本編 ーfirstー
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「それかわいいね」
風呂場でかけられた声。
郁の言葉にそう言えば、と鏡を覗き込む。
そこに映ったのは。
(カミツレ……)
繊細なデザインが愛らしい。
「一目見て気に入ってしまって。
カミツレ付けるなんて、傲慢ですよね」
はずそうとする咲の手を、郁が慌てて押しとどめる。
「いいじゃない、そういうデザインなだけでしょ?
それに咲がどれくらい図書館好きかはよくわかってるし」
そのやりとりを隣で見ていた柴崎は首をかしげた。
咲が今までアクセサリー類を付けているのは見たことがない。
そもそもあまり休みになっても出かけない彼女が、一体どこでこのペンダントを見つけたのだろう。
「でもそれ、本当に可愛いわね。
私もお揃いで買っちゃおうかな。
どこに売ってたの?」
さりげなく探りを入れれば、咲は一瞬だけ戸惑った顔を見せた。
「散歩がてら駅前をうろうろしていたら露店で見つけたので……」
確かに今日、彼女は出かけていたな、と思う。
でもこの返答の仕方、どこか引っかかる。
その引っかかりは今は心の内だけにとどめておこうと思った。
「そっか、じゃあどこかで出会えるのを待つしかないわね」
もしかしてプレゼント?
風呂場でかけられた声。
郁の言葉にそう言えば、と鏡を覗き込む。
そこに映ったのは。
(カミツレ……)
繊細なデザインが愛らしい。
「一目見て気に入ってしまって。
カミツレ付けるなんて、傲慢ですよね」
はずそうとする咲の手を、郁が慌てて押しとどめる。
「いいじゃない、そういうデザインなだけでしょ?
それに咲がどれくらい図書館好きかはよくわかってるし」
そのやりとりを隣で見ていた柴崎は首をかしげた。
咲が今までアクセサリー類を付けているのは見たことがない。
そもそもあまり休みになっても出かけない彼女が、一体どこでこのペンダントを見つけたのだろう。
「でもそれ、本当に可愛いわね。
私もお揃いで買っちゃおうかな。
どこに売ってたの?」
さりげなく探りを入れれば、咲は一瞬だけ戸惑った顔を見せた。
「散歩がてら駅前をうろうろしていたら露店で見つけたので……」
確かに今日、彼女は出かけていたな、と思う。
でもこの返答の仕方、どこか引っかかる。
その引っかかりは今は心の内だけにとどめておこうと思った。
「そっか、じゃあどこかで出会えるのを待つしかないわね」
もしかしてプレゼント?