朽木蒼純編
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
任務が現地解散で終わり、白哉はこれからどうしようか、と考えていた。
自宅で鍛錬するか、図書館で戦略の勉強をするのもいいだろう。
(そういえばここはーー)
白哉は東を振り返る。
ここは南流魂街5地区雪間。
南流魂街8地区入野までは白哉の足では15分ほどだ。
入野には先日白哉が死神であることを疑った緋真がいる。
そして自分は今、死覇装を着ている。
(行ってやるのも、悪くはない・・・か。)
彼女といると気持ちが和らぐ。
ありのままの白哉を受け入れてくれる子どもらしい純真さ故だろう。
(この姿を見たらどんな反応をするだろうか。
驚くだろうか。
感嘆するだろうか。
それとも)
「おやァ、白哉君じゃないか。」
間の抜けた声に振り返るまで、彼らの存在に気付かなかった己を白哉は恥じ、頬に朱が走る。
(何を下らぬことを考え込んでいるのだ私は!
鍛錬をと思っていた正に今!)
「本当だな。
すっかり立派になったもんだ。」
こちらに向かって手を上げながら歩いてくるのは、京楽と浮竹だ。
2人揃っていることは珍しくはないが、それが私服というのが大変珍しい。
「ご無沙汰しております。」
一応上司ということで頭を下げれば、隊長2人は顔を見合わせて、からから笑った。
「新鮮だねぇ、君にそうも畏まられるのは。」
「全くだ。
いつも呼び捨てだというのに。」
子供扱いされているようなのが気に食わず、ムッとすると、それがまた2人の笑いを誘ったらしい。
「2人揃って、そんな格好でどこへ行く?」
つっけんどんにそう言えば、浮竹は頷き、顔を覗き込むように少し屈んで眩しく笑った。
「ちょっと頼まれごとでな。」
草色の着流しに白髪はよく映えた。
その全てが、白哉の勘に訴える。
(・・・咲絡みだ。)
「お忍びでお出かけってわけさ。
たまにはこういうのもいいものだろう?」
その隣から友の肩に肘を乗せ、同じくにやりと笑って顔を覗き込んでくる京楽は濃紺の着流しで、こちらも悔しくなる程に様になっている。
咲の同期だという二人は、白哉よりも背も高く、隊長らしい貫禄もあり、男として頼り甲斐があるに違いない。
そして実際、咲は彼らに頼み事 をしているわけだ。
2人を見る度、白哉は悔しくなる。
己の弱さ、若さ、不甲斐なさ、その他足りない全てを見せ付けられる気がする。
勝算のないことを突き付けられている気がする。
2人が妙に楽しそうに見えるのがまた癪だ。
彼女絡みだからこそ、彼等は一段と楽しげに違いないと思ってしまうから。
(行き先には咲がいるに違いない。)
ぐるぐると胸の中で嫉妬が渦巻く。
「・・・その頼まれ事、私も手伝ってやる。」
そう言うと2人はキョトンとした顔をしてから、またからからと笑った。
自宅で鍛錬するか、図書館で戦略の勉強をするのもいいだろう。
(そういえばここはーー)
白哉は東を振り返る。
ここは南流魂街5地区雪間。
南流魂街8地区入野までは白哉の足では15分ほどだ。
入野には先日白哉が死神であることを疑った緋真がいる。
そして自分は今、死覇装を着ている。
(行ってやるのも、悪くはない・・・か。)
彼女といると気持ちが和らぐ。
ありのままの白哉を受け入れてくれる子どもらしい純真さ故だろう。
(この姿を見たらどんな反応をするだろうか。
驚くだろうか。
感嘆するだろうか。
それとも)
「おやァ、白哉君じゃないか。」
間の抜けた声に振り返るまで、彼らの存在に気付かなかった己を白哉は恥じ、頬に朱が走る。
(何を下らぬことを考え込んでいるのだ私は!
鍛錬をと思っていた正に今!)
「本当だな。
すっかり立派になったもんだ。」
こちらに向かって手を上げながら歩いてくるのは、京楽と浮竹だ。
2人揃っていることは珍しくはないが、それが私服というのが大変珍しい。
「ご無沙汰しております。」
一応上司ということで頭を下げれば、隊長2人は顔を見合わせて、からから笑った。
「新鮮だねぇ、君にそうも畏まられるのは。」
「全くだ。
いつも呼び捨てだというのに。」
子供扱いされているようなのが気に食わず、ムッとすると、それがまた2人の笑いを誘ったらしい。
「2人揃って、そんな格好でどこへ行く?」
つっけんどんにそう言えば、浮竹は頷き、顔を覗き込むように少し屈んで眩しく笑った。
「ちょっと頼まれごとでな。」
草色の着流しに白髪はよく映えた。
その全てが、白哉の勘に訴える。
(・・・咲絡みだ。)
「お忍びでお出かけってわけさ。
たまにはこういうのもいいものだろう?」
その隣から友の肩に肘を乗せ、同じくにやりと笑って顔を覗き込んでくる京楽は濃紺の着流しで、こちらも悔しくなる程に様になっている。
咲の同期だという二人は、白哉よりも背も高く、隊長らしい貫禄もあり、男として頼り甲斐があるに違いない。
そして実際、咲は彼らに
2人を見る度、白哉は悔しくなる。
己の弱さ、若さ、不甲斐なさ、その他足りない全てを見せ付けられる気がする。
勝算のないことを突き付けられている気がする。
2人が妙に楽しそうに見えるのがまた癪だ。
彼女絡みだからこそ、彼等は一段と楽しげに違いないと思ってしまうから。
(行き先には咲がいるに違いない。)
ぐるぐると胸の中で嫉妬が渦巻く。
「・・・その頼まれ事、私も手伝ってやる。」
そう言うと2人はキョトンとした顔をしてから、またからからと笑った。