虚圏調査隊編
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ここは四季はなく、時間の経過は分かりにくいがその分過ごしやすい。
おかげで水浴びで清潔さを保つこともできる。
服の着替えは少ないが、任務で汗をかくと気軽に水場で流し、洗濯もした。
魚のような虚も泳いでいて、その生態の不思議さを覚えずにはいられない。
そろそろあがろうかと立ち上がった時、ふと視線を感じ、振り返る。
李梅だ。
自分を未だ信頼しない仲間。
だから、いつ切り捨てられるか捨てられるかわからないから、私も彼を信頼しない。
「お前その傷」
背中にあるいくつかの傷。
四番隊の勧めを断り、残した傷跡。
自分がふいを突かれ、響河が反乱を起こすきっかけとなった傷と、村正に貫かれた傷だ。
「大きな傷は、私が隙を見せた為に多くの人が命を失ったきっかけになってしまった傷です。
……これは村正殿に……村正殿は」
「朽木響河の斬魄刀だろ」
「はい……ご存知なんですか」
「ああ、朽木蒼純の幼馴染だろ。
後輩だからな」
傷の説明を、そして響河が罪を犯したことを伝えようか迷って口を噤む。
背後から切られた太刀傷も腹部を貫通した深い爪痕も、自分を見るたびに思い出す。
能力があるものの末路を。
不幸にも僅かな隙が生んだ悲劇を。
瞬く間に失われる生命を。
彼は、後輩の罪を知ってどう思うだろう。
ここは虚圏。
その罪の真偽を確かめる術はない。
そして後輩であるならばおそらく、咲よりも関係は深かろう。
その自分から出た衝撃的な事実を、彼が信じるだろうか。
もしそれを話す自分を疑うのであれば、今まで以上に信頼されないのではないかーー
「服着ろ、風邪引くぞ」
中途半端に言いかけた咲の言葉の続きを聞くことなく、李梅はそう言い残してその場を離れた。
もうすぐ夕食だ。
拠点に戻ると雅忘人が食事を用意して待っていた。
菜食がメインの質素なものだが、味は李梅の折り紙つきだ。
先に李梅が席についており、咲をチラリとも見なかった。
先の事は無かったこととして咲も席に着く。
「いただきます」
静かな食事が始まる。
会話がないことが多く、あっても調査の話程度が常だ。
だから李梅ご急に口を開いたとき、咲は思わず咽せてしまい、潔癖の彼を怒らせた。
「響河のことだが」
一通り落ち着いてから、不機嫌そうな声のまま、彼は話し出した。
「聞いた。
蒼純から」
思わず目を見開く。
「あいつの能力は特殊だったからな。
人よりも観察力、忍耐力も、精神力求められた。
人よりも余程優れていなければ、生き残りは過酷だったろう。
……残念だった」
彼の事を憐れみ、悼む人はもういないと思っていた。
彼は加害者で、罪の塊で、怨まれ呪われる人だった。
咲は何か言おうとして口を開いたが、言葉が見つからず、また口を閉じた。
そんな2人の様子を、雅忘人が横まで見て、僅かに微笑む。
野生の動物のように馴染めない2人であるが、いつの間にか互いを認め、信頼の芽が芽生え始めているようだと。
おかげで水浴びで清潔さを保つこともできる。
服の着替えは少ないが、任務で汗をかくと気軽に水場で流し、洗濯もした。
魚のような虚も泳いでいて、その生態の不思議さを覚えずにはいられない。
そろそろあがろうかと立ち上がった時、ふと視線を感じ、振り返る。
李梅だ。
自分を未だ信頼しない仲間。
だから、いつ切り捨てられるか捨てられるかわからないから、私も彼を信頼しない。
「お前その傷」
背中にあるいくつかの傷。
四番隊の勧めを断り、残した傷跡。
自分がふいを突かれ、響河が反乱を起こすきっかけとなった傷と、村正に貫かれた傷だ。
「大きな傷は、私が隙を見せた為に多くの人が命を失ったきっかけになってしまった傷です。
……これは村正殿に……村正殿は」
「朽木響河の斬魄刀だろ」
「はい……ご存知なんですか」
「ああ、朽木蒼純の幼馴染だろ。
後輩だからな」
傷の説明を、そして響河が罪を犯したことを伝えようか迷って口を噤む。
背後から切られた太刀傷も腹部を貫通した深い爪痕も、自分を見るたびに思い出す。
能力があるものの末路を。
不幸にも僅かな隙が生んだ悲劇を。
瞬く間に失われる生命を。
彼は、後輩の罪を知ってどう思うだろう。
ここは虚圏。
その罪の真偽を確かめる術はない。
そして後輩であるならばおそらく、咲よりも関係は深かろう。
その自分から出た衝撃的な事実を、彼が信じるだろうか。
もしそれを話す自分を疑うのであれば、今まで以上に信頼されないのではないかーー
「服着ろ、風邪引くぞ」
中途半端に言いかけた咲の言葉の続きを聞くことなく、李梅はそう言い残してその場を離れた。
もうすぐ夕食だ。
拠点に戻ると雅忘人が食事を用意して待っていた。
菜食がメインの質素なものだが、味は李梅の折り紙つきだ。
先に李梅が席についており、咲をチラリとも見なかった。
先の事は無かったこととして咲も席に着く。
「いただきます」
静かな食事が始まる。
会話がないことが多く、あっても調査の話程度が常だ。
だから李梅ご急に口を開いたとき、咲は思わず咽せてしまい、潔癖の彼を怒らせた。
「響河のことだが」
一通り落ち着いてから、不機嫌そうな声のまま、彼は話し出した。
「聞いた。
蒼純から」
思わず目を見開く。
「あいつの能力は特殊だったからな。
人よりも観察力、忍耐力も、精神力求められた。
人よりも余程優れていなければ、生き残りは過酷だったろう。
……残念だった」
彼の事を憐れみ、悼む人はもういないと思っていた。
彼は加害者で、罪の塊で、怨まれ呪われる人だった。
咲は何か言おうとして口を開いたが、言葉が見つからず、また口を閉じた。
そんな2人の様子を、雅忘人が横まで見て、僅かに微笑む。
野生の動物のように馴染めない2人であるが、いつの間にか互いを認め、信頼の芽が芽生え始めているようだと。
