本編 ーfirstー
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この時期には珍しい薄雲のかからない真っ青な空。
太陽も思いっきり輝いている。
温かな陽気に蝶が舞い、中庭の桜が花弁を飛ばす。
「っはよー!」
呑気な声に咲はチラッと右手を見る。
そこにいたのは山本武。
明るく、懐っこいこの笑顔が人気の一士の主席だ。
新入隊員の挨拶に関する入隊式の事前打ち合わせで知り合った。
「俺達同じ班らしいな」
「うん」
ーー敬語なんてやめろよ、
階級違うし俺の方がおっさんかもしれねぇけど、同期だろう?ーー
入隊式の挨拶の打ち合わせで初めて顔を合わせた時、そう言って笑われた。
だからそれ以来、彼にはタメ口だ。
「よろしくな!」
そう言ってわしゃわしゃと頭をなでるところは、
なんだか本当のお兄さんのようで、咲は嬉しくなって目を細めた。
「じゃあ行くか、入隊式」
いい仲間に出会えて、これは素敵な図書館隊生活になりそうだ、と。
桜咲いたら一年生