彼女がもし腐女子だった時
What is your name?
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「ゆ~う~くん?ちょっと聞きたいことがあるんだけどぉ」
昼休み。2年生の教室のドア、どころかもう入ってきながら迫ってくるのは瀬名先輩。
「うぇ!?なんで泉さんが…!いや、気を抜いたらいつ現れてもおかしくないけど!」
「あのさぁ?黒斗と一緒に親離れだの子離れだの話してたんだってぇ?」
「…え!?なんでその話…」
やばい、絶っっっ対目合わせないでおこう!!
「とある情報筋だよ?俺が、仲良くしてる友人からのねぇ?」
「…え?だ、だれ…ですか!あのゲームセンターに誰が!」
「ひぇ…」
めちゃくちゃ真くんが…お、怒ってるわけじゃないけど、瀬名先輩に問い詰めてる。
「はぁ?別にそんなのどうだっていいんだけど。それより何が親離れだってぇ?俺から絶対に逃げられ…っ」
と、真くんの気迫なんて効いてないようで瀬名先輩が問い詰めようというところで、急に瀬名先輩と真くんの距離が大きく開く。
「…っ!黒斗さん!」
「いい加減にしろ、泉。怒るなら俺だけにしておけ。」
瀬名先輩の肩を引っ張ったのは目良先輩で、かと思えばかばうように真くんの前に立つ。
ひぇ、なにこの三角関係…。眼福。
「あ、転校生ちゃーん!ふふ、せなたんがとんでもない形相で向かっていったから面白いことになってるかなって思ったんだけど」
なるべくばれないように小さく名前を呼ばれる。声の主は星宮先輩で…
とんでもないくらいにっこにこ。
この人、こうなることわかってたんだ。
「ちなみに転校生ちゃんの名前は一切出してないよ。…よかったでしょ」
「え、こわ…何か見返り求めてます?」
「ん~ん、ふふ、別に転校生ちゃんに仕事持ってきてもらおうとは思ってないし?いや、単純に俺もあの3人の修羅場見たかっただけ」
「なんて性格がわる…いや、今のは忘れてください」
「あははっ!でも全然、俺が思ってた修羅場じゃないなぁ…」
え?と星宮先輩に促されるように3人を見ると、
「黒斗だって俺のこと子離れとかいってさぁ!2人そろって俺のこと面倒とか思ってるんでしょぉ!」
「ち、ちが…泉さん!そんなこと僕は思ってませんよ。そりゃ確かに気持ち悪いときはありますけど!」
「泉、違うんだ。俺は別にお前のことが嫌いになったとかじゃなくてだな…!」
「あれ、なんで真くんと目良先輩が瀬名先輩を慰めてるんですか…。もっとこう、私的に言うと目良先輩を取り合う2人を見たかったのに」
「私的にっていうかふっつーにドストレートに言ってるし…。いや、なんか…やっぱり普通に兄弟にしかならないのか…あの3人って。」
はぁ、と肩を竦めて教室を出ていこうとする星宮先輩。
「え?ちょっと先輩!あの3人…とまではいかなくても2人は連れて帰ってくださいよ!」
「んぇ~?しょうがないなぁ」
そんなことを言いながらも面白いおもちゃを見る子供のように、星宮先輩は3人に駆け寄っていくのであった。
「せ~なたん!黒斗!可愛がる兄弟はまだここにいますよ~」
「呼んでないし!あんたのこと弟とも兄とも思ったことない!」
「蒼空…お前は…兄弟って感じじゃ…」
「蒼空さんって…お兄ちゃんっていうより近所のお兄さんって感じ…」
「なんっなんだよお前らは~!!」
::END
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