夢設定小説
夢小説設定
この章の夢小説設定ここに主様のお名前をお入れください。
執事が主様のことを名前で呼んでくれるかもしれません。
(記入がない場合初期設定の「かうり」になります(管理人))
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「かうり様?」
『…』
「かうり様~♪」
『…』
「もぅ、かうり様ったら~!聞いてるっすかー?」
『…』
「…かうり様?」
『…なによ』
椅子に座って本を読んでいる私の周りをうろちょろしながらアモンが名前を呼んでくる。
最近なぜかアモンの中ではやっている遊びみたいなものだ。
私の反応を見て楽しんでいるのだ。
「かうり様、拗ねちゃうっすよー…」
『アモンが私のことからかってくるんだもん』
「調子に乗りすぎたっすか…?」
『うん、完全に』
「…すみませんっす。今まで通り主様って呼ぶっす」
アモンが私から離れて花瓶の花の手入れをし始める。
本を読むふりをしながらアモンの様子をチラ見する。
先程までの笑顔はなく真剣な表情で仕事している。いつもの花に向ける表情でないことに気づいた。
『アモン』
「どうしたっすか、主様」
『そろそろテイータイムにしようかなって思って』
「かしこまりましたっす。すぐ準備しますっす」
口調はいつもの調子なのだが笑顔がないアモン。
こちらを見ずに言われた通りティータイムの準備をしている。
違和感があるのに手が届かないようなむず痒さ。
「主様」
『…ん、できた?』
「はい、こちらにおかけくださいっす。主様」
『…』
アモンの引いた椅子に腰をかけると、スッと距離をとって待機をする。気づかないふりをして用意された紅茶に口をつける。
いつもは風味や味を楽しむのに、集中ができない。
カチャ、とカップを置いて意を決して振り返る。
「主様」
振り向いた先にはアモンのドアップの顔があった。
机に手を付いてぐぐっと距離をつめる。脳の処理が追いつかず固まっていると小さくアモンが私を呼ぶ。
「主様」
『…』
「…っふ、主様って呼んでも返事してくれないんすね」
身体を離して何事もなかったかのように少し離れて待機をするアモン。
私の心臓はまだバクバクを音を立てて動いている。
『アモン…なにがしたかったの』
「…別に、また調子に乗っちゃっただけっすよ」
『思いつめないで、別に怒ってるわけじゃないから』
「…っ」
『執事としてちゃんとしなきゃ、そう思って反省してるんだろうけど、それでアモンらしさが無くなるのなら、私は今まで通りで良い。むしろそのままでいてほしい』
「主様…」
『…さっき、なにしたかったの?』
私の問いにアモンが一瞬戸惑ってから一歩一歩私に近づく。私の前まできて私の視界を自分の手でふさいだ。急に真っ暗になる視界と目元の感触に驚いてアモン手をはごうとする。
「かうり様」
『ひゃ…!』
視界がふさがれた状態で耳元でアモンが囁く。左耳に全集中が集まってアモンの息遣いすら感じられる。
くすぐったくて恥ずかしくてぎゅっと力を込めてアモンの手を外すとようやく視界に光が見えた。
「かうり様」
『…なに、アモン』
「あはは、俺はかうり様って呼びたいです」
『本当、執事らしくない』
「顔赤くして言って可愛いっすよね主様は本当に」
『…っまたそういうこと言う…』
「かうり様が言ったじゃないっすか、俺らしくそのままでいてほしいって?ねえ?かうり様?」
小悪魔が私に微笑んだ。
でも、なんだろう。アモンとのこの距離感がやっぱり好きなのかもしれない。
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