イベントストーリー
What is your name?
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
開演 ダークナイトハロウィン -DARK NIGHT HALLOWEEN-
「退院おめでとー!!」
あの噂が本当に立ってるならこういうことしない方がいいと思うんだけどまぁいいか。
こういうこと、というのは退院した今日、午後から学院に行った途端に蒼空が抱き着いてきたこと。まぁこそこそと何か聞こえては来るが…
「みやくんどけて。」
明らかに不機嫌な泉に渋々退ける蒼空。そう厳しく当たってやるなよと言いたいところだが変な言い合いになるのも…ほら、病み上がりっていうやつだし。
「あー…泉?」
何か物申すことがあるのかもしれないが、泉は俺の前に立ったものの一向に口を開かない。
確か泉と最後に喋ったのは病室で、喋ったといっても一方的に泣きそうになりながら喚かれただけで、確か…また同じ事するなんてありえないとか、死んでたらどうするのとか、ごめんねとか。謝られたってどうしたって俺はああしてたと思う。だって俺の目はその為にあるんだ。
「泉の為に…」
「は?黒斗、どうした?」
「え…?あ、いや…」
「っていうか、全治1ヶ月って医者いってたよね?結局1ヶ月半かかってるんだけどぉ?そこのところの責任はちゃんと取ってくれるように話し付けてるよねぇ?」
「はぁ?してるわけないだろ。1ヶ月で退院できなかったのは…あー…えー」
「言えないことでもしてたのぉ?」
失敗した。いやそこまで言ってはならないことではないが…言ったら2人とも怒るだろう。蒼空でさえ怒るのが目に見える。あんだけ心配してくれたのにここで変なこと言うと…しかもそのせいで1ヶ月半になったのもあるし、医者には苦笑いされるくらいで…
「黒斗、俺基本的に毎日見舞いには行ってたはずだけど…」
「あ…えー…と。夜に、外、出たり…とか…」
「…えぇ…黒斗それ本気?なんでまたそんな」
「絶対安静って意味わかってる?ねぇ、俺がどれだけ心配してたかってわかるよねぇ?本心がにじみ出て観えるくらいには伝わってたよねぇ?」
軽く、というよりかなり泉は怒っている。まぁ…そうだよな。泣くくらいには心配してたし、蒼空も毎日見舞いに来てた。そして2人とも、逐一俺に連絡くれてたし。
もちろん真だって、Trickstarのみんなを連れてよく見舞ってくれてはいたけど。
「それについては、…反論できない。でも…その、曲が…」
「え…曲?」
そう、やることがないと死ぬほど暇で、曲を作るにも時間を使ったがぽんぽん浮かぶわけではない。ということで夜風にあたったりして、まぁ9月の風は冷たかったけど。それでもなんか気分転換にはなった。あと、いろいろ考えてた。刺される前の事を…泉と真の気持ちを。でも結局、やっぱり愛情なんて歪んだものばっかりだってまたあの女に…
「うっ…」
「なぁに?」
「なぁ、あの女って捕まってからどうなったか…知ってるか?」
「いや?俺は捕まったから安心してくれって警察に言われただけ。せなたんは何も聞いてないよなー」
「…そ、うか?うぅ、悪い…ちょっと保健室に行ってくる」
「え。大丈夫か?付き添う?」
「なら俺も行く。人は多いに越したことないでしょぉ?」
「…あ、あぁ…ありがとう。」
本当は1人になって考えたかったがまぁ…人がいても問題はないし、どちらにせよ昼休みはあと少し、俺は退院したてってことで授業に出なくても察してはくれるだろうが2人はじきに教室に戻るだろう。
「って、もう明日はハロウィンパーティーだな」
「あー、蒼空お前どうするんだ?参加するのか?」
「え、客としてってこと?」
「阿呆、アイドルとしてだよ。曲ならそれこそ病院で、いろいろ考えてたけど。まぁ…言っても明日じゃ無理か…既存曲だな」
「でも黒斗が参加できないならやだぁってみやくん駄々こねるでしょぉ?」
そんなこと…!と反論する蒼空に自然と笑みがこぼれる。そういえばこいつが踊ってる姿を最近めっきり舞台袖から見ていない。というのも俺が一緒にステージに立っているからで…
「黒斗が、いや…俺は黒斗がいなくても踊れるもん」
「…もん?」
「じゃあせっかくだしみやくん出たらぁ?黒斗がいない間裏方頑張ってたんだし…」
「裏方…?」
「えっ!?あ、いや、その…まぁ裏方っていうか、転校生ちゃんの手伝い…だけどな。俺だって少しくらいこう、周りに恩売ってもいいかなと」
「はぁ…恩か。」
ちらりと横目で蒼空を観ると、その考えがわかってしまってなんとなく俺が謝りたくもなった。"黒斗の付き人"。それが一番に見えたから、つまりそれを払拭したくて自分なりに色々走り回ったんだろう。らしくない。けど、蒼空にもプライドはあったということ。
「あぁ、お前が踊りたいっていうなら俺は構わないぞ。どっちにしろ俺は出れない、だがお前が踊ってるのを見ると俺も楽しいからな」
「お、おう…!」
NEXT::
「退院おめでとー!!」
あの噂が本当に立ってるならこういうことしない方がいいと思うんだけどまぁいいか。
こういうこと、というのは退院した今日、午後から学院に行った途端に蒼空が抱き着いてきたこと。まぁこそこそと何か聞こえては来るが…
「みやくんどけて。」
明らかに不機嫌な泉に渋々退ける蒼空。そう厳しく当たってやるなよと言いたいところだが変な言い合いになるのも…ほら、病み上がりっていうやつだし。
「あー…泉?」
何か物申すことがあるのかもしれないが、泉は俺の前に立ったものの一向に口を開かない。
確か泉と最後に喋ったのは病室で、喋ったといっても一方的に泣きそうになりながら喚かれただけで、確か…また同じ事するなんてありえないとか、死んでたらどうするのとか、ごめんねとか。謝られたってどうしたって俺はああしてたと思う。だって俺の目はその為にあるんだ。
「泉の為に…」
「は?黒斗、どうした?」
「え…?あ、いや…」
「っていうか、全治1ヶ月って医者いってたよね?結局1ヶ月半かかってるんだけどぉ?そこのところの責任はちゃんと取ってくれるように話し付けてるよねぇ?」
「はぁ?してるわけないだろ。1ヶ月で退院できなかったのは…あー…えー」
「言えないことでもしてたのぉ?」
失敗した。いやそこまで言ってはならないことではないが…言ったら2人とも怒るだろう。蒼空でさえ怒るのが目に見える。あんだけ心配してくれたのにここで変なこと言うと…しかもそのせいで1ヶ月半になったのもあるし、医者には苦笑いされるくらいで…
「黒斗、俺基本的に毎日見舞いには行ってたはずだけど…」
「あ…えー…と。夜に、外、出たり…とか…」
「…えぇ…黒斗それ本気?なんでまたそんな」
「絶対安静って意味わかってる?ねぇ、俺がどれだけ心配してたかってわかるよねぇ?本心がにじみ出て観えるくらいには伝わってたよねぇ?」
軽く、というよりかなり泉は怒っている。まぁ…そうだよな。泣くくらいには心配してたし、蒼空も毎日見舞いに来てた。そして2人とも、逐一俺に連絡くれてたし。
もちろん真だって、Trickstarのみんなを連れてよく見舞ってくれてはいたけど。
「それについては、…反論できない。でも…その、曲が…」
「え…曲?」
そう、やることがないと死ぬほど暇で、曲を作るにも時間を使ったがぽんぽん浮かぶわけではない。ということで夜風にあたったりして、まぁ9月の風は冷たかったけど。それでもなんか気分転換にはなった。あと、いろいろ考えてた。刺される前の事を…泉と真の気持ちを。でも結局、やっぱり愛情なんて歪んだものばっかりだってまたあの女に…
「うっ…」
「なぁに?」
「なぁ、あの女って捕まってからどうなったか…知ってるか?」
「いや?俺は捕まったから安心してくれって警察に言われただけ。せなたんは何も聞いてないよなー」
「…そ、うか?うぅ、悪い…ちょっと保健室に行ってくる」
「え。大丈夫か?付き添う?」
「なら俺も行く。人は多いに越したことないでしょぉ?」
「…あ、あぁ…ありがとう。」
本当は1人になって考えたかったがまぁ…人がいても問題はないし、どちらにせよ昼休みはあと少し、俺は退院したてってことで授業に出なくても察してはくれるだろうが2人はじきに教室に戻るだろう。
「って、もう明日はハロウィンパーティーだな」
「あー、蒼空お前どうするんだ?参加するのか?」
「え、客としてってこと?」
「阿呆、アイドルとしてだよ。曲ならそれこそ病院で、いろいろ考えてたけど。まぁ…言っても明日じゃ無理か…既存曲だな」
「でも黒斗が参加できないならやだぁってみやくん駄々こねるでしょぉ?」
そんなこと…!と反論する蒼空に自然と笑みがこぼれる。そういえばこいつが踊ってる姿を最近めっきり舞台袖から見ていない。というのも俺が一緒にステージに立っているからで…
「黒斗が、いや…俺は黒斗がいなくても踊れるもん」
「…もん?」
「じゃあせっかくだしみやくん出たらぁ?黒斗がいない間裏方頑張ってたんだし…」
「裏方…?」
「えっ!?あ、いや、その…まぁ裏方っていうか、転校生ちゃんの手伝い…だけどな。俺だって少しくらいこう、周りに恩売ってもいいかなと」
「はぁ…恩か。」
ちらりと横目で蒼空を観ると、その考えがわかってしまってなんとなく俺が謝りたくもなった。"黒斗の付き人"。それが一番に見えたから、つまりそれを払拭したくて自分なりに色々走り回ったんだろう。らしくない。けど、蒼空にもプライドはあったということ。
「あぁ、お前が踊りたいっていうなら俺は構わないぞ。どっちにしろ俺は出れない、だがお前が踊ってるのを見ると俺も楽しいからな」
「お、おう…!」
NEXT::