよぎる。
「先輩。お疲れ様です。創たちのグループはどうでした?」
「創くんも熱心にレッスンしてるし、蒼空先輩も急に文句を言いながらもなんとかやってくれてるよ!…2人はどう?」
少し声量を落として訊ねてくるプロデューサーさん。
ちらりと視線を黒斗先輩に移すもこっちを見る素振りは全くない。
「問題ないですよ。ちゃんとメニュー通り進んでます!」
「ならよかった!ええと他にほら、個人的に仲良くとか?なったりしてない?先輩後輩の仲的な!」
どんどんテンションが上がっていく先輩に一瞬戸惑いつつも、俺が仲が良いとか悪いとかおこがましい気がして、特に…と答える。
「くっ、やっぱり黒斗先輩に後輩攻めは相性悪いのかな…」
「え?相性?」
「いや!なんでもないよ!まぁでもいよいよ明日本番だしね!多分黒斗先輩のかっこいいところいっぱい見れると思う!」
「確かに、実際にステージ上での黒斗先輩のパフォーマンスを真横で見れるので、とても楽しみです。」
「今回は、相手に蒼空先輩と、なずな先輩がいるユニットもあるから、先輩として勉強する相手はより取り見取りだけど!友也くんはぜひ、あの謎の魅力を持ってる黒斗先輩のことを見ててほしい!」
「えぇ?ま、まぁ同じユニットにしたってことは、俺が何か吸収できる要素があるってことですよね?それならもちろん、勉強させてもらうつもりですけど…」
と、先輩の言いたいことをなんとなく理解したようなしていないような、当たり障りのない返事をしていると、先輩は”ううぅ~ん!まぁよし!”とよくわからない合図を出すのだった!
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最初は、将来裏方作業に回るためにいる学生なんだと思った。
入学して半年。この人がステージに上がっているのを見たことが無いから。
もう一人とユニットを組んでいるのも、この学院で生き残るための口実だとも思ってたし。
「あの…黒斗先輩」
「おー」
でも実際、小さなドリフェスだけど、この人が歌って踊っているのを見てとてつもなくかっこいい。という感動を覚えたのを覚えている。
北斗先輩ももちろんかっこいいんだけど、なんというか儚い感じ…少しミステリアスな空気を自然と出せていて、観客を魅了しているのがすごいと思った。素人ながらに。
「今日の…レッスン、どうでしたか」
「…?いいんじゃないか?あとはちゃんとストレッチをしておけよ。」
「え、あの…もっとこう、振りとか歌に対して指摘する事とか」
「ふむ、友也は叱られて伸びるタイプだったか?って言っても…俺は特に…。ことアイドル活動に関しては人になにか教えれるほどじゃないしな。レッスンメニューとかは考えれるんだが」
「え、それってほぼプロデューサーみたいじゃ?…ってすみません!先輩相手にっ!」
「ほんとにな。俺でも思ってるよ。そういう意味では友也のほうがずっとプロのアイドルだよな」
ふふ、と自傷気味に、でも俺を褒めようとする笑顔は本物で、黒斗先輩に微笑まれるとなるほどやっぱりイケメンだ。
「そんな、事ないですよ。黒斗先輩だって十分かっこいいですし、自分の魅力を最大限生かしてるじゃないですか。俺なんて特筆するところないし…」
「…アイドルってのは確かに自分に自信がないとできない職業だろうけど。そうは言っても友也は十分イケメンだろ。それに振り付けも丁寧で歌も的確。真面目なアイドル。それがお前の強みだ」
「そ、うなんですかね?いいんですか?だって、みんなまじめにアイドルやってるのが普通なんじゃ…」
「まじめにアイドルやるのって難しいんだぞ?俺だって、今でもまだ物陰に隠れていいなら隠れていたいくらいだ。蒼空だって、世界に誇れるソラでいるため気を張っていることもあるが、腑抜けることの方が大半だからな」
はは…と苦笑いを浮かべる黒斗先輩。
確かにステージに立つのに心底苦労していた黒斗先輩が言うとやけに説得力があり、少し安心する。
「まぁつまり、友也のパフォーマンスに意見はない。俺が思うに、完璧か完璧じゃないかは俺たちが判断する事じゃない。あくまでもファンが判断することだ。お前にはたくさんファンがいるんだろ?それなら、これ以上無理する必要ない」
「む、無理してるつもりはないですよ。自分にはやっぱりいろいろ足りてないのかなと思ってて…」
「そうか?それならいい。ただ向上心も行き過ぎると体を壊すから…ほどほどにな。」
やけに優しく微笑む黒斗先輩。
普段見かけるときはこんなに表情豊かなところを見たことが無い俺はそのギャップに若干心が奪われそうになる。
それに、笑うと…少しだけ幼く見える。
い、いや!これは単純に普段無表情でいることが多くて、それが大人っぽい雰囲気をまとっているからで!決して下に見てるわけじゃなく…!
「お疲れ様です!レッスンの様子を見に来ました!」
と、そこに今回の企画を担当するプロデューサーさんがレッスン室に入室する。
が、それを見た途端黒斗先輩が真反対の壁に向かいストレッチを始めてしまった。
…確かにこういうのを見ると真面目って案外大事なのかも…なんて失礼なことが頭をよぎる。
「先輩。お疲れ様です。創たちのグループはどうでした?」
「創くんも熱心にレッスンしてるし、蒼空先輩も急に文句を言いながらもなんとかやってくれてるよ!…2人はどう?」
少し声量を落として訊ねてくるプロデューサーさん。
ちらりと視線を黒斗先輩に移すもこっちを見る素振りは全くない。
「問題ないですよ。ちゃんとメニュー通り進んでます!」
「ならよかった!ええと他にほら、個人的に仲良くとか?なったりしてない?先輩後輩の仲的な!」
どんどんテンションが上がっていく先輩に一瞬戸惑いつつも、俺が仲が良いとか悪いとかおこがましい気がして、特に…と答える。
「くっ、やっぱり黒斗先輩に後輩攻めは相性悪いのかな…」
「え?相性?」
「いや!なんでもないよ!まぁでもいよいよ明日本番だしね!多分黒斗先輩のかっこいいところいっぱい見れると思う!」
「確かに、実際にステージ上での黒斗先輩のパフォーマンスを真横で見れるので、とても楽しみです。」
「今回は、相手に蒼空先輩と、なずな先輩がいるユニットもあるから、先輩として勉強する相手はより取り見取りだけど!友也くんはぜひ、あの謎の魅力を持ってる黒斗先輩のことを見ててほしい!」
「えぇ?ま、まぁ同じユニットにしたってことは、俺が何か吸収できる要素があるってことですよね?それならもちろん、勉強させてもらうつもりですけど…」
と、先輩の言いたいことをなんとなく理解したようなしていないような、当たり障りのない返事をしていると、先輩は”ううぅ~ん!まぁよし!”とよくわからない合図を出すのだった!
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