別冊 ー5thー
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「買い物に付き合ってくれる?」
妙に笑顔だから、堂上とのデートに切る服でも買いに行くのかと咲は思った。
それか、柴崎の誕生日プレゼントだろうか、と。
だがそれには時期が違う。
なぜ自分なのか。
疑問に思いつつもうなずいたのは一昨日の昼休み。
そして。
「ちょっちょっと待ってください!!」
珍しく顔をほんのり赤らめて咲は後ずさりした。
「やっぱり初めて?
っていうかあんたも女なんだから恥ずかしいことはないでしょ。」
柴崎は来ていた。
一緒に。
「だってここっ」
「さー今日は咲の勝負下着をかうんだからねっ!」
開いた口がふさがらない咲。
(こんなまぬけな顔、めったに見られないね。)
(いいもん見た!)
柴崎と郁は顔を合わせてにやりと笑った。
自分の一件で懲りた郁。
これは何とかしなければ後輩も同じ目にあうに違いない!
そう柴崎に訴えると、あの子、確かにそう言うの疎そう、と返ってきた。
にっこりとした、酷く楽しそうな笑顔と共に。
結果。
「いいじゃないの。
さ、大人の階段登りましょう。」
郁と柴崎に両腕を引かれ、顔を更に赤らめた咲が下着屋さんに生まれてはじめて足を踏み込んだ。
「なんか、柴崎さんからメールが来て。」
咲がぎくりとするのが面白くて、慧は目を細めた。
「大人の階段、登ったんだって?」
顔を真赤にして、本を抱きしめる様子がひどく愛おしく見えて、ソファに押し倒すようにして密着する。
それだけで耳まで真っ赤にして震えだすくらいなんだから、なんて初なんだろうと思ってしまう。
これはあの山本と言う青年に手を出されていないだろう。
耳元に唇を寄せた。
「大人な咲、見てみたいな。」
今にも泣き出しそうな、濡れた瞳が見上げる。
「だ、だめ、です・・・。」
理性の崩壊を推し進めるとしか思えない震えた声に、思わず口の端を上げた。
君はシンデレラ