このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

一週間目


1日目の診断内容

4月8日 1日目
[ハンドアウト]気が付くと君は、誰もいない理髪店の前にいる。時間の止まったような黄昏の中で、サインポールだけがくるくると回る。《開始地点[町]http://shindanmaker.com/541547》
#黄昏町の怪物

design

design

design

design




[町]自警団は君を池に浸け引きずり出す。「水死しない奴もいるからな」倉庫では巨大な冷凍庫が君を待つ。《所持異形5つで凍死【魂-2/異形『凍息(力+3、探索-2)』入手】、異形4つ以下は見逃される【魂+1】》
#黄昏町の怪物
https://shindanmaker.com/541547



ここは暗くて寒い。自分の意思に関係なく体がガタガタと震え、手と足の指の感覚はとうにない。
服や髪を濡らしていた水分が凍りついて硬くなってきているのがわかる。
自分はこのまま死ぬのだろう。
いや、寒くて辛くて苦しい思いが耐えきれなほど続いたのちに、ようやく「死ねる」のだろう。
その救いが来るまでが遠すぎる。

知らない黄昏色の町に来た時、あまりの現実感のなさにこれは夢なのだと思った。
武器を構えた男たちに囲まれて、殺されそうになっても、夢の中なのだからと甘く見ていた。
池に投げ込まれた時の水につかる感覚がとてもリアルだったので、おかしいと気づいたけど時すでに遅くそのまま冷凍庫に幽閉された。
ああ、こんな辛い思いをするなら、ばけもの呼ばわりされた時に反論しておけば良かった。
人間として生きるよりばけものとして殺されたいと思った。けど、死に至るまでのあまりの苦痛にそんな気持ちは塗りつぶされていた。
「さむい、さむいさむいよぅ…」
呻くような声が口から勝手に出て行く。
誰かに助けて欲しかったわけじゃない。誰かが自分を助けてくれるとは思ってない。
けれど、その声に応えたかのように重たい冷凍庫の扉が音を立てて開いた。
黄昏色の光が差し込んで、人々の影が黒く映し出される。
「見ろ!やっぱり人間じゃないか!」
先頭に立っていた男が振り返って言う。
一人が自分に近づいてきて、「お嬢さん、異形はあるかい?」とたずねた。
自分は「いぎょう…って…なに?」と呟くのが限界で、その後動けない自分は温かい場所まで運ばれ、手当てを受けたのだった。

男たちは自警団というものだそうで。
黄昏町のこと、死を繰り返して怪物になって行く人間のことを聞かされた。
普段の自分ならばけものになれることに、人間でいなくてよくなることに胸を高鳴らせたかもしれない。
けどその時は、苦痛から逃れられた安堵しか心になかった。

『所持異形4つ以下のため見逃される。魂+1』
魂11/力0/探索0
2/9ページ
スキ