今年こそ君を振り向かせるから
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前回、前々回の結果を生かして、今度こそ<壁ドン>を成功させて、亜莉亜にドキドキしてもらおうと思う。
そのために、もう前置きなんかやってられない。
即実行、そうしなければ、また二の舞、三の舞だ。
今俺たちは、流魂街を歩いている。
零番隊として与えられた任務を済ませた、その帰り道。
思い立ったらすぐに行動しないと。
今度こそ、邪魔が入らないことを、信じる。
俺は、先を歩く亜莉亜の手首をきゅっと掴み、建物と建物の間に身体をすべりこませた。
人が二人、並んでギリギリ歩けそうな幅しかない。
驚いている亜莉亜を他所に、俺はちゃんと実行した。
アレを──
ドンっ!
亜莉亜はぽかんとしている。
対照的に、俺は真っ赤っ赤だ。
伸ばした腕の中で、亜莉亜が俺を見ている……見つめられてる……
近い、近いよ……
確かに、いつも亜莉亜の近くにはいる。
横に並んだり、斜め後ろで控えたり、はたまた背中を合わせ戦ったり──
つまり、正面に立って向き合うことってあまり無いわけで。
整った綺麗な顔が近すぎて、もう何も考えられない。
言葉が出なくて、限界を感じた。
「あっ、あ、ごめん!ちょっと危険な霊圧感じた気がして……あれ、気のせいだったかな」
乾いた笑い、気付かれないかな。
これで細道に連れ込んだ理由になる、と思う。
そこで気付く。
何で<壁ドン>してるのか。
慌てて腕をどけながら、必死に弁解する。
「こ、これはね、亜莉亜!?近くに、えと──あ、そう、虫が、虫がいたから!虫を叩いただけだから!深い意味はなくって……ごめんね、とにかく出よう!」
赤面した表情を隠したくて、俺は最初に歩いていた道のほうに顔を向け、出ようとする。
しかし、それは、阻止された。
腕を強く引かれ、細道に引き戻される。
「え……?」
戸惑う俺の襟を掴み、亜莉亜は俺の顔を自身に近づける。
そして──
頬に温かく、柔らかい感触を感じた。
顔が火照って、頭が真っ白になる。
驚きと戸惑いで立ちつくす俺の横をすりぬけて、亜莉亜は細道から出る。
『……馬鹿』
亜莉亜は振り返って、いたずらっ子のように笑った。
どうやら、亜莉亜の方が一枚上手だったみたいです。
そのために、もう前置きなんかやってられない。
即実行、そうしなければ、また二の舞、三の舞だ。
今俺たちは、流魂街を歩いている。
零番隊として与えられた任務を済ませた、その帰り道。
思い立ったらすぐに行動しないと。
今度こそ、邪魔が入らないことを、信じる。
俺は、先を歩く亜莉亜の手首をきゅっと掴み、建物と建物の間に身体をすべりこませた。
人が二人、並んでギリギリ歩けそうな幅しかない。
驚いている亜莉亜を他所に、俺はちゃんと実行した。
アレを──
ドンっ!
亜莉亜はぽかんとしている。
対照的に、俺は真っ赤っ赤だ。
伸ばした腕の中で、亜莉亜が俺を見ている……見つめられてる……
近い、近いよ……
確かに、いつも亜莉亜の近くにはいる。
横に並んだり、斜め後ろで控えたり、はたまた背中を合わせ戦ったり──
つまり、正面に立って向き合うことってあまり無いわけで。
整った綺麗な顔が近すぎて、もう何も考えられない。
言葉が出なくて、限界を感じた。
「あっ、あ、ごめん!ちょっと危険な霊圧感じた気がして……あれ、気のせいだったかな」
乾いた笑い、気付かれないかな。
これで細道に連れ込んだ理由になる、と思う。
そこで気付く。
何で<壁ドン>してるのか。
慌てて腕をどけながら、必死に弁解する。
「こ、これはね、亜莉亜!?近くに、えと──あ、そう、虫が、虫がいたから!虫を叩いただけだから!深い意味はなくって……ごめんね、とにかく出よう!」
赤面した表情を隠したくて、俺は最初に歩いていた道のほうに顔を向け、出ようとする。
しかし、それは、阻止された。
腕を強く引かれ、細道に引き戻される。
「え……?」
戸惑う俺の襟を掴み、亜莉亜は俺の顔を自身に近づける。
そして──
頬に温かく、柔らかい感触を感じた。
顔が火照って、頭が真っ白になる。
驚きと戸惑いで立ちつくす俺の横をすりぬけて、亜莉亜は細道から出る。
『……馬鹿』
亜莉亜は振り返って、いたずらっ子のように笑った。
どうやら、亜莉亜の方が一枚上手だったみたいです。