彼女がもし腐女子だった時
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「へぇ、部長とねぇ…そんなことあったんだ。っていうかつい先週は瀬名先輩×目良先輩が世界一~!って言ってたのに良いの相手コロッと変わっちゃって…」
苦笑いしながら今日も話を聞いてくれる星宮先輩。
ガッツポーズをしながら私の真似をする。えぇ、私そんなことしたっけ?いや、したかも。
「いや、…目良先輩が総受けキャラすぎるんですよ。」
「相方がそういう風に見られてるのも気まずいけど…。まぁでも、愛されキャラ?という解釈にしておこうかな。」
「いやもうお二人も噂が流れている通りですけど、私は断然目良先輩受けですね!」
そう伝えると一瞬にして星宮先輩の顔が曇る。
「…うぇ、俺らの話しないでよ~。せなたんと黒斗なら俺も別に歓迎だけどさ」
「歓迎、とは?」
「うわ、食い付きすご…」
体を後ろに仰け反らせた星宮先輩にすみませんと一言伝えて前のめりの体を元に戻す。
「いや、歓迎っていうのは俺とじゃないならって話で。別にくっつけばいいのにとは思ってないよ。それはあの2人の話じゃん」
「めちゃくちゃ大人な回答しますね…。星宮先輩がそんなこと考えてるとは」
「ちょっと失礼だろ。でも実際そんな大人な考えじゃないよ。俺は黒斗の歌を歌って踊るのが好きだから…それが妨げられない限りは別に本人が何しててもいいよってだけで」
じぃっと星宮先輩を見ていると、アイドルらしいとはとても言えない笑顔を浮かべてそう答える。
だけで、と止まるあたり…妨げられるのであれば何かしら実力行使にでるという意味なのだろうか…
「あれ…ていうかその後どうなったの?」
「あ!そうですよね…!結局、そのままの状態で朔間先輩にお仕事の話をすることになって…必死に書類を見ることだけに徹して邪な気持ちを隠してたんですけど」
「…絶対黒斗にバレてない?」
「それは…どうなのかわからないんですけど。特に態度が変わる様子もなく、スマホをいじってました。」
「部長は?」
「明らかにバレたかなって感じで…やけに目良先輩にべたべたして、」
「あ、もしかして続き長くなる?俺帰ろうかな。」
「えぇぇ!?どうなったかって聞いたの星宮先輩ですよ!?」
「いや~、今は話さない方がいいよ。俺のお迎え来ちゃったから」
「へ?お迎え?」
後ろを振り返るよう星宮先輩に促され、振り返ると教室のドアに持たれている目良先輩がいた。
今までの聞かれていないだろうか、と一瞬呼吸が止まる。
けど、
「……なんで2年の教室にいるんだ」
「えー、もともとはほっちゃんに会いに来たんだけど…転校生ちゃんがいたから最近どう?って」
「珍しいな…赤の他人を気にするなんて、まぁいいか。帰るぞ」
「あのっ、」
「はいはい、愛されキャラの黒斗くんと一緒に帰ります~」
「はぁ?なんだそれ。…お前なんか、あの女に吹き込んでないだろうな」
明らかに逆なのに星宮先輩が余計なことを言ってないかと疑う目良先輩。
あぁ、余計なこと言ったの私ですって白状した方が後々いいんだろうけど…怖くて口が動かない。
「?」
じと、という視線の後、本気で何か言われたのかと私を疑いの眼差しで観る目良先輩。ひぇ…その眼光怖いです。
「……黒斗~、帰るんじゃなかったの?」
「蒼空、お前…」
震え声で星宮先輩が目良先輩を呼び止める。と、眉間に深く皺を作ったままの目良先輩が振り返って星宮先輩を見た。
「無駄に俺を怖がらせるようなこと言っただろ。この目が云々とか」
「え"、あ"っ…そ、そうかなぁ!?あまり目のことに関しては…えっと、黒斗相手に秘密事とかできないんだよねぇ~ぐらいのことしか…」
しどろもどろになりながら嘘の供述をする星宮先輩にそれこそ絶対バレますよね!という視線を送る。が
「はぁ…そういう無駄に相手に畏怖の対象にされるの嫌なんだから…余計なこと言うなっての」
左目を隠しながら星宮先輩を小突き、いい加減帰るぞと教室を後にしていく目良先輩。
帰り際に星宮先輩が親指を立てて去っていったけど…いや、バレなかったのはまぁよかったんだけど…
「もしかして目良先輩って…大事なところで天然キャラ…!?」
と、慌ててノートに一文をメモしておいたのは言うまでもない。
::END
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