新副隊長編
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一度目の御籤の便りから2月以上して、再び御籤の便りが届いた。
安全確保の為連絡は最低限だとは聞いていたが、長期潜入任務で特に待つ側としては初めてであるため、二通目を見た咲はほっとした。
どうやらそれが表情にまで現れていたらしく、一心に笑われた。
偶然やってきた藍染には事情を話す前に気付かれてしまうという有様で、恥ずかしい思いをした。
便りはいつも最低限だ。
中吉の御籤は潜入の状況が落ち着いてきたことの印。
この御籤が結ばれたら、咲は十二番隊の協力のもと研究資材の販売・廃棄業者になりすまして訪問する手筈になっている。
現在霞大路家に出入りしている業者については調査及び掌握済みだ。
咲はその「士谷 薬品」として霞大路家へ定期的に出入りし、伝令の役を務める。
霊骸に入るという案もなかったわけではないが、霊骸の研究自体機密性が高い為、最低限以上の利用は避けるようにと技術開発局からは念を押されている。
顔があまり知られていない咲は赤色従首輪を隠すための術のみ施されて参入することとなった。
十二番隊から渡された5枚の札を赤色従首輪に均等に貼り、銀嶺が霊圧を込めて印を結ぶと赤色従首輪ごと姿を消した。
再びそれが現れるためには札を剥がすか、銀嶺が霊圧を込め解の印を結ぶ必要がある。
赤色従首輪には主である銀嶺の霊絡が納められている。
札に殺気石の粉末が塗られているのはその銀嶺の微かな霊圧をも隠す為であった。
銀嶺は無言で咲を見つめてから、静かに口を開いた。
「油断するでないぞ」
「御意」
深く頭を下げた咲に一心が声をかける。
「顔は割れてはいないが、十分に気をつけろ」
彼女が失敗すれば如月が集めた情報も、彼の決意も、命も、全てが失われる。
「はい、如月五席に危害が加わらぬよう、最新の注意を払います」
「そうじゃねぇよ、てめぇだ」
咲はきょとんと彼を見上げる。
上司は少し厳しい顔をしていた。
そして一歩近づき、肩に大きな重い手が乗る。
「隊長も俺も、てめぇも必ず生きて帰れって言ってんだよ馬鹿野郎」
ーお前は必ず帰って来るのだよ。
いいねー
そう言って優しく頭を撫でてくれた人が脳裏を掠める。
意味は同じだ。
だが同じ立場のその人は、同じ貴族の産まれながら口振りはまるで違う。
彼の後ろで咲に背を向けたままの銀嶺が何も言わないところを見ると、一心に同意しているのだろう。
「ぼーっとすんな!返事!」
「は、はい!」
「よし」
慌てた返事に彼は満足気に笑った。
蒼純の様な、花が綻ぶような繊細さはない。
豪快な眩しい笑顔だ。
肩の手は離れたが、その重みと熱い熱はまだ残っている。
気を引き締め、咲は頭を下げると部屋を出た。
安全確保の為連絡は最低限だとは聞いていたが、長期潜入任務で特に待つ側としては初めてであるため、二通目を見た咲はほっとした。
どうやらそれが表情にまで現れていたらしく、一心に笑われた。
偶然やってきた藍染には事情を話す前に気付かれてしまうという有様で、恥ずかしい思いをした。
便りはいつも最低限だ。
中吉の御籤は潜入の状況が落ち着いてきたことの印。
この御籤が結ばれたら、咲は十二番隊の協力のもと研究資材の販売・廃棄業者になりすまして訪問する手筈になっている。
現在霞大路家に出入りしている業者については調査及び掌握済みだ。
咲はその「
霊骸に入るという案もなかったわけではないが、霊骸の研究自体機密性が高い為、最低限以上の利用は避けるようにと技術開発局からは念を押されている。
顔があまり知られていない咲は赤色従首輪を隠すための術のみ施されて参入することとなった。
十二番隊から渡された5枚の札を赤色従首輪に均等に貼り、銀嶺が霊圧を込めて印を結ぶと赤色従首輪ごと姿を消した。
再びそれが現れるためには札を剥がすか、銀嶺が霊圧を込め解の印を結ぶ必要がある。
赤色従首輪には主である銀嶺の霊絡が納められている。
札に殺気石の粉末が塗られているのはその銀嶺の微かな霊圧をも隠す為であった。
銀嶺は無言で咲を見つめてから、静かに口を開いた。
「油断するでないぞ」
「御意」
深く頭を下げた咲に一心が声をかける。
「顔は割れてはいないが、十分に気をつけろ」
彼女が失敗すれば如月が集めた情報も、彼の決意も、命も、全てが失われる。
「はい、如月五席に危害が加わらぬよう、最新の注意を払います」
「そうじゃねぇよ、てめぇだ」
咲はきょとんと彼を見上げる。
上司は少し厳しい顔をしていた。
そして一歩近づき、肩に大きな重い手が乗る。
「隊長も俺も、てめぇも必ず生きて帰れって言ってんだよ馬鹿野郎」
ーお前は必ず帰って来るのだよ。
いいねー
そう言って優しく頭を撫でてくれた人が脳裏を掠める。
意味は同じだ。
だが同じ立場のその人は、同じ貴族の産まれながら口振りはまるで違う。
彼の後ろで咲に背を向けたままの銀嶺が何も言わないところを見ると、一心に同意しているのだろう。
「ぼーっとすんな!返事!」
「は、はい!」
「よし」
慌てた返事に彼は満足気に笑った。
蒼純の様な、花が綻ぶような繊細さはない。
豪快な眩しい笑顔だ。
肩の手は離れたが、その重みと熱い熱はまだ残っている。
気を引き締め、咲は頭を下げると部屋を出た。
