企画 ー節分ー
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こちらのお話は【 whimsy room 】の銀木セイ様との『創作力を上げよう企画』です。
(銀木さまの企画ページは こちら )
銀木様が書かれた【 美味しい豆の食し方】の後日譚を書かせていただきました。
ぜひ上記本編からお楽しみ下さい。
ーーーーーーーーーーーーーー
「チョコレートがけですか?」
「なにこれすっげー美味いんだけど」
「素晴らしい発想ネ!」
「本当、考えた人偉いよね」
銀さんはチョコレートがけにされた福豆を口に放り込んで私に目を向けた。
「え、お前のアレンジじゃないわけ?」
その向こうで早くも揉め事が始まる。
「神楽ちゃんそれ僕の!」
「食べるの遅いのが悪いネ」
「あっ銀さんのはダメでしょ!」
銀さんは振り返り、自分の皿が空になっている事に青筋をたてる。
「おい馬鹿返せ!」
「明日トイレで待つヨロシ」
「あーまだあるから」
いつもの事だと笑って立ち上がり台所に向かう。
「銀さんは福豆が苦手ってたまさんに話したら、クックポッドに載っていたレシピをくれたの」
神楽ちゃんが小走りでやってきて、私の分にと少量取って置いた皿を覗き込んだ。食べる気はないらしい。
「キャラメルがけも美味そうネ」
「そのレシピもあったよ」
「買ってきたら作ってくれるか?」
「ええ。お豆残っているし」
「まじか!行くぞ新八!」
「ええっ今から!?」
驚いてから仕方ないな、と苦笑を浮かべた新八君。
「行ってきます」
「晩飯には帰る!」
嵐のように出て行く2人に、銀さんと顔を見合わせて笑った。可愛らしい埋め合わせだ、と。
「他にもレシピもらっちゃった。ネット様々よ」
冷蔵庫に貼ってあるレシピを銀さんも興味深げに眺め頷いた。
開国以来多くの文化が入ってきた。キャラメルやチョコレートだけではない。パソコンやインターネットだって彼らがもたらしたものだ。
「もうこの暮しからは戻れないわね」
一粒豆を摘み上げた。
(多くの犠牲を払った攘夷戦争の結末がもし……)
ぼんやりとしたその手を、大きな右手が包み込む。誘導された指先の福豆は、薄く色付いた銀さんの唇に吸い込まれていった。
柔らかく温かく濡れた唇。指先に軽く当たる歯。爪の際に沿って溶けかけたチョコレートをゆったりと舐める舌。思わず一瞬、息を止める。
「余計な事考えんな。現代の甘い幸せを享受してやろうじゃねーか」
最も後悔を抱えているであろう男を前に、何て顔をしていたのだろうと、自分の手を引くことで優しく哀しい彼を抱き寄せた。
*創作時の決まり事
テーマは節分/1,000文字以内 /続きで
(銀木さまの企画ページは こちら )
銀木様が書かれた【 美味しい豆の食し方】の後日譚を書かせていただきました。
ぜひ上記本編からお楽しみ下さい。
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「チョコレートがけですか?」
「なにこれすっげー美味いんだけど」
「素晴らしい発想ネ!」
「本当、考えた人偉いよね」
銀さんはチョコレートがけにされた福豆を口に放り込んで私に目を向けた。
「え、お前のアレンジじゃないわけ?」
その向こうで早くも揉め事が始まる。
「神楽ちゃんそれ僕の!」
「食べるの遅いのが悪いネ」
「あっ銀さんのはダメでしょ!」
銀さんは振り返り、自分の皿が空になっている事に青筋をたてる。
「おい馬鹿返せ!」
「明日トイレで待つヨロシ」
「あーまだあるから」
いつもの事だと笑って立ち上がり台所に向かう。
「銀さんは福豆が苦手ってたまさんに話したら、クックポッドに載っていたレシピをくれたの」
神楽ちゃんが小走りでやってきて、私の分にと少量取って置いた皿を覗き込んだ。食べる気はないらしい。
「キャラメルがけも美味そうネ」
「そのレシピもあったよ」
「買ってきたら作ってくれるか?」
「ええ。お豆残っているし」
「まじか!行くぞ新八!」
「ええっ今から!?」
驚いてから仕方ないな、と苦笑を浮かべた新八君。
「行ってきます」
「晩飯には帰る!」
嵐のように出て行く2人に、銀さんと顔を見合わせて笑った。可愛らしい埋め合わせだ、と。
「他にもレシピもらっちゃった。ネット様々よ」
冷蔵庫に貼ってあるレシピを銀さんも興味深げに眺め頷いた。
開国以来多くの文化が入ってきた。キャラメルやチョコレートだけではない。パソコンやインターネットだって彼らがもたらしたものだ。
「もうこの暮しからは戻れないわね」
一粒豆を摘み上げた。
(多くの犠牲を払った攘夷戦争の結末がもし……)
ぼんやりとしたその手を、大きな右手が包み込む。誘導された指先の福豆は、薄く色付いた銀さんの唇に吸い込まれていった。
柔らかく温かく濡れた唇。指先に軽く当たる歯。爪の際に沿って溶けかけたチョコレートをゆったりと舐める舌。思わず一瞬、息を止める。
「余計な事考えんな。現代の甘い幸せを享受してやろうじゃねーか」
最も後悔を抱えているであろう男を前に、何て顔をしていたのだろうと、自分の手を引くことで優しく哀しい彼を抱き寄せた。
*創作時の決まり事
テーマは節分/1,000文字以内 /続きで
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