彼女がもし腐女子だった時
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「かっこいい!」
「何あの2人!めちゃくちゃキレキレ!!」
あーあ、ギャラリーがどんどん増えてる…。
ゲーム機の周りってこともあって限界があるけど、もう15人くらい集まってる。
2人は完全にゲームに夢中になって、周りのギャラリーを気に留めている気配はない。
まぁ、つまり私もバレることはないけど…
「ふっ、ふ、一拍待ってターン!…~♪」
「~♪」
ゲームをやり始めた2人はというと、気が付けばすでに三回目。一回でできるのが2曲だから合計6曲目。
このゲームは、体全体が機械に設置されたカメラに読み込まれる。
その振り付けが、要所要所でスコアに反映されるため極端なことを言えばすべてに全力を注がなくても楽しめるゲームだけど、かれこれずっと同じ曲をやり続けてる2人はもはや完璧に振り付けを覚えていて…
「っはあ~、楽し、ですね!」
「ははっ、真…!振り付け覚えるの早いじゃないか!」
「黒斗さんほどじゃないですよ…っ、黒斗さんなんてパーフェクトとグッドしかないし…」
「あー、でもさすがに疲れた…。真一緒にこの後…うわ、」
と、ここで鞄とブレザーを持って後ろを振り返った目良先輩が驚きに目を丸める。
「わ、え、えと…連続でやりすぎましたかね…。」
絶対違うのわかっていながら遠慮がちに笑う真くん。に対し、
「ま、真…出よう。今すぐ…っ!」
ぐっと手首を掴んで震える声を抑えて真くんを引っ張る目良先輩。
「あ…や、やっぱり。」
私もうすうす感じてたけど…こういうことに集まってきていたギャラリーはやっぱり女性が多くて…当然目良先輩は女性が嫌いだから…逃げて行ってしまった。
「さすがにあの状況でついて行ったらバレちゃうなぁ…もったいない。」
なんて2人には申し訳ないことを思いながら溜息を吐き、星宮先輩にメッセージを送る。
「って、自然と腐女子ログみたいに星宮先輩に送っちゃった!」
かれこれ数回しか話は聞いてもらっていないにせよ、やけにこういった話をしやすいというか…この話ができるのが星宮先輩しかいないのもそうなんだけど…
「あ、返事きた。早い…。」
子離れはウケる。せなたんに伝えます。
「え"、駄目…!私がいたのバレちゃう!!」
思わず大きな声を出してしまうものの、場所はゲームセンター。特に周りに聞こえてしまったわけではなく、じろじろ見られることはなかった。
いや、そんなことよりも…多分明日…大変なことになりそう…。
「星宮先輩、冗談だと…いいなぁ」
淡い期待は多分打ち砕かれるだろう。と思いながら、私は帰路に就いた。
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