企画 ーSt. Valentine's Dayー
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こちらは【 whimsy room 】の銀木セイ様との『創作力を上げよう企画』のお話です。
(銀木さまのお話の掲載ページは こちら )
銀木様の書かれた【 甘い証明 】のシーンの後日譚を、1000文字で書かせていただきました。
なお名前変換のデフォルトは、各々のサイトの設定となっております。
ご了承下さい。
ーーーーーーーーーーーーーーー
「いいんじゃないですか」
「ええっ!?」
飄飄とした大人な喜助さんを嫉妬させてやりたいはずなのに結果は予想の斜め上。
その上、なんで貴女が驚くんですか、と言うから思わず卓袱台に勢い良く両手をついた。湯呑みが揺れる。
「だって、彼氏がいるのに合コン行くなんてあり得ないじゃない!!」
私の怒りも何のその、年寄り臭くお茶をすすり穏やかな瞳を向ける。
「貴女はまだまだ若い。今の間に男を見る目を養う方が良いと思うんです」
「……何その保護者気取り」
「恋人気取りと言ってくださいませんか?」
思わず言葉に詰まった。喜助さんは時々急に遠くに行ってしまう。
「……気取りじゃないでしょ、それは。」
「おっと、スミマセン」
「だいたいこんな儲からない仕事してるおじさんの彼女がぴちぴちの高校生なんだよ!せめて心配してくれても良いじゃない!」
喜助さんは湯飲みを置くと卓袱台を回って私の横に来た。そして当然のように抱き寄せるのでその手を払う。
「誤魔化されないんだから!」
バレンタインの時もそうだった。こっちは怒っていたのに彼の手慣れた所作に怒りを忘れてしまった。優しい瞳に舞い上がってしまった。そうだ、そのくらい私は。
「私は本気なんだから!喜助さんに比べたら経験だって少ないけど、子どもかもしれないけど、私は本当に本当に……」
好きなの
涙と一緒に溢れた言葉。
服の袖で拭くけれど、それでも膝に零れる。しゃくり上げる私は、なんて格好悪いんだろう。
また泣かせちゃいましたねぇ、と心底困ったような溜息が聞こえた。
「仰る通りアタシはしがない駄菓子屋のおじさんだ。貴女とは違う 。出来る事だって高が知れている、だから」
私ははっと顔を上げた。いつもは穏やかな瞳が微かに歪んでいる。彼の穏やかさの裏にいつも横たわる痛み。私が知らない苦痛を耐える喜助さんを私は困らせてばかりだ。でも言わなきゃ。このままじゃ伝わらない。
「何かして欲しいんじゃないの!諦めて欲しくないの、もっと自分のことを」
有無を言わせず引き寄せられる。
「き、喜助さ」
「何も言うな、決意が揺らぐから」
私はおずおずとその背に手を回す。彼を自由にする力が欲しいと、思った。
(銀木さまのお話の掲載ページは こちら )
銀木様の書かれた【 甘い証明 】のシーンの後日譚を、1000文字で書かせていただきました。
なお名前変換のデフォルトは、各々のサイトの設定となっております。
ご了承下さい。
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「いいんじゃないですか」
「ええっ!?」
飄飄とした大人な喜助さんを嫉妬させてやりたいはずなのに結果は予想の斜め上。
その上、なんで貴女が驚くんですか、と言うから思わず卓袱台に勢い良く両手をついた。湯呑みが揺れる。
「だって、彼氏がいるのに合コン行くなんてあり得ないじゃない!!」
私の怒りも何のその、年寄り臭くお茶をすすり穏やかな瞳を向ける。
「貴女はまだまだ若い。今の間に男を見る目を養う方が良いと思うんです」
「……何その保護者気取り」
「恋人気取りと言ってくださいませんか?」
思わず言葉に詰まった。喜助さんは時々急に遠くに行ってしまう。
「……気取りじゃないでしょ、それは。」
「おっと、スミマセン」
「だいたいこんな儲からない仕事してるおじさんの彼女がぴちぴちの高校生なんだよ!せめて心配してくれても良いじゃない!」
喜助さんは湯飲みを置くと卓袱台を回って私の横に来た。そして当然のように抱き寄せるのでその手を払う。
「誤魔化されないんだから!」
バレンタインの時もそうだった。こっちは怒っていたのに彼の手慣れた所作に怒りを忘れてしまった。優しい瞳に舞い上がってしまった。そうだ、そのくらい私は。
「私は本気なんだから!喜助さんに比べたら経験だって少ないけど、子どもかもしれないけど、私は本当に本当に……」
好きなの
涙と一緒に溢れた言葉。
服の袖で拭くけれど、それでも膝に零れる。しゃくり上げる私は、なんて格好悪いんだろう。
また泣かせちゃいましたねぇ、と心底困ったような溜息が聞こえた。
「仰る通りアタシはしがない駄菓子屋のおじさんだ。貴女とは
私ははっと顔を上げた。いつもは穏やかな瞳が微かに歪んでいる。彼の穏やかさの裏にいつも横たわる痛み。私が知らない苦痛を耐える喜助さんを私は困らせてばかりだ。でも言わなきゃ。このままじゃ伝わらない。
「何かして欲しいんじゃないの!諦めて欲しくないの、もっと自分のことを」
有無を言わせず引き寄せられる。
「き、喜助さ」
「何も言うな、決意が揺らぐから」
私はおずおずとその背に手を回す。彼を自由にする力が欲しいと、思った。
