本編 ーfirstー
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「小牧さんじゃなくてよかったの?」
昼食にパスタを食べながら、毬江に尋ねた。
彼女はパスタを綺麗に巻くのがうまい。
というか、大抵何するのもうまい。
料理なんて最高だ。
ときどき差し入れてくれるお菓子はたまらないもので、この腕が小牧のために磨かれていると思うと、咲は思わず小牧にまでお礼を言いたくなってしまう。
そんな“愛しの小牧さん”ではなく、今日は咲と美術館にお出かけ。
「うん。
なんだか今月は忙しいみたいで、あまり休みも取れないみたいだから、お出かけしてもらうのはちょっと申し訳なくて」
そういいつつも、ちょっぴり寂しそうな表情を見せる。
気を遣える良き妻になるだろうけれど、心配になるのが友の心。
デザートに注文していたケーキが届く。
私は季節のフルーツケーキ。
毬江はスペシャルモンブラン。
「小牧さん、毬江にベタボレだから少しくらいのわがままは喜んでくれると思うけれど」
そう言えば、少し照れたように、もう、と怒って見せた。
それから、ほうっと溜息をついて、
「わがままな子供は卒業したいの」
と窓の外の並木道に目を向け、少し憂いを帯びた表情。
十分魅力的な大人の女性だ。
咲はケーキを撮るふりをしてパシャリと毬江を撮る。
彼女は本当に、何をしても絵になる。
「毬江は十分大人だと思うよ。
もう少し我儘でもいいくらい」
そうかなぁ、と言いつつ、ケーキを口に入れた瞬間の幸せそうな笑顔は、やはり年相応のもの。
もう一枚ケーキの写真を撮るふりをして、毬江の笑顔を撮るが、今度は気づかれてしまったらしい。
「急に撮らないでってば。
小牧さんには絶対に見せないでよ」
照れている様に膨れる姿も、また愛らしく思わず目を細めてしまう。
この芸術的なほどのギャップがどれほど小牧をメロメロにさせているか、きっと本人は知らない。
そこがまた魅力の1つ。
芸術の秋!
昼食にパスタを食べながら、毬江に尋ねた。
彼女はパスタを綺麗に巻くのがうまい。
というか、大抵何するのもうまい。
料理なんて最高だ。
ときどき差し入れてくれるお菓子はたまらないもので、この腕が小牧のために磨かれていると思うと、咲は思わず小牧にまでお礼を言いたくなってしまう。
そんな“愛しの小牧さん”ではなく、今日は咲と美術館にお出かけ。
「うん。
なんだか今月は忙しいみたいで、あまり休みも取れないみたいだから、お出かけしてもらうのはちょっと申し訳なくて」
そういいつつも、ちょっぴり寂しそうな表情を見せる。
気を遣える良き妻になるだろうけれど、心配になるのが友の心。
デザートに注文していたケーキが届く。
私は季節のフルーツケーキ。
毬江はスペシャルモンブラン。
「小牧さん、毬江にベタボレだから少しくらいのわがままは喜んでくれると思うけれど」
そう言えば、少し照れたように、もう、と怒って見せた。
それから、ほうっと溜息をついて、
「わがままな子供は卒業したいの」
と窓の外の並木道に目を向け、少し憂いを帯びた表情。
十分魅力的な大人の女性だ。
咲はケーキを撮るふりをしてパシャリと毬江を撮る。
彼女は本当に、何をしても絵になる。
「毬江は十分大人だと思うよ。
もう少し我儘でもいいくらい」
そうかなぁ、と言いつつ、ケーキを口に入れた瞬間の幸せそうな笑顔は、やはり年相応のもの。
もう一枚ケーキの写真を撮るふりをして、毬江の笑顔を撮るが、今度は気づかれてしまったらしい。
「急に撮らないでってば。
小牧さんには絶対に見せないでよ」
照れている様に膨れる姿も、また愛らしく思わず目を細めてしまう。
この芸術的なほどのギャップがどれほど小牧をメロメロにさせているか、きっと本人は知らない。
そこがまた魅力の1つ。
芸術の秋!