本編 ーthirdー
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「笠原士長、今どこですか?」
『ん?あ、ごめん、ちょっと買い出し中』
『かさは……』
電話の向こうで一瞬低い声がしたが、すぐに黙らされたようだ。
(あ、堂上二正)
電話の向こうでは乾燥器の音がする。
(……なるほど)
干したままだと思っていた洗濯物をとりにいったら、なくなっていて、
干してあった下には水たまりがあった。
ー嫌なことがあったら、いつでもお姉さんが守ってあげるからね!ー
なんて言って笑っていたお姉さんは、私よりずっと傷つきやすい。
なのに、優しく守ろうとしてくれる。
『そうだ!
何か欲しいものある?』
とってつけたような言葉がおかしくて、思わず微笑んでしまう。
「じゃあ、アーモンドチョコを」
『了解!』
笠原士長は、大丈夫。
きっと、王子様が優しく抱きしめてくれているはず。
「何か使える情報分かったなら教えな」
問題はこっちだ。
聞こえてくる声は業務部の人。
2人くらいいそう。
きっとこの角を曲がったら見えてくる。
「え……その……」
この声は防衛部の人のもの。
(困ったなぁ。
関わりたくないんだけど)
『先に寝てなさいね、明日も早いから』
でも、一緒にいるのが疲れても、眩しすぎて目を逸らしたくなる人でも、やっぱり優しい先輩が泣く姿は、見たくないから。
「はい、失礼します」
角を曲がった。
「こんばんは」
「あら、空太刀さん」
業務部の女が2人、少し驚いたような顔をしてから、嫌な笑みを浮かべた。
一人は昨夜話した人だ。
女って嫌だ。
私は2人を無視して、防衛部の女性を見た。
「明日の訓練早いから、早く寝てもらえますか。
外してばかりだと、弾がもったいないから」
防衛部の人は顔をこわばらせている。
この人達、すごいストレスの中で生活していると思う。
「あら、今私たち用事があって」
割って入ってくる業務部の人。
でも、譲歩するつもりはない。
「今回の戦闘は激しくなると聞いてます。
彼女たちの力が及ばなかったら、貴方達まで命が危ないかもしれません。
業務部の方のためを思っての、体調管理ですので」
咲は業務部は無視したまま防衛部を睨み、寮を指さした。
防衛部の女性は業務部に軽く頭を下げてから走っていく。
どこか咲にも脅えていたようにも見える。
(昼間の指導が厳しすぎたかもしれない)
「あーいやねぇ、筋肉バカって」
「大学にも行けなかったんでしょ?」
(名簿を見れば、すぐに分かること)
年齢も名簿には記載されているのだ。
咲は女性たちに背を向けて、寮に戻る。
「あら、無視するの?」
「仲良くお話ししましょうよ、咲ちゃん」
全く、反吐が出る。
「……失礼します」
こんな人の相手、していたくない。
『ん?あ、ごめん、ちょっと買い出し中』
『かさは……』
電話の向こうで一瞬低い声がしたが、すぐに黙らされたようだ。
(あ、堂上二正)
電話の向こうでは乾燥器の音がする。
(……なるほど)
干したままだと思っていた洗濯物をとりにいったら、なくなっていて、
干してあった下には水たまりがあった。
ー嫌なことがあったら、いつでもお姉さんが守ってあげるからね!ー
なんて言って笑っていたお姉さんは、私よりずっと傷つきやすい。
なのに、優しく守ろうとしてくれる。
『そうだ!
何か欲しいものある?』
とってつけたような言葉がおかしくて、思わず微笑んでしまう。
「じゃあ、アーモンドチョコを」
『了解!』
笠原士長は、大丈夫。
きっと、王子様が優しく抱きしめてくれているはず。
「何か使える情報分かったなら教えな」
問題はこっちだ。
聞こえてくる声は業務部の人。
2人くらいいそう。
きっとこの角を曲がったら見えてくる。
「え……その……」
この声は防衛部の人のもの。
(困ったなぁ。
関わりたくないんだけど)
『先に寝てなさいね、明日も早いから』
でも、一緒にいるのが疲れても、眩しすぎて目を逸らしたくなる人でも、やっぱり優しい先輩が泣く姿は、見たくないから。
「はい、失礼します」
角を曲がった。
「こんばんは」
「あら、空太刀さん」
業務部の女が2人、少し驚いたような顔をしてから、嫌な笑みを浮かべた。
一人は昨夜話した人だ。
女って嫌だ。
私は2人を無視して、防衛部の女性を見た。
「明日の訓練早いから、早く寝てもらえますか。
外してばかりだと、弾がもったいないから」
防衛部の人は顔をこわばらせている。
この人達、すごいストレスの中で生活していると思う。
「あら、今私たち用事があって」
割って入ってくる業務部の人。
でも、譲歩するつもりはない。
「今回の戦闘は激しくなると聞いてます。
彼女たちの力が及ばなかったら、貴方達まで命が危ないかもしれません。
業務部の方のためを思っての、体調管理ですので」
咲は業務部は無視したまま防衛部を睨み、寮を指さした。
防衛部の女性は業務部に軽く頭を下げてから走っていく。
どこか咲にも脅えていたようにも見える。
(昼間の指導が厳しすぎたかもしれない)
「あーいやねぇ、筋肉バカって」
「大学にも行けなかったんでしょ?」
(名簿を見れば、すぐに分かること)
年齢も名簿には記載されているのだ。
咲は女性たちに背を向けて、寮に戻る。
「あら、無視するの?」
「仲良くお話ししましょうよ、咲ちゃん」
全く、反吐が出る。
「……失礼します」
こんな人の相手、していたくない。
