本編 ーzeroー
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「どう思います?」
手塚の報告に、堂上は何とも言えんな、と返した。
「引っかかりもしないだろうが、
あながち大丈夫とも言い切れない」
「変わった人もいるもんだね」
小牧の言葉に、二人もうなずく。
最近寮内に回っているメール。
それは図書館隊が主人公となっている小説だった。
手塚のメールに届いているのは2話。
「それにしても、さっきの話の主人公、なんとなく昔の堂上に似ていない?」
小牧の言葉に、手塚が堂上を見た。
そして彼の眉間にしわが寄っていることに気づき、彼も同感であると確信する。
「モデルになっていたりして」
「そうなると作者は俺の知り合いということになるな」
「隠れファンかもよ?」
言っておいてツボにはまったのか、小牧は笑い始めてしまった。
「そういえば柴崎は笠原に似ていると言っていました」
手塚の真面目な報告に、小牧は体を折って笑い始め、堂上はさらに渋い顔をした。
「おい、これなんだ」
小牧の笑いが収まり、堂上の眉間の皺もとれてきたころ、堂上がメールの添付マークに気づく。
「ああ、図書館の中庭の写真が添付されています。
確かこの話の写真は……」
堂上や笠原に似ているという主人公の話には中庭から見える図書館の屋根と青空の写真が写されていた。
そして、新入隊員の話の方には。
「紫陽花……」
堂上がつぶやくと、二人が彼を振り返る。
「何か思い出すことあるの?」
堂上はしばらく考える。
最近、紫陽花の関係で何かあった気がするのだが、きっと忘れるほど些細なことだったのだろう。
「いや、何でもない。」
気のせいだろうと思おうとするのに、やはり心のどこかで引っかかりがあった。
思い出せないことは些細なこと?
手塚の報告に、堂上は何とも言えんな、と返した。
「引っかかりもしないだろうが、
あながち大丈夫とも言い切れない」
「変わった人もいるもんだね」
小牧の言葉に、二人もうなずく。
最近寮内に回っているメール。
それは図書館隊が主人公となっている小説だった。
手塚のメールに届いているのは2話。
「それにしても、さっきの話の主人公、なんとなく昔の堂上に似ていない?」
小牧の言葉に、手塚が堂上を見た。
そして彼の眉間にしわが寄っていることに気づき、彼も同感であると確信する。
「モデルになっていたりして」
「そうなると作者は俺の知り合いということになるな」
「隠れファンかもよ?」
言っておいてツボにはまったのか、小牧は笑い始めてしまった。
「そういえば柴崎は笠原に似ていると言っていました」
手塚の真面目な報告に、小牧は体を折って笑い始め、堂上はさらに渋い顔をした。
「おい、これなんだ」
小牧の笑いが収まり、堂上の眉間の皺もとれてきたころ、堂上がメールの添付マークに気づく。
「ああ、図書館の中庭の写真が添付されています。
確かこの話の写真は……」
堂上や笠原に似ているという主人公の話には中庭から見える図書館の屋根と青空の写真が写されていた。
そして、新入隊員の話の方には。
「紫陽花……」
堂上がつぶやくと、二人が彼を振り返る。
「何か思い出すことあるの?」
堂上はしばらく考える。
最近、紫陽花の関係で何かあった気がするのだが、きっと忘れるほど些細なことだったのだろう。
「いや、何でもない。」
気のせいだろうと思おうとするのに、やはり心のどこかで引っかかりがあった。
思い出せないことは些細なこと?