夢設定小説
夢小説設定
この章の夢小説設定ここに主様のお名前をお入れください。
執事が主様のことを名前で呼んでくれるかもしれません。
(記入がない場合初期設定の「かうり」になります(管理人))
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この小説には暴力的な描写があります。苦手な方はバック推奨です。
「こんばんは、主様」
そう挨拶をしたどこか影のある男の子。
私が謎の世界へと飛ばされ状況が把握できないままこの男の子も含めて13人の執事と主となってしまった。
そんな日から数か月が経った。
元の世界との生活を両立させつつ時間ができたらこちらの世界に顔を出している。天使狩りという物騒なものに私の力が必要だと言われたら来ないわけにもいかない。
そのせいで怪我をした執事を見てからその意識は高まった。
そしてその生活の中で私はラトという男の子がよく専属執事として近くにいることが多かった。
「主様、今日も私の元へ来てくださって嬉しいです」
最初は危険人物だと説明をされて警戒しながら接していたがたまに出る物騒な発言以外は至って普通の男の子に見える。
フルーレと一緒にいるときのラトは本当に少年といった感じの雰囲気で親しみすら生まれていた。
だから最近の私は最初にベリアンから説明を受けた彼の危険人物だということを忘れていたのだ。
『ラトは感情的になると、どうなるの?』
「んー。みんなが怖がってしまいます。ミヤジ先生が誰にも止められなくなるって言いますね」
『例えばどういうときに?』
「それは…私の感情次第ですね」
『なるほど…全然想像できないなぁ。ラトが怒ったりするところなんて』
「…私は興味が湧きました。主様が感情的になった私を見た時の表情、行動…ミヤジ先生には主様に危害を加えてはいけないと言われていますが……」
コツ、とラトの靴が音を鳴らす。
その音に心臓が跳ねた。ラトの方を見てはいけないと自分の中の本能が警報を鳴らしている。
咄嗟の判断で部屋の出口へと走り出す。
ダンッ
先程まで私の後ろにいたラトがいつの間にか私の前にいて、私の首を掴んでいる。
今まで感じたことがない痛み、苦しみ、恐怖。
こんな華奢な男の子のどこにこんな力があるのかと思うくらいに簡単に私の首が折れそうだった。自分でもその感覚が数分後にくることがわかった。
「くふふっ…人間は本当に脆いです。これが同じ執事ならどれくらい持つんでしょうか…気になります」
『…ぅぐ…はっ…』
だんだんと意識が遠くなる。
最初は抵抗していた手は力が入らずにぶらんと重力に大人しく従っている。
うーんと私の首を掴んでない方の手を自分の顎に当てて少し考えてラトが私から手を離した。
急に吸い込まれる酸素にむせて床にうずくまってせき込む。胃液が逆流をする。
「私が欲しいのはそんな表情ではありません。これでは簡単に壊れる天使と変わりません」
『げほ…っ…ごふ……はぁ…』
ラトが私の顔をわしづかみにして自分の方へと引き寄せる。足元にある私の手を踏んでいるのに気付いているのか気づいていないのか力をかけて踏まれている。
恐怖でガクガクと身体を震わせ涙が溢れる私の顔をひどくつまらなさそうに見つめるラト…いやラトの皮をかぶった狂人。
「…かうり様。私はかうり様が美しく、魅力がある方なので気に入っているのと、ミヤジ先生からの言いつけがあるので壊しませんが…もう少し私を満足させられる表情ができるように…少しずつ壊すのは許してくれますか?」
にっこりと微笑むその狂気に無邪気さを感じるのは彼が危険人物だと言われる所以だろう。
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