そんな事もあり、大人しく露天風呂につかっていた亜莉亜たち。
杏「隊長、そろそろあがりませんか？
十分に満足したのだろうか、杏樹がそう提案する。
『…私はあと少しここにいる。お前らはあがってろ。』
ほんのり上気した顔で、亜莉亜はそう答えた。
織「あの…」
露天風呂を出る寸前、織姫は振り向いて亜莉亜に声をかけた。
『何だ？井上。』
織「後で宴会あるんですよね？…私たちも参加しちゃダメですか？」
『…構わないが、来るときは覚悟して来いよ？』
織「え？それって…」
『そのうち嫌でも分かるさ。』
亜莉亜は意味深な笑みを浮かべ、織姫に背を向けた。
織姫は首をかしげつつもその場を後にした。

現世時間ＰＭ９時。
宴会用に作られた大部屋は、陽気な空気に包まれていた。既に食事を済ませ、酒を片手に談笑する死神たち。
その中には、まだ一護たちの姿もあった。
酔いが回ってきたせいもあり、一護たち"未成年"に酒を勧める死神も多かったが、亜莉亜たちまともな零番隊のお蔭で何とか飲酒は避けられていた。
しかし死神たちの暴走はこんなものじゃ終わらない。
賭け事や喧嘩、勝負事がどんどん広がり収拾がつかなくなってきていた。
そんなとき、ついにあの死神が席を立った。
そして、叫ぶ。
剣「おい神影！」
一瞬にして静まる宴会場。
好奇の視線が亜莉亜と剣八に集中した。
『…何だ、更木。』
気だるそうに振り向く亜莉亜。
剣「てめぇ、酒には強いな？」
『それなりにはな。』
剣「なら、俺と勝負しろ。」
『………はあ？』
剣「どっちが酒に強いかだよ！やるだろ？あぁ？」
『…仕方ない。泣いて謝っても止めないぞ？』
剣「望むところだ！！」
亜莉亜と剣八の視線が火花を立ててぶつかり、周りからは歓声が上がる。
剣八は亜莉亜の前にずっしりと座った。
や「剣ちゃん頑張れー♪」
剣八の肩にやちるが飛び乗る。