朽木蒼純編
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ふとした会話から、白哉を茶化していた京楽が振り返り、浮竹に話を振った。
それに応じた浮竹が京楽に並び、白哉の前を2人が歩く。
隊長羽織のない背中だが、本来そこには八と十三の文字が並ぶ。
彼ら2人と咲の絆というのは、その階級を超えた強いもので、親しい友達のいない白哉とっては見ていて羨ましいほどだ。
どれほど離れていても、互いの心を疑う事も違うことも無いのだろうと思う。
たとえ多少のことがあろうと、きっと彼らの友情は崩れやしないのだろうと、若輩者でも感じられる。
他人の入る隙などありはしないのだ。
ーー少なくとも白哉はそう信じていた。
副隊長として長い父もそうだ。
彼らは多くの部下を持ち、友を持ち、様々な素晴らしい関係性を持つにも関わらず、罪人である咲との関係が深い。
白哉はいつしかありのまま受け入れられる子どもでは無くなっていた。
(それは何故だ?)
違和感を覚えるようになっていた。
また白哉は、父と咲の関係がいつからか変わったように感じていた。
何がと明確に言葉にすることはできない。
変わったという確信はあるのに、それは雲を掴むような曖昧なものだ。
(関係性だなんて、目に見えるものではないのだから当たり前か。)
元より硬い信頼で結ばれてはいたが、今は全信頼を寄せているように見える。
2人は当然男と女ではある。
後妻を取らない父ではあるが、彼がどれ程男性として魅力的であるかは、周囲の評価を聞けば明白だ。
後妻を取らないことでさえ、亡き妻への愛の深さ故だと語られることも多く、白哉も写真でしか見たことがない母への愛故だと思っていた。
咲が女性として魅力的であるということについては、白哉にとって特段説明の必要はないほどだ。
その2人が並ぶ姿は、見方によれば確かに、以前先輩隊士がしていた不躾な推測がされてもおかしくない程である。
だが2人はそう言った情ではなく、もっと尊いもので結ばれている清い関係だと、白哉は信じて疑わない。
強い両者が上司と部下として、護廷の為、延いてはこの世界の為に戦うのだと信じていた。
だが最近、以前から抱いていた疑問が、少しずつその頭をもたげてきた。
(だがそんな崇高な使命を背負い全うしようとするのに、なぜ、咲は罪を犯したというのだ?
どんな罪だというのだ?
何故あんなーー苦しげな顔をするのだ?)
悲しみも悔しさも綯い交ぜになったあの顔が忘れららない。
(まさか朽木家に関係が・・・?
だから父も彼女を・・・?)
目の前の背中にふと思い声をかける。
「おい。」
目の前の2人は止まって振り返る。
年長者らしい穏やかな瞳を、白哉に寄越す。
「咲は昔・・・何の罪を犯したというのだ?」
2人の表情は穏やかなまま変わらない。
さとい彼らはきっと、いつか白哉にそう問いかけられることを予期していたのだろう。
「それは、俺たちが話していいことではない。」
いつぞやも聞いた言葉だ。
なぜ皆、話すべきではないなどと言うのであろう。
白哉には納得がいかない。
年長者たちの知る、咲の秘密。
それが、自分に教えてもらえない理由。
それこそが、何かとてつもない答えである気がしてならなかった。
それに応じた浮竹が京楽に並び、白哉の前を2人が歩く。
隊長羽織のない背中だが、本来そこには八と十三の文字が並ぶ。
彼ら2人と咲の絆というのは、その階級を超えた強いもので、親しい友達のいない白哉とっては見ていて羨ましいほどだ。
どれほど離れていても、互いの心を疑う事も違うことも無いのだろうと思う。
たとえ多少のことがあろうと、きっと彼らの友情は崩れやしないのだろうと、若輩者でも感じられる。
他人の入る隙などありはしないのだ。
ーー少なくとも白哉はそう信じていた。
副隊長として長い父もそうだ。
彼らは多くの部下を持ち、友を持ち、様々な素晴らしい関係性を持つにも関わらず、罪人である咲との関係が深い。
白哉はいつしかありのまま受け入れられる子どもでは無くなっていた。
(それは何故だ?)
違和感を覚えるようになっていた。
また白哉は、父と咲の関係がいつからか変わったように感じていた。
何がと明確に言葉にすることはできない。
変わったという確信はあるのに、それは雲を掴むような曖昧なものだ。
(関係性だなんて、目に見えるものではないのだから当たり前か。)
元より硬い信頼で結ばれてはいたが、今は全信頼を寄せているように見える。
2人は当然男と女ではある。
後妻を取らない父ではあるが、彼がどれ程男性として魅力的であるかは、周囲の評価を聞けば明白だ。
後妻を取らないことでさえ、亡き妻への愛の深さ故だと語られることも多く、白哉も写真でしか見たことがない母への愛故だと思っていた。
咲が女性として魅力的であるということについては、白哉にとって特段説明の必要はないほどだ。
その2人が並ぶ姿は、見方によれば確かに、以前先輩隊士がしていた不躾な推測がされてもおかしくない程である。
だが2人はそう言った情ではなく、もっと尊いもので結ばれている清い関係だと、白哉は信じて疑わない。
強い両者が上司と部下として、護廷の為、延いてはこの世界の為に戦うのだと信じていた。
だが最近、以前から抱いていた疑問が、少しずつその頭をもたげてきた。
(だがそんな崇高な使命を背負い全うしようとするのに、なぜ、咲は罪を犯したというのだ?
どんな罪だというのだ?
何故あんなーー苦しげな顔をするのだ?)
悲しみも悔しさも綯い交ぜになったあの顔が忘れららない。
(まさか朽木家に関係が・・・?
だから父も彼女を・・・?)
目の前の背中にふと思い声をかける。
「おい。」
目の前の2人は止まって振り返る。
年長者らしい穏やかな瞳を、白哉に寄越す。
「咲は昔・・・何の罪を犯したというのだ?」
2人の表情は穏やかなまま変わらない。
さとい彼らはきっと、いつか白哉にそう問いかけられることを予期していたのだろう。
「それは、俺たちが話していいことではない。」
いつぞやも聞いた言葉だ。
なぜ皆、話すべきではないなどと言うのであろう。
白哉には納得がいかない。
年長者たちの知る、咲の秘密。
それが、自分に教えてもらえない理由。
それこそが、何かとてつもない答えである気がしてならなかった。