我妻拓斗は…(以下略。)
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「やだね。君が今ここで何をしようとしていたか白状してくれない限りは。さぁ、答えて。──この小刀で何をするつもりだったの?」
うつ伏せの女の体を膝で押さえながらも、小刀を握る女の右手を拓斗はしっかりと捕まえている。
「五月蝿い!離せっ!」
「……仕方ないなぁ。何も教えてくれないっていうなら…おっと!」
一瞬の隙を見て女が拓斗の拘束を解き、瞬歩で逃げ出す。
刹那。
亜莉亜の目の前で強い金属音が鳴り響いた。
小刀と残魄刀がキリキリと擦れ合い、苦しげな女が後ろに引こうとした瞬間、赤い血が飛び散った──。
「ごめんね。だけど、亜莉亜に敵意を向けた以上、君には死んでもらうしかないから……」
拓斗はそう言うと、刀を振って血をはらい、それをカチャリと鞘にしまった。
「でさぁ」
『?』
拓斗が物凄い形相で亜莉亜に詰め寄った。
「どーして君はそう平然としてるのかなぁ!?ちゃんと分かってる?今、命、狙われたのは亜莉亜だよ?危険って分かってる?」
『まぁな』
亜莉亜が柔らかい表情で答える。
「それに!俺の言いつけ覚えてる!?そんな…そんな格好で歩き回っちゃ駄目だって!色んな意味で危ないから!!本当に!もう……」
亜莉亜の全身を瞬時にチェックした拓斗が情けない声をあげた。
元々お風呂上がりのため薄着だったが、ここに来るまでで走ったため、少しはだけて……拓斗からはため息しか出ない。
『お前、最近私の母親化してきたな』
亜莉亜がぼそりといった。
「ええっ!?」
ショックを受ける拓斗。
亜莉亜はその反応を見て、小さく吹き出した。
『ははっ!冗談だから、そんな顔するなよ』
「全然冗談に聞こえないんだけど……って、とにかく!亜莉亜には警戒心が足りないんだって!もっと自覚してもらわないと、いつ、どこで、何が起きるか分からないんだよ?ねぇ、聞いてるの!?」
拓斗の表情が徐々に険しくなる。
しかし亜莉亜は余裕の表情を崩さない。
『そんなに心配するな。大丈夫だ、絶対に』
「絶対?そんな、いくら亜莉亜が強いからって、絶対なんて保証は無いでしょ!?いい加減に…」
『保証はある』
「どこに!」
『そこに』
亜莉亜はそう言って目の前の拓斗を指差した。
「へっ?」
戸惑う拓斗を余所に、亜莉亜は優しげに微笑んで言った。
『お前が、拓斗がいる。それは、絶対の保証にはならないか?』
「!!」
『何があっても、助けてくれるだろ?今だって、ほら。私は何も言ってなかったのに、ちゃんと来てくれた。だから、“絶対”だ。──何かおかしいか?』
「あ、いや……」
『よし、じゃあ、この件についてはお仕舞いだ。まだこの季節の夜は冷たい。体冷やさないようにさっさと部屋に戻れよ!』
亜莉亜はそう隊士たちに呼びかけると、棒立ちしている拓斗をちらりと見て微笑み、自分も建物の中に入っていった。
「よぉ副隊長!今のお気持ちは?」
隊士たちがいなくなったあと、未だに突っ立っている拓斗に龍は声をかけた。
「すっごく嬉しい──んだけど、うーん、複雑だなぁ。それでも心配なんだよね、俺は」
「相変わらずおアツイですなぁ、おほほっ♪」
龍はニヤリと笑うと、拓斗の雷が落ちる前にさっさと退散した。
「あ!こらっ!……もう」
一人きりになって、拓斗は深く深く息を吐いた。
「ほんと俺って、亜莉亜大好きだよなぁ…」
力なく呟いたその言葉は、綺麗な星空に吸い込まれるよう、消えていった。
お望み通り、護ってみせるよ
俺の大切なお姫様だもんね
うつ伏せの女の体を膝で押さえながらも、小刀を握る女の右手を拓斗はしっかりと捕まえている。
「五月蝿い!離せっ!」
「……仕方ないなぁ。何も教えてくれないっていうなら…おっと!」
一瞬の隙を見て女が拓斗の拘束を解き、瞬歩で逃げ出す。
刹那。
亜莉亜の目の前で強い金属音が鳴り響いた。
小刀と残魄刀がキリキリと擦れ合い、苦しげな女が後ろに引こうとした瞬間、赤い血が飛び散った──。
「ごめんね。だけど、亜莉亜に敵意を向けた以上、君には死んでもらうしかないから……」
拓斗はそう言うと、刀を振って血をはらい、それをカチャリと鞘にしまった。
「でさぁ」
『?』
拓斗が物凄い形相で亜莉亜に詰め寄った。
「どーして君はそう平然としてるのかなぁ!?ちゃんと分かってる?今、命、狙われたのは亜莉亜だよ?危険って分かってる?」
『まぁな』
亜莉亜が柔らかい表情で答える。
「それに!俺の言いつけ覚えてる!?そんな…そんな格好で歩き回っちゃ駄目だって!色んな意味で危ないから!!本当に!もう……」
亜莉亜の全身を瞬時にチェックした拓斗が情けない声をあげた。
元々お風呂上がりのため薄着だったが、ここに来るまでで走ったため、少しはだけて……拓斗からはため息しか出ない。
『お前、最近私の母親化してきたな』
亜莉亜がぼそりといった。
「ええっ!?」
ショックを受ける拓斗。
亜莉亜はその反応を見て、小さく吹き出した。
『ははっ!冗談だから、そんな顔するなよ』
「全然冗談に聞こえないんだけど……って、とにかく!亜莉亜には警戒心が足りないんだって!もっと自覚してもらわないと、いつ、どこで、何が起きるか分からないんだよ?ねぇ、聞いてるの!?」
拓斗の表情が徐々に険しくなる。
しかし亜莉亜は余裕の表情を崩さない。
『そんなに心配するな。大丈夫だ、絶対に』
「絶対?そんな、いくら亜莉亜が強いからって、絶対なんて保証は無いでしょ!?いい加減に…」
『保証はある』
「どこに!」
『そこに』
亜莉亜はそう言って目の前の拓斗を指差した。
「へっ?」
戸惑う拓斗を余所に、亜莉亜は優しげに微笑んで言った。
『お前が、拓斗がいる。それは、絶対の保証にはならないか?』
「!!」
『何があっても、助けてくれるだろ?今だって、ほら。私は何も言ってなかったのに、ちゃんと来てくれた。だから、“絶対”だ。──何かおかしいか?』
「あ、いや……」
『よし、じゃあ、この件についてはお仕舞いだ。まだこの季節の夜は冷たい。体冷やさないようにさっさと部屋に戻れよ!』
亜莉亜はそう隊士たちに呼びかけると、棒立ちしている拓斗をちらりと見て微笑み、自分も建物の中に入っていった。
「よぉ副隊長!今のお気持ちは?」
隊士たちがいなくなったあと、未だに突っ立っている拓斗に龍は声をかけた。
「すっごく嬉しい──んだけど、うーん、複雑だなぁ。それでも心配なんだよね、俺は」
「相変わらずおアツイですなぁ、おほほっ♪」
龍はニヤリと笑うと、拓斗の雷が落ちる前にさっさと退散した。
「あ!こらっ!……もう」
一人きりになって、拓斗は深く深く息を吐いた。
「ほんと俺って、亜莉亜大好きだよなぁ…」
力なく呟いたその言葉は、綺麗な星空に吸い込まれるよう、消えていった。
お望み通り、護ってみせるよ
俺の大切なお姫様だもんね