夢設定小説
夢小説設定
この章の夢小説設定ここに主様のお名前をお入れください。
執事が主様のことを名前で呼んでくれるかもしれません。
(記入がない場合初期設定の「かうり」になります(管理人))
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天使の警告音が屋敷中に鳴り響き、天使が現れたと指示された街へとやってきた。
幸いにも天使の数が少なくまだ被害がそこまで及んでいなかったところだった。
今回天使狩りにきたのはロノとハウレス、そして私だ。
すぐさま状況を確認し、把握したハウレスがロノに指示を出す。
「ロノ、街の東側から天使が出現している。そっち側から片付けてくれ。数が増えそうなら一旦引いて俺たちと合流してくれ」
「おう!主様、俺は先に言ってるんでハウレスに守ってもらいながら来てくださいね!」
「いい加減、ハウレス”さん”と呼べ、ロノ。では主様、俺たちは遠回りする形でロノと合流しながら天使を片付けましょう」
『うん!』
言われた通りに街をぐるっと回りながら東側に向かう形でハウレスが天使を次々になぎ倒していく。
街の住人達に避難を呼びかけながら私もハウレスについていく。
「主様、ここあたりはもう大丈夫そうです。ロノと合流しましょう」
『わかった!いこう!』
東側へと走り、天使と戦っているロノが見えてきた。
数は…5体ほど。だいぶロノが片付けていたようだ。
「俺が出る幕はなさそうですね」
『ロノも強いもんね』
「バスティンと協力できればもっとロノは本領発揮できると思うんですけどね」
そんな話をしながらロノが天使を片付けるのを待っていると…
「っ…この音は」
『え、あっち側からも天使が…』
ハウレスが急に振り返ったのに私もつられて振り返る。
すると反対側の空から天使が下りてくるのが見えた。ハウレウが少し考えた後、私の方を向いて話し始める。
「主様、あちらには俺が向かいます。ロノがここを片付け次第ロノに状況を説明してロノと一緒に来てもらっていいですか?」
『ハウレス、ひとりで大丈夫…?明らか今より数が多いけど…私が力を解放したほうが…』
「主様に心配されるのはいつでも嬉しいものですね、でも俺の力は味方の強化なのでロノと合流してからで大丈夫です」
『無理だけはしないでね、一旦引くのも作戦だよ!』
「ありがとうございます。ではまた後で合流しましょう」
ハウレスは反対側の天使の方へ走っていった。
ロノの方を見るとあと2体ほどまで減っていた。頑張れ、と念を送る。
ザクゥ!
「し、しになさ……」
「うっし、終わりっと!」
『ロノ!!!』
「主様!見ててくれました?これくらい俺ひとりで十分だぜ!」
『うん!見てたよ!!でもね、さっき反対側でも天使が出てきて…今ハウレスがひとりで向かってるから私たちも合流しよう!』
「まじっすか!それはいそがねぇとな。主様!失礼します!」
『え、なに…ってわわわ!』
ロノが急に私をお姫様だっこする。驚いた私は落ちる恐怖にロノにしがみつく。
気合を入れたロノが走り出す。急ぎたくても私の脚に合わせていたら遅くなってしまうし私を置いていくわけにもいかないからこの選択に至ったんだろうけど、ロノはいつも驚くようなことをしてくる。
「主様、怖かったら景色を見ないで俺にしがみついててください!」
『最初からそうしてるよ~~!!!』
「へへっ!だーいじょうぶっすよ!俺が主様を落とすわけないですよ!」
『そういう問題じゃない~~~!!!』
しばらく走っていると、ロノが走る振動が無くなった。ようやく着いたのかと身体を離して周りを見渡す。
「これはまずいな」
『街が…』
反対側の街はだいぶ破壊されている。住人はすでに避難していたからか気配はしないが、被害はすさまじい。
少し離れたところで天使に囲まれているハウレスの姿が見えた。
『ロノ!あそこ!!!』
「ハウレス!!!…主様!俺に力を!」
『うん!!!』
私を降ろしたロノがハウレスの元へ行く。
降ろされた私は本を開き、ロノの悪魔の力を解放する呪文を唱える。力に包まれたロノがハウレスの方に走っていく。
加勢が加わったことにより状況は変わり、ロノたちが天使を続々と倒している。
「死になさい、命のために」
『…っ?!』
すると、ハウレスたちの周りにいた天使が一斉に私の方を見た。
まるで何かから指示されたかのように天使たちはこちらを一点に見て、そして向かってきた。
『な、なに…』
「なんだ?こいつらよそ見しやがって」
「…!まずい!ロノ!!主様を守るぞ!!!」
「…!てめぇら!主様に!!!」
一斉に向かってくる天使から逃れるべく、建物内に逃げ込む。
天使たちは建物を破壊してくることはわかっていたから反対側にある窓から外へ出る。少しでもかく乱できたらいいんだけど…
「主様ぁ!!とにかく逃げ続けてくれ!!!俺たちも追いつく!!!」
ロノが叫ぶ声が聞こえた。歯を食いしばって走り続ける。先程ロノに抱えてもらっていたおかげで体力にはまだ余裕がある。
同じように建物に入って違う方角の窓から出る、を繰り返す。
天使たちは次第にバラバラに分かれ、私の逃げる先に天使が待ち構えるようになった。
『…はぁ…はぁ…』
体力が切れてきた。そろそろふたりと合流をしないと天使に追いつかれてしまう。
細い路地で肩で呼吸しながら息を整える。ここもすぐにばれてしまうだろう。
「死になさい、命のために」
『…っ』
すぐ頭上で、聞きたくない声が聞こえた。もうだめだ、と頭の中で判断をしてしまった。身体が動かない。光を放ち始める天使が視界に見えた。
「かうり様!!!!」
バッと飛び出してきた人物が私の名前を呼んで天使を切り裂いた。
次々に集まってくる天使たちを一体ずつ確実に倒していくハウレスの姿。
恐怖でバクバクと鳴る心臓を抑えながら壁側へと移動する。それに合わせてハウレスが私に背を向けて前に立つ。
「ロノ!!!!!」
「ここにいますよ…っと!!」
2本の武器でまとめて天使を倒しながらロノが現れた。
ふたりとも無事な姿をみて心底安心した。
そのあと、残りの天使はふたりの手によって倒され、天使狩りは無事こちら側の勝利でおわった。
体力を使い切ったふたりは座り込んで息を整えている。
「っへへ…今日はハウレスについていけたぜ……」
「…だが、まだまだ甘い部分があるぞ…ロノ…」
『お疲れ様…少し休んでから行こうか』
「すみません、主様…」
『そういえばハウレス、さっきかうりって名前で呼んでくれたね』
「…っあ、主様…」
「なんだとハウレス!!ずりぃぞ!俺も呼びたかったのに!」
「だ、黙れロノ!!あのときは…必死で…」
「主様、俺にも名前で呼ぶ許可をください!」
『きょ、許可…?』
「やめろロノ、失礼だぞ」
「ハウレスは無許可で呼んでんのに失礼じゃねぇのかよ」
「ぅぐ……」
「かうり様、今回も助けてくれてありがとうございます!」
「…あ、かうり様…ありがとうございます」
『…も、もう、ふたりとも元気なら帰るよ!屋敷のみんなが心配しちゃう!』
「かうり様!どっちの呼び方にドキドキしました?」
「お前の呼び方にドキドキしないだろ…ロノ…」
「なんだと!事務的すぎるハウレスも人のこと言えたもんじゃないともうけど」
「な…事務的ではない…これは…」
「お前が赤くなってどうすんだよ!」
『あー-もー--!ふたりとも名前で呼ぶの禁止!!!』
こうして平和に戻った街を去りつつ、まだまだ元気なふたりの言い合いは屋敷に着くまで行われたとさ。
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