夢設定小説
夢小説設定
この章の夢小説設定ここに主様のお名前をお入れください。
執事が主様のことを名前で呼んでくれるかもしれません。
(記入がない場合初期設定の「かうり」になります(管理人))
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『えーと…これはなんでしょうか…1階の皆さん…?』
「ふふ、お待たせしました主様。今日という日を私たちが立ち会えることをとても嬉しく思います」
「主様!!俺も嬉しいぜ!今日は良い日にしてやるからよ!!」
「主様、今日はなにもかも忘れて楽しい時間だけを過ごしてくれ。主様に少しでも笑顔が増えてくれたら俺も嬉しい」
『えっと……』
とある日。普通に日常を終えて屋敷へ来た時、ベリアンに部屋で待機をしてほしいと頼まれ言われるがままに椅子に掛けて待っていると、
しばらくして笑顔のベリアンからついてきてほしいと言われ、リビングへと来た。
なんだろうと不思議に思っていたところ、今に至る。
「あらあら主様。お忘れですか?」
「おいおい、そりゃないだろ主様。主様にとって一番大事な日だろ」
「そんなにも主様の世界では大変なのか。忘れてしまうほどに」
ベリアン達が顔を見合わせてもう一度私の方を見る。
「主様、本日は主様のお誕生日でございます」
「主様が産まれた大切な日!へへっ主様とこうして出会えることができた一番大切な日!」
「この日がなければ主様と出会うこともなかった。本当にありがとう」
『あ…そっか…』
いつからか自分の誕生日なんて忘れていた。
今日も何も変わらない1日で終わるはずだった。このお屋敷と執事達の出会いがなければ。
「ということで今日は主様の特別な日なのでいろいろとご用意させていただきました」
「俺は豪華な料理とケーキを作りました!」
「俺とベリアンさんは部屋の飾り付けとケーキの装飾をした」
『…あ、本当だ。すごい!私のためにありがとう!』
部屋には「HAPPY BIRTH DAY かうり様!」と書かれた弾幕と、花や装飾で綺麗に飾られた壁。
テーブルには私の好物が勢ぞろいしている。真ん中にはそれはそれは大きなケーキも置かれている。
「ふふ、主様もお仕事でお疲れでしょうし、まずは食事にしましょうか」
「そうだな!料理は出来立てが一番おいしいですし!」
「腹減った…」
『うん!!ご飯食べよう!!今日はみんなも一緒に食べてくれるよね!』
「どうします?ベリアンさん?」
「どうする?」
「…そうですね」
『…ダメ?』
「ふふ、失礼でなければご一緒させてもらいましょう」
「よっしゃあ!」
「ベリアンさんありがとう」
中央の席の椅子を引いて私を促すベリアン。
その席に腰を掛けると近くの席に3人も腰を掛けた。
いつぶりだろうか、こんなにも手の込んだ誕生日会は。元の世界と変わらないその祝い方に懐かしさを感じつつも心のこもった3人の気持ちに涙が出そうになった。
「はい!主様!料理を取り分けましたよ!自信作なんでぜひ食べてください!」
「ふふ、主様。ぜひロノくんのお料理を食べてあげてください」
『うん…!いただきます!』
目元をぬぐって料理を口に運ぶ。
いつものご飯も美味しいが、今日のご飯は本当に美味しかった。心の奥底から幸せが広がって思わず笑みが溢れる。3人は私を見て、同じように笑顔になる。
『ロノ!!ほんっとうに美味しい!』
「へへっ!それは良かった!」
「では、私達もいただきましょう」
「いただきます」
「バスティン!食いすぎんなよ!」
『私も負けずに食べるから大丈夫だよ!』
ロノの料理を頬張る私とバスティンを笑うベリアンとバスティンからお肉を引き離そうとするロノ。
今までの誕生日会の中で1番幸せな時間だった。今日だけは執事と主という立場を越えて過ごせた気がする。
「主様、本日はいかがでしたか?」
『さいっっこうの1日だったよ!本当にありがとう!』
「へへっ、主様。今日はまだ終わってないですよ!」
「まだ日付が変わっていない。つまりまだ主様の誕生日だ」
『んー?』
「誕生日と言えば!プレゼントだな!」
『え、でも料理振る舞ってもらったし…』
「主様。今日は俺達をプレゼントすることにした」
「ふふ、主様のためにいつも以上にご奉仕をさせていただきますのでなんでもおっしゃってくださいね」
『ご…っほうし…』
「さぁ〜てなにしてほしいんだ?主様?」
「なんでもするから遠慮はしなくていい」
ズイズイと近づいてくる3人。
逃げ場がなくなって追い詰められる。
『も、もう十分です〜〜!!!!』
我慢ならなくなって顔を赤くしながら逃げ出すと後ろからロノの笑い声が聞こえた。
部屋から飛び出して自室へと向かう。
「あらあら…少々やりすぎてしまいました」
「くっくっくっ………主様…本当におもしろいな…」
「冗談のつもりで言ったわけではないのだがな」
「次のお誕生日ももっと主様のために何かして差し上げたいですね」
「次は何しますか!」
「そうだな…」
もう来年の誕生日の話をし始める3人。
これは次の誕生日も平和には終わらないだろう……。
.