彼女がもし腐女子だった時
What is your name?
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「…、薫たんとなぁー。」
「なんかすごい、既視感があって…よく考えたら蒼空先輩とのやり取りに近い感じがあったんです。で、実はめちゃくちゃ仲が良いって可能性ありません?」
「うん?うーん。まぁ…黒斗は基本的に相手嫌いってならないからな。でも仲が良いまでなるのはなかなか…」
「ですよね…。あ、そうだ!宣伝用の写真貰ったので、蒼空先輩にあげます。私3枚もあるので…」
撮影した写真の一枚を蒼空先輩に見せる。
当の本人たちも貰えるはずなのに2人そろっていらないからあげると渡され私の手元に3枚もあるのだ。
いや、さすがに記念とはいえ私もそんなにいらない。
「ほあー、なんとなくプロデューサーちゃんから聞いてた感じで想像してたけど、自分の相方が他人とこんな近距離の撮影するなんて珍しくて…」
「他人って…クラスメイトですよ。」
「あー!そうだったそうだった!いや、なんかほら、雰囲気違うから全然薫たんに見えなかったー!」
めちゃくちゃ棒読み。
もしかしてちょっとジェラシー…はこの前完全否定されたけど、
「いーなー!ずるいぃぃ!俺も学外の仕事で黒斗とやりたい!なんでオファーこないんだー!」
「えっ、蒼空先輩もしかしてジェラシーですか!」
「プロデューサーちゃんの考える方ではないけどジェラシー!俺ももっと黒斗と仕事したい!」
あ、ちゃっかり否定された…
「黒斗が仕事に復帰してるのは本当に喜ばしいことだけど!だけど~!」
噴水に向かってうがぁぁ!と雄たけびを上げる蒼空先輩。
ちょっと意外な一面…?怒るときっておふざけが入るような怒り方するから…いやこれは、怒ってるうちに入るのかも疑問ではあるけど…
「そんなおおごえださないでください。びっくりしちゃいます」
「え…」
「うわ…なんだー!かなたんいたのか!ごめんな?」
「いや、噴水に誰かがいるっていうシチュエーションの方がびっくりですよ?」
深海先輩に当然のごとく謝る蒼空先輩。
確かに深海先輩の居場所?ってここにいることが多いけど…
「そらもいいですが、ぼくもいっしょに黒斗とぷかぷかしたいです♪」
「えー!横取りじゃんか!っていうか俺とは仕事したくないの!」
「そんなことないです。でも、そらをひとりでめんどうみるのはにがおもすぎます」
「…普通に悪口!」
んもー!と深海先輩に水をばしゃばしゃかける蒼空先輩と、気持ちよさそうにそれを受ける深海先輩。
え?変な意味じゃないですって。
「うふふ、やっぱり、みずあびはいいですね」
「そういうことじゃないんだよなぁ。まぁ、かなたんにはそういうことになるのか…」
はぁ~、と長い溜息を吐いて終わり終わり!と水を払って帰ろうとする蒼空先輩。
「あ、その写真…まだ一応未公開なのでそれまでは内緒でお願いします」
「はいはーい。ついでに俺が持ってることも黒斗にも内緒にしておくよ。」
確かに!と頷き、挨拶を込めて会釈をする。
「そらはやっぱり、黒斗がだいすきなんですね~。しごとではなれててももう、だいじょうぶみたいです」
「大丈夫…?2人の絆的なことですか?」
「そうですね。かぞくみたいな、あったかいかんけいです」
ほえぇ…なんてわかったようなわからないような返事をしながらスキップしながら帰っていく蒼空先輩の背中を、2人で見送った。
::END
番外編TOPへ戻る