夢設定小説
夢小説設定
この章の夢小説設定ここに主様のお名前をお入れください。
執事が主様のことを名前で呼んでくれるかもしれません。
(記入がない場合初期設定の「かうり」になります(管理人))
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『良い天気になって良かった』
「そうっすね、主様の晴れ舞台だからっすよ。その幸せそうな表情身ったら天気も涙を流せないっすよ」
『…珍しく素直に褒めるじゃん?』
「俺をなんだと思ってるんすか…そりゃ、今の主様を見たら誰もが褒めるか見惚れるかしかできないっすよ」
『アモンにもたくさん迷惑かけたよね、ありがとう』
「そこでありがとうって言えるから冷やかしのひとつもできないっすよ本当に」
「…よし、できましたよ主様!!」
『…わああ…え、これ、私…?』
「ふふっ!今日のために練習した甲斐がありました!」
「フルーレ、さすがっすね。本当、ハウレスさんにはもったいないっすよ」
「アモン、主様のようい、は……」
「あ、フェネスさん固まってる」
「目を奪われるって言葉そのままっすね」
「…ハッ、あ、えと……あ、主様のご用意は…できたのかな、フルーレ…?」
「ははっ…ばっちりですよ」
今日は私の…晴れ舞台。
この日のためにたくさん準備に協力してくれたデビルスパレスの執事達。
フルーレは衣装から小物など気合を入れて準備してくれてそれにアモンもナックもバスティン、ラムリも協力してくれた。
そして会場にはきっとロノとベリアン、ルカスが用意してくれた豪華なご馳走が並んでいるだろう。
そして、私の希望で景色の良い海が見える場所に手作りの会場を設営してくれたボスキとフェネス、ミヤジ先生、ラト…そしてハウレス。
皆のおかげで私の夢のような結婚式が行われる。
「俺が新郎様のところまで裾をお持ちしますのでゆっくりと歩いてくださいね」
『うん…!』
「では、新婦様のご入場です」
ベリアンの声に、扉が開かれる。
扉の内側からは見えなかったが、扉を開いた先には水平線が見えるくらいに海が見え、会場のある目の前には執事達が正装を纏って笑顔で出迎えてくれた。
しっかりとした素材の赤いヴァージンロードの上を一歩踏み出す。
このヴァージンロードの先には最愛の人が頬を赤らめて待ってくれている。
「主様ー!素敵ですー!」
「こらこら大声出しちゃだめだよラムリくん」
「ま、眩しいです……主様…」
「ロノ、もしかして泣いてる?」
「ふぇ、フェネスさん…!そ、そんなことないですよ!」
「…この肉うまいな」
「…俺が言うのも変だろうが、バスティン今肉食うところじゃねぇぞ」
「フルーレの作る衣装はとても主様にお似合いですね」
「ああ、今日のために徹夜を頼み込むくらいに頑張っていたからね、この光景を見てしまったら怒れないね」
前を通ると執事達がそれぞれの表情で迎えてくれる。
一歩一歩歩くたびに初めてデビルスパレスに来た日から、執事たちと過ごす日々、天使の脅威、いろいろあった遠征など…思い出が溢れかえった。
コツ、とヒールを鳴らして立ち止まる。
「主様……いえ、かうり様………言葉にならないほどお美しいです…」
『ハウレスも、すっごくかっこいい…』
いつもよりも柔らかい笑みで手を差し出すハウレスに、私もその手に自分の手を重ねる。
後ろを振り返ると涙をポロポロ流したフルーレがぐしゃぐしゃの顔で笑顔を作っていた。
「あ、主様…おめでとうございます…」
『フルーレ……私のためにありがとう』
すっと指で涙を拭いてあげると一礼して執事達のもとへと戻っていった。
前を向いてハウレスの隣に立つ。
「……」
『……』
さっきまで思い出を振り返れるほど落ち着いていたのに、今ではドキドキと鳴る鼓動で周りの音が聞こえない。
『…ははっ!ハウレス、緊張しすぎだよ、もう…』
「す、すみませ……その、えっと…」
そう、私もドキドキしているけれど、隣にいるハウレスの動きがロボットのように硬い。
思わずふきだしてしまうと少しだけハウレスの緊張がほぐれたような気がしたが、気がしただけだった。
「ふふ、新郎のハウレスくん。どんな脅威に立ち向かおうと主様を守り、笑顔にすることを誓いますか?」
『え…なにこの誓い…』
「多分、他の執事達が決めたんだと……」
『…ふふ、もう、本当に…』
「…誓います!」
「では、新婦の主様。どんな脅威が立ちはだかろうとハウレスくんを支え、共に幸せになることを誓いますか?」
『…誓います』
神父役のベリアンが目を細めてひとつ頷くと、ハウレスがこちらをみた。
私も吸い込まれるようにハウレスの方を向く。
自然と向かい合う。
「……」
緊張した顔でこちらを見ている。
思わずまた笑ってしまう。
『ハウレス、大好きだよ』
背伸びをしてハウレスの首に腕を回す。
私が抱き着くとハウレスが反射的に私を抱き止める。
こんな状態のハウレスと誓いのキスをしてもきっと緊張で覚えていないなんて嫌じゃない?
だから今はハウレスの緊張をほぐしてちゃんと今日という日を覚えていてほしい。
「…っふ。主様に気を遣わせてしまって申し訳ありません」
『もう、執事じゃなくていいんだよ』
「…っ!そ、そうですね…なんだか変な気分です」
『私たちは、私達の形を作っていこうね』
執事と主の関係だった私達。
普通の夫婦になるにはまだまだ遠いかもしれないけれど。
この愛情を存分にこの緊張して固くなっている大好きな人に注げたらいいな。
「おめでとう!主様!」
「おめでとうございます!主様!」
「ハウレス!泣かせたら許さねぇからな」
「ちゃ、ちゃんと…しあわせにしてよね…!グズッ」
「そ、そうだぞハウレス…!」
『もう、ロノとフルーレ泣きすぎ』
「みんなが言わなくても俺はかうり様を必ず幸せにする」
『ふふっ…ガチガチに緊張してるのに』
「あはは!そうっすよハウレスさん!様になってないっす!」
「こらアモン…それは言っちゃいけないよ」
「フェネスさん、笑いがこらえきれてない」
「バスティンくん、それはハウレスくんに追い打ちですよ」
そのあとは豪華な食事をみんなで食べながらわいわいと騒ぎながら結婚式は終わった。
今日からハウレスと本当に特別な関係になれたことにまだ実感はないけれど、きっと幸せな日々を過ごせば実感なんて後からついてくるだろう。
「かうり様を必ず幸せにしてみせます」
『私も幸せにするんだから』
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