夢設定小説
夢小説設定
この章の夢小説設定ここに主様のお名前をお入れください。
執事が主様のことを名前で呼んでくれるかもしれません。
(記入がない場合初期設定の「かうり」になります(管理人))
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流れ星にお願い
とある夜ー
「おや、主様。こんばんは」
『ルカス…こんばんは~』
「こんな夜更けにどうしたんですか?」
『なんか今日眠れなくって…』
ニコニコ笑っていたルカスが驚いたように「ふむ」と言ってすぐに表情を戻した。
「なら、これから私が行こうと思っていたところへ一緒に行きませんか?」
『…?どこに行くの?』
「ふふそれは内緒です。エスコートしますね主様♪」
ルカスがこちらに手を差し伸べる。それに私は自分の手を重ねて夜のお屋敷の廊下を歩き出した。
『わ…こんなところ来たことない…』
「普段使わないところですからね。一応掃除はしてあるはずです」
ガチャ…
『…わ、あ…!』
「…いつ見てもここの景色は変わりませんね…」
扉を開けた先、そこには満天の星空が広がっていた。あっちの世界では到底見られないような、本などで見てきた満天の星空なんて比にならない。
全部の星が見えるんじゃないかと思うくらいの瞬く星々たち。
感動でくぎ付けになる私と、隣で同じように星空を見上げるルカス。
だが、その表情には少し悲しさが見えた気がする。
「ここは、昔に使われていた見張り台なんだそうです。今ではただ景色が良い場所になっていますけどね」
『…すごいね、本当に。見たことないよこんな星空…』
「喜んでもらえたのなら良かったです。私は今の主様の表情の方が美しく見えますよ?」
『…っ!な、なに言ってるの…』
「ふふ、思わず本音がでてしまいました」
『もう…』
ルカスの目を見てるとドキドキするから、とまた上を見上げる。
すると、一筋の流れ星が私の視界の左から右へと光の線を描いた。
『あ!流れ星だ!』
「…?」
流れ星に向かって自分の願い事を心の中で唱える。
こんなにきれいな星空の中、流れ星までも見れたことに興奮が止まらない。
『へへ…願い事、叶うかな』
「主様の世界ではそういうおまじないがあるのですか?」
『え?あ、うん。流れ星はなかなか見られないものだからもし流れ星を見た時は願い事をすると叶いやすいって昔から言われてたんだ』
「そうなんですね…」
『ルカスも願い事してみたら?』
「…そうですね、私も願ってみましょう」
ルカスも私と同じように手を合わせて握って願っている。
その様子をなんとなく見つめてしまう。
「ふふ、柄にもないことを願ってしまうと少し恥ずかしくなってしまいますね」
『え!ルカスなんてねがったの?』
「それは…内緒です♪」
『えー!気になる!』
ルカスの前へ駆け寄ってじっと見つめる。
なんとなく、ルカスの含みがさらに私の好奇心を掻き立てている気がする。
「…ここで叶えてしまうのもありですねぇ…」
『え?なんて?』
「かうり様」
『…えっ』
「かうり様と呼んでみたかったんです…ふふ、もう叶えてしまいました」
『そ、そんな願い事だったの?』
「そうですよ。ふふ、執事としてやってはいけないことでしたね。忘れてください」
『…そ、そんなことない!ルカスになら何回だって呼ばれていいもん!』
「おや、それは嬉しいですね」
『私の願い事はね…ルカスともっと距離が近づけますように、だよ』
「…っ」
『私のも叶っちゃった、えへへ!もう一度流れ星見れないかなぁ』
私はルカスから離れて見張り台の方へ歩いて空を見上げる。
「…これは困りましたね…私の方が本気になってしまいそうです」
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