しばらくそうしていると、日番谷が卯ノ花を連れて帰ってきた。
卯「亜莉亜さん、具合はどうですか？」
卯ノ花が私の近くにそっと座った。
こんなときになんだが、今年も凄い水着着てるな…。
…じゃなかった。
『…フラフラ、する。』
卯「そうですか。熱は…」
亜莉亜の額に卯ノ花が手をのせる。
卯「大丈夫ですね。少々疲れただけでしょう。涼しくして休めば、じきに良くなりますよ。」
にっこりと微笑む卯ノ花。
卯「とりあえず、その上着は脱ぎましょうか。水着姿を見られたくないなら、体の上にかければ問題ありませんから。そのままだと熱がこもって体に良くありませんし。」
『分かった。』
亜莉亜はもぞもぞとパーカーを脱ぎ、卯ノ花はそれを受けとり横になっている亜莉亜の体にそっとかけた。
卯「しばらく眠っていなさい。」
優しい声でそう言われると、不思議と眠気が強くなってきて…いつの間にか私は眠ってしまった。

ふと感じたある霊圧に、次第に意識がしっかりしてくる。
拓「亜莉亜…大丈夫？」
申し訳なさそうに私の顔を覗きこむ拓斗。
『あぁ。もう、良くなった。』
眠っていたせいか、気分は少しも悪くなかった。
拓「良かった…。ごめんね、亜莉亜。気づいてあげられなくて。」
『お前は少しも悪くない。私のために…頑張ってくれてたろ？』
拓「！？…あちゃー、気づいてたんだ。パーカーのこと。」
亜莉亜は横になったまま、頷いた。
拓「だって、亜莉亜が嫌がってたから。…ね？」
杏「ご、ごめんなさい！」
龍「俺が悪かった…です。」
拓斗の冷たい視線に、一気に顔から血の気が引いている二人。
『別に、構わないさ。…そういえば、私はどれくらい寝てたんだ？』
そう言いながら、亜莉亜は何気なく体を起こした。
自然と亜莉亜から滑り落ちるパーカー…。
杏「わぁっ！」
龍「あ！///」
目を丸くして声をあげる杏樹と龍。
怜「…」
華「ぁ…」
静かに目をそらす怜と華恋。
魅「似合ってる♪」
そ「これで海に入れるね♪」
ご機嫌な魅月とそら。
江「…負けましたわ。」
亜莉亜を恨めしそうに睨む江恋。