新副隊長編
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「俺が貫井を捉える。
お前は他をやれ」
如月の指示に従おうとする咲に貫井の刀が襲い掛かる。
たちが悪い相手だと咲は大きく跳び下がる。
その咲を攻撃しようとした部下を、貫井は怒鳴り散らした。
「こいつを殺すのは俺だ!!
手出すな!!」
「なぜそいつを狙う!?」
叫ぶ如月に貫井が率いた男達が襲い掛かる。
「此奴は現当主霞大路天千代様の妹君、月雫 様を葬った大罪人!
他にも数多くの人を惨殺したと聞く。
そんな奴が!何故生き、何故月雫様は……お美しく、強く聡明で、お優しいあの方が……あの様な……何故あの様なッ!!!」
咲の脳裏にその晩のことが蘇る。
ーお前を置いて逃げられるか!ー
窮地に立たされながらも咲を気遣う強さと優しさ。
ー切れッ!!!ー
そう叫ぶ美しい金髪も、透き通るような肌も、血で汚れていた。
そして蒼純の叫泣響く悲惨な最期。
だが彼女に限った事ではない。
強い人、優しい人、聡明な人ーー多くの優秀な人を、殺した。
響河の反乱直後は死を以って償う必要があるとさえ思った。
ーこの精霊挺のために。
もう二度と、響河のようなものを出さぬために。
そのような者に協力する者を、出さぬためにー
その銀嶺の言葉に、砕けそうな心に鞭打って罪の象徴として生きてきた。
そうして生き延びるうちに、友に支えられ、新たな関係も生まれて、いつの間にか再び自らの足で立ち生きるようになっていた。
それは正しかったのだろうかと、心の中で誰かが問う。
罪の象徴として生かされた自分が、こうして表からは姿を消し、その罪を訴えられることを恐れて逃げるように陰で生き、そしてその陰の中で穏やかな日を送るなど。
(忘れてなどいない、自分の罪を忘れてなどいない。
だが、私はーー)
振り下ろされる刀を避け、白打をかわす。
思考が邪魔して動きが鈍る。
「お前を殺す!その為に俺は生きてきた!!
呪え、砕我 !」
開放された斬魄刀は側面に丸い鏡がある。
それは奇しくも、月雫 の斬魄刀、 仁智燐 と似ている。
黄金の刀身、柄頭には力強い陽を思わせる正円を持つ 仁智燐 に対し、目の前の男の刀の鏡の様な円が鍔にあり、月の様だと言いたいところではあったが、その鏡にはあまりに虚 に見えた。
「苦憶我心 」
次の瞬間、眩い光に咄嗟に目を庇う。
「卯ノ花!!!」
如月の焦ったように呼ぶ声が聞こえた。
お前は他をやれ」
如月の指示に従おうとする咲に貫井の刀が襲い掛かる。
たちが悪い相手だと咲は大きく跳び下がる。
その咲を攻撃しようとした部下を、貫井は怒鳴り散らした。
「こいつを殺すのは俺だ!!
手出すな!!」
「なぜそいつを狙う!?」
叫ぶ如月に貫井が率いた男達が襲い掛かる。
「此奴は現当主霞大路天千代様の妹君、
他にも数多くの人を惨殺したと聞く。
そんな奴が!何故生き、何故月雫様は……お美しく、強く聡明で、お優しいあの方が……あの様な……何故あの様なッ!!!」
咲の脳裏にその晩のことが蘇る。
ーお前を置いて逃げられるか!ー
窮地に立たされながらも咲を気遣う強さと優しさ。
ー切れッ!!!ー
そう叫ぶ美しい金髪も、透き通るような肌も、血で汚れていた。
そして蒼純の叫泣響く悲惨な最期。
だが彼女に限った事ではない。
強い人、優しい人、聡明な人ーー多くの優秀な人を、殺した。
響河の反乱直後は死を以って償う必要があるとさえ思った。
ーこの精霊挺のために。
もう二度と、響河のようなものを出さぬために。
そのような者に協力する者を、出さぬためにー
その銀嶺の言葉に、砕けそうな心に鞭打って罪の象徴として生きてきた。
そうして生き延びるうちに、友に支えられ、新たな関係も生まれて、いつの間にか再び自らの足で立ち生きるようになっていた。
それは正しかったのだろうかと、心の中で誰かが問う。
罪の象徴として生かされた自分が、こうして表からは姿を消し、その罪を訴えられることを恐れて逃げるように陰で生き、そしてその陰の中で穏やかな日を送るなど。
(忘れてなどいない、自分の罪を忘れてなどいない。
だが、私はーー)
振り下ろされる刀を避け、白打をかわす。
思考が邪魔して動きが鈍る。
「お前を殺す!その為に俺は生きてきた!!
呪え、
開放された斬魄刀は側面に丸い鏡がある。
それは奇しくも、
黄金の刀身、柄頭には力強い陽を思わせる正円を持つ
「
次の瞬間、眩い光に咄嗟に目を庇う。
「卯ノ花!!!」
如月の焦ったように呼ぶ声が聞こえた。