イベントストーリー
What is your name?
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
本気で言ってんのかな…
ねぇ転校生ちゃん、俺にこんなこと本当無理難題だって。え、てかなんで俺転校生ちゃんのお手伝いしてるんだっけ。
「ちょっとぉ!考えてることが顔に出てるし!これだから所詮黒斗の付き人なんていわれるんだぞ」
「言われたことないけど!?」
「あ、あの…」
「どうせ僕の事創より小さいってバカにしてるんだろ!」
「してないし!!いいからレッスン続けろ!」
「星宮先輩も姫宮くんも一旦落ち着いて…そうだ!紅茶でも飲みませんか?」
ダンスルームでそんなことできないだろ…そう呟いて俺は壁に凭れる。
転校生ちゃんがローテーションで特別レッスンを回るということで、俺も同じように回ることとなった…。とはいえ、何かと心配な一年生を回るように組まれていて。
「まさか姫んところまでやってたとは…。」
「姫って言うなぁぁ!」
がるると俺の前に威嚇するかのように現れる姫。姫が嫌なら桃にゃんくらいしか思いつかないんだけどなぁ。
「俺ちゃんと考えてあだ名つけてるんだけど…えーっとじゃあ、姫と、桃にゃんと……姫ちゃんか姫たん」
「3個中4個が姫なの!?」
ショックだったのか目を見開いて突っ込みをかます姫に少し笑みがこぼれる。面白いなぁっていうかリアクションが豊かでいい。
「紫之くんって…会ったことないからまだあだ名考えてないんだ。ごめんな」
「い、いえそんな…わざわざ考えてもらえるだけでも嬉しいです。」
「ふーん…本当資料通りいい子。っていうか低姿勢な子。もう少し自信もって、自分の主張するのも大事だと思うけど…まぁ俺は行き詰ってから手を貸すわけで、あまり口出せないし。」
気を取り直して転校生ちゃんから渡されたレッスンメニューに目を通す。"姫に謙虚さを教える"とかまぁそんな感じで書かれてるけど、無理無理。ここで折れても転校生ちゃんが後日またローテーションで回ってくるし…。
「えぇっと…先にこっちからやるか。」
"創くんが桃李くんからあざとさを習う"
えぇ…転校生ちゃんおま、箇条書きっておい…。
「紫之くんが姫から、あざとかわいいっていうような感じを教えてもらう。まぁ、可愛いが売りのRa*bitsだからな。重要項目なわけか…」
「可愛い…ですか?」
「そっかそっか!まぁでも僕の天性の可愛さは真似できないだろうけどね!ほら、こうやるんだよ!」
「えぇ!ま、待ってください…!」
鏡の前で軽くポーズをとって見せる姫。確かに可愛いよな。俺もこの間七夕祭で織姫とかやったけど…。そんな経験あるわけじゃないから適当だったんだけど。姫がやったらしっくり来てたんだろう。俺も黒斗も中性的な顔つきだからメイクとかしててそれなりのつもりだった。
「黒斗可愛かったなぁ。」
「…」
あ…。
「蒼空先輩…あの、今のは聞かなかったことにした方が、いいですよね…」
いつの間にか横にいた転校生ちゃんに心底引いた顔をされる。誤解だ、ひどい。
「ちょっと待って…いや本当に、一回話を聞いて。」
「え、えぇと…大丈夫ですよ誰にも言いませんから!!」
「違うそういうことじゃない!何も大丈夫じゃない!」
肩をがしりと掴み熱弁を、したいくらいには誤解を解きたい。がしかし焦る俺を見て何を悟ったか転校生ちゃんは任せてくださいと言わんばかりに親指を立てる。
「あの、私、もともと黒斗先輩も蒼空先輩も同居してるくらいだからそれくらいあたりまえなんだろうと思ってて。ほらこの間の体育祭で二人三脚事件とかあったから蒼空先輩、心中穏やかじゃないんだろうなって思って…だからその…っていうか割とそんな感じの噂になってて」
「待って、ねぇ待って!何それ?何それ!?」
「それで、今回黒斗先輩入院したってことで更に気が気じゃないんじゃないかなって。あの…スバルくんが言ってました。」
「…あー、えぇ?なんですばりゅん…?」
それを問いただすと以前のサマーレッスンの夜、俺が黒斗に抱き着いたのが結構印象的だったらしい。それだったらお前も飛びついたりするだろうが…!!!
「いや、ちょっと一回落ち着いて聞いて。俺が言ってたのは、七夕祭の話しで…」
「へ?」
きょとんとする転校生ちゃんの横にはいつの間にか姫が戻ってきていた。
「弁解は…今度にする。」
そうだ、今話してしまったらさらに変な誤解を生みかねない。紫之くんは信じてくれるかもしれないけど、姫はどうかわからない。なぜなら俺の話をまともに聞いてくれたことないから!お互い様だけど!
紫之くんが俺の顔色を窺ってお手製のサシェとやらを一つくれる。そうだよな、まずは落ち着かないとな。
「ねぇねぇ!何話してたの?」
そんな俺の後ろでは姫が興味津々と言いたげに転校生ちゃんに俺との会話の内容を尋ねていた。いやそういうのいる?奴隷の事は把握しとくとかバリバリの姫宮家の真骨頂出してくるかここで。
「え?えーっとね…蒼空先輩が、黒斗可愛いなって話を聞いてたの」
「転校生ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!?」
「あ…!」
NEXT::