本編 ー4thー
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深夜。
男子寮の廊下を、3人の図書隊員が歩いていた。
とある一室で立ち止まり、一人を置いて2人の隊員が、入っていく。
その一人残された男の腹に、強い痛みが走って、初めて蹴られたのだと分かった。
馬乗りにされ、手錠をかけられるまで一瞬だった。
「くそっ!」
思わず悪態をつくが時すでに遅し。
部屋のドアも開けられ、電気がついた。
中で乱闘音もしていたから、仲間の2人も倒されたのだろう。
「一体どこからっ!」
睨みつければ、自分の背に馬乗りになっているのはまだ若い女だった。
「さぁ。」
無表情に首を傾げられる。
その向こうで、開け放たれた窓から、風に揺れる木が見えた。
(まさか窓から飛び込んで!?)
「ここで当麻先生をかくまっていることを知っているのは、もとから知らされていた隊員以外には江東館長しかいないのよ。
彦江司令が幹部連絡と見せかけてエサを播いたのが2日前。
それからあとは、シフトを見て連れ出しやすそうな日を見たのよね?
江東館長は表には出ていないけれど『未来企画』の重要幹部よね。
これは『未来企画』が良化委員にくみしたと言う充分な事例だわ。」
「卑怯だぞ!
手塚会長の思想も理解できない低脳どもが!」
耳に飛び込む言葉に咲はふと顔を曇らせた。
「そうだ、こんな手を遣いやがって!」
引き続き目の前の男がののしるが、咲の耳には届いていないようだ。
咲がふと中の様子を見るかのように立ち上がる。
柴崎が冷めた目で手塚と、彼の下の男を見ていた。
(この後の展開を知って放置しているな。)
だがそれで済まないことは咲なりに理解していた。
小牧も自分の押さえた隊員のせいで手がふさがっている。
その隙をみて咲が捕えていた男は体勢を立て直し、なんとか立ち上がったようだ。
「あれほどの人を兄に持つと言う幸運に恵まれながら・・・」
「黙れ!」
咲はそこで振り返り、みぞおちに拳を叩きこむ。
「う、そだ、ろ・・・。」
男はそのまま落ちた。
咲は柴崎の隣に立つ。
「5発までは許すわ。
どう?」
それは同じく手塚慧に関係ある咲を思っての言葉だろう。
咲は頷いた。
「幸運って言ったか今!
あの男が俺や家族の何を壊したか知っているとでも言うのか!
一番近しい人間を踏みつけて傷つけて壊して一度もそれを顧みない人間が語る理想だと!?」
撃ちこむ拳に、咲は一つ一つ、感情を消していった。
そして手塚に歩み寄る。
「家族さえ踏みにじって振りかえらない人間が語る理想なんか俺は絶対に認めない!お前たちはあの男の傲慢な笛でいいように踊らされているバカだ!いいか、みてろよ、奴らは絶対にお前たちを切り捨てる!お前らには理想に殉じる尊い犠牲を語りながらな!」
咲の存在でさえ全く見えていないようだった。
振りあげられた拳が落ちる前に、咲は腕を抑えるも。
「っ!」
手塚が息をのむのが聞こえ、背中に鈍痛が走った。
気づいた手塚も勢いを殺しきれなかったのだろう。
咲は後ろに投げ飛ばされる形となったが、それでも特殊部隊。
受け身くらいはとれる。
ちなみにおかげで鼻血を流す隊員は殴られずに済んだらしい。
「バカ!!
お前なんで!!」
「5発。
柴崎士長の判断です。」
涼しい顔で立ちあがると、小牧に手錠を投げた。
「外のは?」
「伸びています。」
「じゃあ、運ぶのは俺と空太刀さんでいいかな。」
「堂上二正に連絡しておきます。」
待機していた緒方に引き渡し、咲は堂上に電話をかけた。
「空太刀です。」
『なんだお前、携帯変えたのか?』
まだ連絡していなかったことを思い出した。
「はい、ご連絡遅くなり申し訳ありません。」
柴崎に預けているとは言えなかった。
これからしばらく未来企画とは深くかかわっていくからこそ。
「新しくしましたので、これからは連絡はこちらに。
先ほど、隊員3名確保いたしました。」
電話を切る。
小牧が顔をのぞいてくる理由は分かっていた。
「毬絵にも、連絡しましたよ。」
「よかった。
あの子、心配性だから、ちゃんと連絡してあげてね。」
あなたにつながるこぶし
男子寮の廊下を、3人の図書隊員が歩いていた。
とある一室で立ち止まり、一人を置いて2人の隊員が、入っていく。
その一人残された男の腹に、強い痛みが走って、初めて蹴られたのだと分かった。
馬乗りにされ、手錠をかけられるまで一瞬だった。
「くそっ!」
思わず悪態をつくが時すでに遅し。
部屋のドアも開けられ、電気がついた。
中で乱闘音もしていたから、仲間の2人も倒されたのだろう。
「一体どこからっ!」
睨みつければ、自分の背に馬乗りになっているのはまだ若い女だった。
「さぁ。」
無表情に首を傾げられる。
その向こうで、開け放たれた窓から、風に揺れる木が見えた。
(まさか窓から飛び込んで!?)
「ここで当麻先生をかくまっていることを知っているのは、もとから知らされていた隊員以外には江東館長しかいないのよ。
彦江司令が幹部連絡と見せかけてエサを播いたのが2日前。
それからあとは、シフトを見て連れ出しやすそうな日を見たのよね?
江東館長は表には出ていないけれど『未来企画』の重要幹部よね。
これは『未来企画』が良化委員にくみしたと言う充分な事例だわ。」
「卑怯だぞ!
手塚会長の思想も理解できない低脳どもが!」
耳に飛び込む言葉に咲はふと顔を曇らせた。
「そうだ、こんな手を遣いやがって!」
引き続き目の前の男がののしるが、咲の耳には届いていないようだ。
咲がふと中の様子を見るかのように立ち上がる。
柴崎が冷めた目で手塚と、彼の下の男を見ていた。
(この後の展開を知って放置しているな。)
だがそれで済まないことは咲なりに理解していた。
小牧も自分の押さえた隊員のせいで手がふさがっている。
その隙をみて咲が捕えていた男は体勢を立て直し、なんとか立ち上がったようだ。
「あれほどの人を兄に持つと言う幸運に恵まれながら・・・」
「黙れ!」
咲はそこで振り返り、みぞおちに拳を叩きこむ。
「う、そだ、ろ・・・。」
男はそのまま落ちた。
咲は柴崎の隣に立つ。
「5発までは許すわ。
どう?」
それは同じく手塚慧に関係ある咲を思っての言葉だろう。
咲は頷いた。
「幸運って言ったか今!
あの男が俺や家族の何を壊したか知っているとでも言うのか!
一番近しい人間を踏みつけて傷つけて壊して一度もそれを顧みない人間が語る理想だと!?」
撃ちこむ拳に、咲は一つ一つ、感情を消していった。
そして手塚に歩み寄る。
「家族さえ踏みにじって振りかえらない人間が語る理想なんか俺は絶対に認めない!お前たちはあの男の傲慢な笛でいいように踊らされているバカだ!いいか、みてろよ、奴らは絶対にお前たちを切り捨てる!お前らには理想に殉じる尊い犠牲を語りながらな!」
咲の存在でさえ全く見えていないようだった。
振りあげられた拳が落ちる前に、咲は腕を抑えるも。
「っ!」
手塚が息をのむのが聞こえ、背中に鈍痛が走った。
気づいた手塚も勢いを殺しきれなかったのだろう。
咲は後ろに投げ飛ばされる形となったが、それでも特殊部隊。
受け身くらいはとれる。
ちなみにおかげで鼻血を流す隊員は殴られずに済んだらしい。
「バカ!!
お前なんで!!」
「5発。
柴崎士長の判断です。」
涼しい顔で立ちあがると、小牧に手錠を投げた。
「外のは?」
「伸びています。」
「じゃあ、運ぶのは俺と空太刀さんでいいかな。」
「堂上二正に連絡しておきます。」
待機していた緒方に引き渡し、咲は堂上に電話をかけた。
「空太刀です。」
『なんだお前、携帯変えたのか?』
まだ連絡していなかったことを思い出した。
「はい、ご連絡遅くなり申し訳ありません。」
柴崎に預けているとは言えなかった。
これからしばらく未来企画とは深くかかわっていくからこそ。
「新しくしましたので、これからは連絡はこちらに。
先ほど、隊員3名確保いたしました。」
電話を切る。
小牧が顔をのぞいてくる理由は分かっていた。
「毬絵にも、連絡しましたよ。」
「よかった。
あの子、心配性だから、ちゃんと連絡してあげてね。」
あなたにつながるこぶし
